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お母さん! 魔法少女達の様子がおかしい

____「ゴーレムの森」____


 ホワイトの兄の誘導でゴーレムの森まで来る事が出来た。

 森に入って思ったのだが、鳥や動物の声がなく、とても静かだ。


 _________ドン!!!!

 

 爆発音が再び、ゴーレムマンションの方から聞こえてくる。

 俺とホワイトとホワイトの兄は目を合わせて、ゴーレムマンションまで駆ける。


 □ □ □


 ゴーレムマンションの前に到着すると、大きな門の入口は樽のようなものが積み上げられて、塞がれている。

 なんだよ。

 これじゃあ、入って来るなと言わんばかりじゃないか。

 所有者なのに入れないって何だよ。


「これじゃあ、虫一匹も入って行けないじゃないか... ...」

 

 上を見上げると、小窓から煙が無数に立ち上がっている。

 俺は中にいるはずの魔法少女と婆を呼ぶ。


「おーい! 魔法少女! 婆! いるなら返事してくれ!」


 中から反応はなし。

 くそっ!

 状況が全く掴めない。

 敵に攻められたのか? 

 そもそも、敵って誰だ?


 このまま、立ち尽くしていてもラチが空かない。

 俺はホワイトとホワイトの兄に提案した。


「二人とも、あの、バリケードを取っ払う事は可能か?」


「え? それは、全然、大丈夫だけど、中に入るつもり?」


「ああ、あの中には友人がいるかもしれないんだ」


「で、でも、き、危険じゃないか?」


「このまま、二人を放っておくわけにはいかないよ!」


 ホワイトとホワイトの兄は、俺の言葉を聞くと、ゆっくり扉の前に行き、積み上げられていた樽を薙ぎ払い、二人で扉を押し、悲鳴のような高い音を出し、木製で出来た大きな扉が開く。



____「ゴーレムマンション内部」____



ゴーレムマンションの内部は昼なのに薄暗く、どうやら、窓にバリケードのように木の板が打ち付けられている。

 ここで、戦闘が行われたのか、壊れた椅子や皿などが床に所々散らばっており、新築時の面影はない。

 

「ホワイト! 明かりはないのか?」


「ないよ! それよりも、花島。この椅子みてよ」


 ホワイトが指さした椅子を見ると、木製の椅子がグニャグニャに変形していた。

 人間の技術で、どうこう出来る形ではない。

 俺が息を呑むと、ホワイトは俺に言った。


「... ...これは、恐らく魔法だね」


「魔法?」


 それを聞いた瞬間に、魔法少女と婆の姿を想像した。

 しかし、魔法少女と婆に椅子を変形させるような魔法はあっただろうか?

 そもそも、魔法少女と婆がゴーレムマンションをこんな風に荒れさせるとは考えられない。


 ホワイトの兄が椅子の成分を調べようと椅子に近づいた瞬間___________。


 ______バン!


 耳元で爆竹が爆破したかのような音がした。

 顔の近くにあった柱を見ると、矢が刺さっている。


「くそ! 外した!」


 部屋の奥にある中央階段の方を見ると、弓と矢を持った魔法少女の姿がそこにはあった。

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