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第三百四十一話 一騎打ち 前半

 戦いは、こうちゃく状態に入った。

 最初、積極的に攻撃していた伊藤隊と島津隊だったが、どの攻撃も通じないとわかると、攻撃がやみ取り囲んでのにらみ合いに入った。

 スケさん、カクさん、ケンさん、そして久美子さんのまわりに相撲の土俵のような円形の隙間が出来て、四人の動きに合せて、その隙間が前後左右に動いた。

 四人は、自らを囲んでいる兵士の中には入らず、攻撃を待つような姿勢をあえて取っていた。


「うぎゃああーーー!!!!」


「きゃははははーーー!!!!」


 だが、ユウ様とサッチンだけは違った。

 伊藤家に深い恨みがあるのか、兵士の中に突っ込んでは、逃げ惑う敵兵を次々薙ぎ倒した。


「アド、あの二人が倒した者の中に、瀕死の者がいる、助けてやってくれ」


「ニャッ!」


 二人は、ハイになっているのか、けたたましい笑い声を上げながら次々伊藤隊の兵士を倒している。

 手加減が緩んでしまっている。このままでは死人が出そうだ。

 すでに、スケさんとカクさん、ケンさんと久美子さんの四人が倒した数より多く倒しているのではないか。

 笑いながら敵を倒す二人の顔を想像すると寒気がした。

 二人の前の敵兵の顔色が青くなり、唇が小刻みに震えている。


「ふむ、伊藤も島津もこのままでは、全滅を待つばかりだが、何か次の手はあるのだろうか?」


 俺は、必要も無いのに伊藤軍と島津軍の心配をしていた。

 その時だった。


「うごくなーーー!!!!」


 声がすると、伊藤義祐殿が高笑いをする。


「ひゃあーーーはっはっはっーーーー!!!!!!」


「!?」


 スケさんとカクさん、ケンさんと久美子さん、ユウ様とサッチンが何事かと、動きを止めて伊藤義祐殿の顔を見た。


「六人の青き将よ! 後ろを見ろ!!!」


「うおっ!! な、何と言う事を……」


 ケンさんがつぶやいた。


「ひゃああーーーはっはっは……これでお前達は動けまい。降参せよ!! 今なら、許してやらん事も無い。ふふふ、まさか奥の手まで使わせられるとは思わなかったが奴らは手練れだ、しかも銃を持たせた。動けば命は奪わせてもらうぞ」


「馬鹿な……」


 スケさんがつぶやく。


「どうだ、降参する気になったか。ブタや女、子供ではどうする事も出来ないぞ!!」


「何てことをするんだ……」


 カクさんが言う。


「うわあああーーーーー!!!! あに……伊藤義祐様は酷すぎる。あんなか弱いブタと、美女達と美少女を伊藤家の手練れで人質に取るとは!! 卑怯すぎる!!」


 ユウ様が絶叫した。


「ふはははは、よもや卑怯と言われるとはなあ。戦争に卑怯も汚えもねえんだよ。やっちゃあいけねえのは、民間人に手を出す事だけだ。戦場にいる兵士は降伏しない限り、殺されても文句は言えねえのさ。わかったら、さっさと降伏しろ!!」


 どうやら昨日かそれとも、もっと前だろうか、こんなこともあろうかと手練れを十人程楼閣の影に潜ませていたようだ。

 やるなあ伊藤義祐殿は!!


「ふふふっ、全く言うとおりだ。伊藤義祐殿はいい事を言う。ほれちまいそうだぜ!!」


「ふっふっ!! ふざけるなーーーっ!!!!」


「!?」


 あれ? せっかく褒めたのに激高してらっしゃるぞ。

 なんでだ?


「ブターーー!!!! ブタのくせに偉そうに何を言いやがる。てめーが人質なんだよ。ブタは大人しく屠殺場で小便をちびって、ブヒブヒ悲鳴を上げていればいいんだよーー!!!!!!」


 酷い言われかたー。泣けるぜ!

 俺の横の手練れの兵士が、銃をあごに当ててグリグリしてくる。

 横を見ると、ミサには四人の手練れが銃を突きつけている。

 四人とも赤い顔をしている。そして、二人は銃口を柔らかい胸に、二人は左右のお尻に突きつけて、グリグリしている。

 久遠さんと響子さんとカノンちゃんにはそれぞれ二人ずつが銃口をつきつけている。だが、グリグリはしていない。

 さらに数人の兵士が、2メートル程間隔をあけて、俺達に向って銃を構えて取り囲んでいる。


 うわあー、ミサの顔が怒りに満ちあふれている。

 こえーー!!


「さあ、どうするんだ!! さっさと降伏しねえか!!!! まじでぶっ殺すぞ!!」


 伊藤義祐殿の目が狂気をまとった。


「くっくっくっ……」


 スケさんとカクさん、ケンさんと久美子さんが肩をふるわせ、しゃがみ込んだ。


「いまさら、泣いて許してもらうつもりか。そんな泣き脅しが通用すると思うのか! さっさと降伏の意を示せーー!!」


「うぎゃあああーーーーーー!!!!!!」


「ぎゃあはっはっはっはーーーーーーーー!!!!」


 悲鳴が上がると、とうとう、こらえきれず四人が笑い出した。

 ユウ様とサッチンはなにがなんだかわからず棒立ちになっている。


「なななななな、なっ!!」


 伊藤義祐殿はあごが外れたような顔をしている。


「あの楼閣には、俺達よりはるかに強いお方がいる。お前達程度では人質に出来ないぞ。はははは」


 スケさんが笑っている。

 楼閣の上では、すでに手練れ達が倒れ失神している。


「な、な、なななななな、なんだとー! お、おおおお、お前達より強い者だと!? まさか、あのデカパイが……」


 やめてーー!! それ以上言うとミサが切れますからーー!!


「ふんっ!! 茶番は終わりだ! 殿、今度は俺が行く!!」


 伊藤義祐殿の隣の猛将が声を上げた。


「おお、宗幸!! やってくれるか?」


「お任せください! わが名は荒武宗幸ーー!! 日向伊藤家最強の矛だーー!! いざ尋常に勝負せよ!! 者ども道を開けよーーーー!!!!」


 宗幸殿が大音声で叫ぶと、兵士の海原が左右に分れ一本の道が出来た。

 宗幸殿は、どこかの倉に眠っていたのだろう、立派な甲冑を身にまとい、手には日本刀を持って花道をゆっくり進んだ。


「八兵衛さん、ここは俺にお任せください」


 スケさんが声を上げた。


「よもやスケさんが遅れを取るとは思えませんが、十分に気をつけてください。相手は真剣を持っています」


「わかりました。アプザーゲ!」


 えぇっ!?

 スケさーーん、わかっていないよね。

 なんで変身解除しちゃったの。

 まさか生身で戦う気?


 あかーーん。

 敵の幹部が出て来て、変身状態からそれを解除して戦うなんてヒーローものでは見た事がありませんよ。

 八手サ○郎もビックリですよ。考えられません。


 後半へ続く。

最後までお読み頂きありがとうございます。


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