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episode2~リコリス~

私はあの時死にかけた。



でも、誰かによって助けられた。




「絶対助けるから」




だれ、、、だったんだろ。

覚えてない。



でもこの言葉は覚えている。




「結ちょっと来なさい」



あぁまたか。



「ここ掃除しといてこれ?」

不機嫌そうに言うのは母。



「ごめんなさい。」



「はぁ、いつもいつも何度言ったら分かるの?」


今日もだ。


「誰があなたを育てあげたと思ってるの?」


今日も母親ずらだ。


「本当に使えない子」


もう慣れた。



でも、自然に私の顔は不機嫌になっていった。



「何その顔」

そう言い私に殴りかかってきた。



「いつもいつも!何で親に感謝できないの?!」

あなたに感謝することなんて一つもない。



「親をなんだと思ってるの!?」

あなたを親だと思ったことない。



「あなたなんか生まなきゃ良かった!」

私もあんたなんかに生んで欲しくなかった。



それから胸ぐらをつかまれ何度も何度も殴られた。


沸騰したお湯を足にかけられた。



あーあまた傷が増える。

次はどれぐらいで治るかな。




まぁどうでもいいや。





私を痛めつけた後あの人は出で行った。



どうせまた男の所だろうな。



足が気持ち悪くなってる私の足じゃないみたい。


立とうとしても立てないや。



ガチャ

突然音が鳴る。

鍵があけられる音?



あの人なわけない。

すぐ出ていって帰ってくるわけない。



じゃ誰?


私は身構える。



「オットット、、、ぎゃわ!!」

コケた


え?普通コケるか?



「いたた、、、は!どうもこんにちは!私はアスネ!今日はあなたをお出迎えに来ました!」



うん?急に入ってきた挨拶と自己紹介までされた。


それにお出迎え?新手の誘拐?


「それじゃ信じてもらえないだろ」

誰もいないのにどこからか声がする


「なんて言ったら信じてもらえるかな?」



全くといいっていいほどこの人達が何を言っているのかわからない。


思考が追いつかない。



逃げるべきか?いや、この足じゃ無理だ。

助けを呼ぶ?いや、怪しまれる。


そんなことに思考を回していたら。


「その足誰にやられたの?」


「え?」


顔を見るとさっきの優しい雰囲気はどこにもなかった。


怒っていた。


「誰にやられたの?」


怖かった。だから、、、


「母です。今は出て行っています」


この人の気迫に押された


「カラン出て来て」


そう言った瞬間どこからかわからないけど狼が出てきた。


そして、アスネさんはこっちを見てこう言った

「心配しないで大丈夫!絶対助けるから」


あぁ、分かってしまった。


あの人だ。


涙が出てきてしまった。



アスネさんは喉を狼の方へ突き出した。

狼がアスネさんの喉に噛み付いた。


動揺した。

でも、すごいとも思ってしまった


アスネさんは喉から出た自分の血を手につけ。

私の火傷したところに少し触れる



「結べ。我が血でこの子の傷を治して見せよ」



次の瞬間火傷した部分が治っていく。

ものすごいスピードで。



「ありがとうカラン!」


「無理はするなよ」


そう言って戻っていった。



「大丈夫だった?」

笑顔で言ってきてくれた。


「はい。ありがとうございます。」


「なんか急にごめんね、驚いたよね」


驚いた。すごく驚いた。でもこれを一番聞きたかった。


「あなたが、、あなたが私を救ってくれたんですか?あの雨の日に。」



アスネさんは驚いた顔をしつつも答えてくれた


「正確に言うと私じゃないけど、まぁそんなところかな?」


「"絶対助けるから"と言ってくれたのはあなたですか?」


アスネさんは私の顔を見た。

泣いていた。とても静かに泣いていた。


綺麗だった。


「ありがとう、、覚えててくれて」


アスネさんは涙を拭いて真面目な顔をした。




「話がズレちゃったね。私はあなた出迎えにきたの。」


私はアスネさんの目を見て頷いた


「今ここで選んで貰いたいの。」


「なにをですか?」


「今ここで私と一緒に来るか、ここに残るか。

選んでもらいたいの。」



私に選択肢にはないと思った。

母が嫌いでこの場所が嫌いで。

何より自分が嫌いだった。


ほんのわずかでいい。

可能性があるなら変わりたい。



「あなたと一緒に行きます。」

アスネさんの目を見てはっきりそう言った。


「これからよろしくね!」

向日葵ののような笑顔だった。



「じゃ、まずあなたの母親の記憶を消すね。」


記憶を消せることもできるんだ。


アスネさんは目を見開いた。

そして、目が青色に輝いている。



「我が目よ。この子の母の記憶をすべて我が目に取り込め。」


アスネさんはその場に座り込み少し苦しそうだった。


「大丈夫ですか?」


「うん!大丈夫大丈夫!ありがとね!」


大丈夫じゃなさそうに見える。

手が震えている。


私はアスネさんの手を取った


「大丈夫です。私がいます。」


こんな言葉でアスネさんが安心するのかわからない。

でも、アスネに言いたかった。


「うん、ありがとう。」

そっと抱きしめてくれた。

人の温もりがこんなに暖かいなんて。




「よし!じゃ行こ!」


「はい」




長ったらしくなってしまってすみません。


いよいよ始まった感じですね!


これから結はどう変わっていくのか書くのがとても楽しみです。


相変わらず語彙力皆無で申し訳ないです。


こんなやつですがどうから暖かく見守ってください。


次の話では人物紹介をしたいと思います。

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