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禁書庫司書の受難  作者: 睡魔ASMRer
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ヘルエス軍属する 4

 爆撃開始!

 ヘルエスは朝日が氷に反射した光で目を覚ます。


 何気に久しぶりに爆睡していたみたいだ。


 氷の城は外壁こそ溶けかかっているものの城自体はまだ頑強そのものである。


 上級魔法・プロミネンスフレア・2連発動


 帯状の炎が発射され氷壁とぶつかる。


 ジョワーと心地よい音が聞こえる中心部は一気に沸点まで熱され昇華しその周囲ではみるみるうちに氷が溶けていく。


 1発では溶かしきれない氷の壁も2連目には耐えきれず人1人通れるほどの大きな穴が空いた。


 上級魔法・エアムーブ


 帝都までは帝国の中心部にある。


 今いるところから70キロは離れているくらいだろう。


 魔力温存のためゆっくり飛行していると封鎖地点に着く頃には正午を回っていた。


 荒野に続く帝路、ここは王国側から見た際の帝都の裏側にある荒野の帝路である。


 つまりここから裏は数々の侵略の末、救出された国々の主要都市へとつながっており現在の帝国の国力を支える道路でもあった。


 荒野での封鎖は困難を極める。


 道路そのものを封鎖しても回り道したい放題だからだ。


 谷間には王国軍が陣取っており、荷車を見つけ次第タイヤを破損させ停滞させる。


 これをひたすらに繰り返していた。


 「ノアの指令で来ました何を致しましょうか。」


 ヘルエスは谷に到着してすぐに部隊長へ挨拶に向かった。


 「例の司書様ですね。封鎖は我々が人海戦術で行います。貴女様は帝国軍の殲滅を願います。」


 シンプルな仕事である。


 「範囲は?」


 あまりのシンプルさに嫌な予感がしたヘルエスはつい質問してしまった。


 「この荒野全範囲です。もちろんできる限りで大丈夫です。兵士達には時間稼ぎメインで命最優先の指令を出しております。」


 してしまったからには返答が返ってきてしまった。


 「……この地図に大体の広さ書いていただいてよろしいですか?」


 具体的な広さがいまいち掴めないヘルエスは地図に書いてもらう。


 するとどうだろう全長50キロの範囲その全てが荒野である。


 「……善処します。」


 ヘルエスの長い戦いが始まった。







 上空を舞い地上を見下ろすヘルエス。


 ヘルエスは悩んでいた。


 戦闘は悩むほどのものではないが問題は移動である。


 局所的な戦闘をあっちへこっちへしていたら数百キロじゃ済まなくなる。


 千を超える距離の移動だけで魔力が枯渇しかねないほどだった。


 考えた末に行ったのは片っ端からの爆撃である。


 上空300メートルより下を二重発動させた水鏡で見下ろし敵を見つけ次第攻撃を加える方式である。


 これは荒野を王国に向けて蛇行移動しながら爆撃していく。


 王国兵がいなければインフェルノで範囲鏖殺、王国兵がいる場合はプロミネンスフレア軸での狙撃がメインとなる。


 総距離約600キロメートルの戦いである。


 何もない荒野に移る人影、目を凝らすと甲冑が見えてくる。


 その形、様相で判別可能であった。



 最上級魔法・インフェルノ


 帝国兵は災難としか言えないだろう。


 急に炎が吹き出したと思った時には死ぬ運命さだめな訳である。


 一瞬の戸惑いのうち焼死、あまりにも手応えというものは皆無だった。


 ヘルエスは次の標的を探し飛び続けた。


 だが最初の帝国兵以降あまり人影そのものを見なかった。


  移動距離は約150キロメートル、全体の約4分の1を超えるまで1部隊としか出会えていないのだ。


 そうこうしているうちに村が見えてきた。


 村の中に駐留してる恐れもある。


 ヘルエスは降りることにした。


 旅の者を装い観光の程で下見をする。


 結果的に帝国兵はいなかった。荒野の1つの村などに駐留してる余裕は元より必要性は皆無である。


 基本戦線は帝都から王国側に向けた方面でここはその逆だからだ。


 村から十分距離を取ってから再度飛翔し作戦を再開させた。


 荒野から枝分かれする帝路、そのうちの1つで大規模な戦闘が起きていた。


 王国兵5vs帝国兵30である。


 全員近接とはいえ圧倒的な戦力差で防戦一方であった。


 近くには荷車が何台か止まっておりどうやら護衛に兵士がついていてそのまま戦闘となったみたいだ。


 見晴らしが良すぎると索敵しやすく逃げにくいという王国兵真っ青の現場の出来上がりである。


 ひとまず烈風波で時間を稼いだ隙に帝国兵の背後数人に向けて魔法を放った。


 最上級魔法・インフェルノ


 王国兵を巻き込むわけにはいかないため後方めがけて放った魔法は思いのほか当たってしまい一気に半数へと数を減らした。


 突然の半数の味方の死をトリガーに戦々恐々する戦場、その隙を見逃さず王国兵は一気に後退、その間に入り込むように地面へと落下していき降り立った。


 「ひいぃぃ!!だ、誰だ!」


 情けない、最初にヘルエスの脳内に浮かんだ感想を噛み殺すように魔法をぶっ放した。


 上級魔法・プロミネンスフレア・14連発動!


 一人一人確実に次々と命中させて怯えへたり込んだ1人を除いて全滅させた。


 自体に気がついた王国兵が戻ってくる。


 「司書様!ありがとうございます。助かりました!これで任務続行できます。」


 ヘルエスは感謝の意そっちのけで1人残した兵士に向かって指を刺した。


 「捕虜として使える?殺す?」


 活かすか殺すかの2択である。


 「死にたくない死にたくない死にたくない!!!」


 狂ったように叫び喚く姿を見ると苛立ちすら覚えたヘルエスは王国兵に判断を丸投げしてその場を後にした。


 後にこの男によって荒野の魔女として語り継がれる戦争の行く末を左右したヘルエスの殲滅作戦、死神の襲来は国際社会に激震を走らせることとなった。

 次回も多分ヘルエス無双回

 距離を概算したり戦略的な有効性考えたり楽しいけど時間かかりますね。これが本当に終戦に向かう最適解かどうかすら半信半疑ですけど理論立てて考えた末の作戦なので多めに見ていただけると助かります。

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