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ショートストーリー 3004年の世界

作者: 夢前孝行

テレビで料理番組をやっている。

 おいしそうな料理が次から次へと作られ、ゲスト出演しているタレントや俳優、

それに茶の間でテレビを見ている人たちは固唾を呑んで見つめている。

 おいしいそうな料理が出来上がった。

 何分出来上がると、テレビのゲスト出演者も茶の間の人も、その料理が食べられるのです。


 おいおい、ちょっと待て! 

 ゲスト出演者が料理を食べられるのは分かるが、何故、テレビを見ている茶の間の人たちまで、

出来上がった料理が食べられるのかって……。

 疑問はごもっともです。

 今は三〇〇四年の世界です。

 つまり、二十一世紀の人から見れば、一〇〇〇年後のとーい未来の世界なんです。


 テレビを特殊モードに切り替えると、三〇〇四年の世界では出演者と同じ料理が食べられるのです。

 その上、テレビの日曜洋画劇場なんかで、ベッドシーンがあれば、都合よく男であれば 

女優さんと、女であれば男優とベッドシーンが同時に味わえるのです。

 ですから、ほんきでHなどしていないことがすぐ分かってしまいます。

 でも、気分だけでもいいものです。

 ベッドシーンで有名女優や俳優と同時進行で味わえるなんて最高です。

 子供や未成年がベッドシーンのテレビを見ていればどうなるかって、

多分カットされて見られないようになっているのと違いますか?

 何分、三〇〇四年の世界です。

 それぐらいの配慮はしてあると思いますよ。

 料理だって、ゲストのタレントなり俳優がうまいと言っても、

茶の間で同じ物を食べますので、二十一世紀の料理番組のようにテレビに映っているからと言って、

ゲスト出演者がおいしくもないのに、おいしいなんて言ないのです。

 まずいとすぐばれてしまうのです。

 何分茶の間で同時に、料理が味わえるので、うまくない物はタレントがうまそうに食べていても、すぐ分かってしまいます。

 ですから、二十一世紀では料理番組はあふれるほどありましたが、三〇〇四年のテレビ界ではごくごく少量です。

 誰もがおいしいと審判を下す料理番組は少ないのです。

 テレビ会社もやらせや、ごまかしが利かないので、料理番組は視聴率が稼げないからです。

 当然です。


 三〇〇四年の世界をちょっとだけ紹介しました。

 待ち遠しいですね、三〇〇四年が……。

 でも誰も三〇〇四年は生きてはいません。

 残念の雨があられのごとく降って、三〇〇四年まで生きたいな! 

 と思うのですが……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 小説のネタとしては、非常に好みであり面白い。 [気になる点] コメディーとなると、笑いのツボが合わなかったです。 ただ笑いは個人的な問題なので、ツボが合う人もいる作品だと思います。 [一言…
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