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第二百九十九話 幸せのにおい

 ライちゃんは私の前に立つと、私の事を上から下までじっくりと見ていきます。

 セーラー服姿のライちゃんは新鮮でとても可愛いです。

 もともと吊り目ですが美形です。一見超美形の男子にも見えますが、セーラー服姿なのでギャップで余計に可愛さが際立っています。


「あなた、大殿には会った事が無いのよねえ」


 やばい、なにか感づかれたのでしょうか。

 答えを慎重にしないと、


「はい。それがなにか?」


「いいえ、別に……。そうか、地であの強さなのか。コスチュームなしなら私よりつよいな」


 地であの強さって。

 まあ、そうですけど。


「おい、いい加減にしねえか」


 中川がライちゃんに手を伸ばしました。


「あっ!!」


 教室中に驚きの声が広がりました。

 大きな音と共に中川が天井に突き刺さっています。

 ライちゃんは私の真似をしたようです。


「な、何をするのでしゅかーー!!」


 アメリ先生がパタパタ走って来ました。

 先生の全力疾走は転びそうではらはらします。


「あああーー天井に大きな穴まで空いてしまいましゅたー!!? ああーーっ!! も、もう一個空いていましゅー」


 先生がガックリひざをつきました。気が付いてしまったようです。

 四つん這いの先生のパンツが丸見えになりました。

 なんとアメリ先生はパンツまでアメリカの国旗のように赤と青と白のストライプに、星がちりばめられています。

 私の視線がわかったのか、先生はスカートを後ろに引っ張ってパンツを隠しています。でもスカートの丈が足りませんね。ほとんど出ています。


 セクシーです。セクシー幼女です。

 セクシー幼女は、ただただ、かわいいです。

 殺伐とした教室内が、ほっこりしています。

 教室を見回したら、男子も女子も全員が注目してほっこりしています。

 とてもほのぼのとしたいい光景です。


「よし、決めた。私はお前の彼女になる」


「えーーーーーっ!!!!」


 私は思わず大声が出ました。


「私は、私より強い男と決めていたんだ。先生! 関西ではプロポーズを受けるときには、天井に男を突き刺すんだ。心配しないで」


「ちょ、ちょーなんでしゅか? ほっとちまちた。じゃあ、こっちの穴はなんでしゅか?」


 幼女が復活しました。


「こっちの穴は、私の彼氏が私にプロポーズしたときの穴です。そして、今私が承諾したのです」


 ライちゃんは、私の開けた穴を指さして、次に自分の開けた……まだ中川が刺さったままですが、そっちを指さしました。


「ちょーなんでしゅか。じゃあ、問題ありまちぇんね」


「はい、ありません!!」


 いやいや、問題大ありでしょ。

 それが本当なら、関西の学校の天井が穴だらけですよ。

『俺は、お前が好きだ』どかーーん、『私もです』どかーーんって、そんな事は無いですよ。……か、関西のことはよく知りませんけど。無いですよねー?


 いやいや、それよりもっと大問題がありますよ。

 ラララ、ライちゃん! 私は女です。なんならあずさです。

 言えない。この場では言い出せません。クラス全員が注目しています。


「じゃあ、ちぇんちぇーが公認ちましゅ」


「ちょっと、待ったーー」


 すごい勢いのちょっと待ったーが来ました。

 美代ちゃんです。


「どうちたのでしゅか?」


「先生、私の自己紹介聞いていましたか? 私が彼女です」


「ちっていましゅよ。いまは何人彼女がいても大丈夫でしゅ。今川の殿様は五人奥さんがいましゅ。あー、三番目の奥さんとは別れたので四人でしゅ。だから二人ともちぇんちぇー公認でしゅ」


「えーーっ!!」


 やれやれです。私に二人も彼女が出来てしまいました。

 しかも先生公認です。ど、どうしましょう。


「おい、これで決まった。このクラスのボスは天神飛鳥だ!!」


 ノブ君が言いました。

 どうやら、教室に全員残っていたのはボスを決めるためだったようです。

 って、私かよーー!!






 翌日、私は学校へ向う足取りが重いです。

 登校拒否したいぐらいです。

 それでも学校へむかう私はえらいです。

 よいこの鏡です。

 しかも、一時間前行動です。遅刻すらしません。


「!??」


 どうやら、神様はいるようです。

 教室に、赤いジャージの人がいます。

 背中に臨時用務員と書いた白い布が貼ってあります。

 でも、その背中が大きいです。

 全体がまん丸でボールみたいです。


「とうさん!!!!」


「おお!、あずさ。学生服姿もかわいいなあ」


 とうさんは、この私の姿を見ても一目で私とわかってくれました。


「ふふぇへへへ」


 私は言いながらとうさんの背中に抱きついてスリスリしています。

 うれしくて、笑いが止まりません。


「そうか、目立つから変装しているのか。でも、ちゃんと顔が見たい。見せてくれないか?」


「うふっ」


 とうさんから一歩離れて、顔を隠している髪を持ちあげました。


「ふわあ、かわいいなあー! ずっと時間を忘れて見ていられる」


「もう!」


 私は恥ずかしくなって、すぐに髪を下ろしました。

 どんどん顔が真っ赤になるのがわかります。


「ここで、何をしていたのですか?」


「ああ、このクラスは荒れている。教室のガラスを全部割ってしまったようだ。天井にも大穴が二つも空いている。誰がやるんだろうなあ。困ったもんだ。俺はその修理をしている。窓はアダマンタイトのゴーレム製にした。ガラスじゃ無くて透明にしてあるだけだから、今度はそう簡単には壊せないはずだ。……あずさがここにいると言う事は、このクラスなのか? 大丈夫か? 心配だなあ」


「あっ、はい。大丈夫です。でも恐かったです」


 一応、こう言いましたが、それ、やったのほとんど私です。てへぺろ。


「だよなあー、恐いよなーこんなことする奴がいるんじゃあなあ。心配だなあ」


「とうさんたらー、心配しすぎです。あずさは大丈夫です!」


「そうか。ならいいけどな」


 とうさんに会ったおかげで元気が出て来ました。

 せっかくなので、もう一度抱きついて甘えてしまいましょう。

 いいにおい、このにおいが私にとって幸せのにおいです。

最後までお読み頂きありがとうございます。


「面白かった!」

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