貴族戦争は帝王戦争へ
なんか書きたいこと書けずに添削してたら短くなりました。
議案書、最終行
これを以ちましてベスティア帝国はパーナルト王国に対し宣戦布告を行ったものとする。
ヘルエスは全力の飛行魔法でケントを追う。
追いつく頃には郊外の森まで距離を取られていた。
中級魔法・アイスウォール・10連発動
氷魔法を躊躇なくぶっ放して壁を作成し無理矢理退路を防いだ。
「やっと追いついた。覚悟なさい。」
ヘルエスはダストトレイルを向けて言葉を放つ。
返答はとても簡素な煽りだった。
「おいおい俺に時間とって大丈夫か?王都がピンチだぜ。」
背後で爆発音が数回鳴り響く。
「宣戦布告無しで攻め入るとかとんだ阿呆ね。」
「阿呆?まさか宣戦布告なら議案書という形で彼らが届けてくれたさ。」
言葉で時間を稼ぐとガイアが影での移動で追いついてきた。
「な、兄貴……。」
ケントの背後に立つその姿をみてガイアは固まってしまった。
「ちょっと……まぁいいわよ。あなたを捕えるだけですし。」
「おっと動くなよ。こちとら貴族を人質にしてんだ。」
影が盛り上がって人サイズの大きさになったところでパッと霧が晴れるように消え去るとそこにはカイシェストの姿があった。
ご丁寧に首輪まで付けられている。
ヘルエスは顔を見る前に行動していた。
初級魔法・烈風波・10連発動
「ちょお前っ!」
「きゃっ!」
ケントとカイシェストとの間に無数の弾く特化の風が吹く。
唐突に弾かれて思わず手を離すケント、地面に落ちる寸前で耐えきれず目を瞑るカイシェスト。
彼らは何が起こったのか一部始終を見落とす。
中級魔法・エアムーブ
上級魔法・ガイルスコルグ
2種の魔法を同時詠唱破棄で発動した。
エアムーブで身体を浮かせガイルスコルグで首輪を横一閃して破壊させた。
「首輪!見てないのか!爆発させるぞ!」
「首輪?あなたこそ見てないのでは?もう壊れてますよ?」
そこでケントは答えに気がついた。
「魔法同時発動!?こいつ12年前の実験体脱走者と同等かよ。ふざけんな。帰るわ!こんなのに戦力使ってられん!」
「待って何その話!」
中級魔法・烈風波・3連
つま先に2発、後頭部に1発それぞれ発動させたものの影を纏われて弾けなかった。
そのまま沈んでいく。
「待ってって言ってんでしょうがぁ!」
上級魔法・フロストエッジ
氷の棘が地面から吹き出すように獲物を捕らえんと生える。
だが掠っただけで捕まえることは叶わなかった。
「ええい何よガイアらしくないじゃない。」
何もせず、できず呆然と突っ立ってるだけのガイアに文句を吐いてからエアムーブでジークの元へ駆け戻った。
「奴は?」
ジークは捕えてないことを悟り尋ねる。
「影で逃げられました。こいつが国賊の付き添いみた瞬間から固まって影で逃げられました。魔法じゃ弾けず多少強引な魔法使ったんですけど無理でした。」
「付き添いというのは?」
「こいつの兄っぽいです。」
ヘルエスは少し拗ねておりガイアをこいつ呼ばわりしていた。
「何!?」
どうやら心当たりがあるらしい。
「後帝国が宣戦布告したみたいです。議案書に盛り込まれてる旨の言質とりました。」
少しの間を開けてからジークは口を開いた。
「そういうことか。敵は無数の魔物だ。ガイアと俺で避難誘導するからヘルエスは魔物の掃討を頼む。」
ジークにガイアを預け立ち上がった。
貴族同士の争いは他国との戦争へと据え変わりパーナルト王国は多大な犠牲を払うことになった。
7名の貴族の行方不明、魔物型の自爆特攻により重要施設の破壊、多数の死者を伴い交通網の麻痺
その上で軍事大国との戦争となった。
これが帝王戦争の幕開けである。




