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夢 (短編小説)

作者: 諸葛孔明(ライトニング)

「ゆめうつつ

彼岸花咲ひがんばなさ

畦小路あぜこみち


この世は現実と幻が交錯している夢現ゆめうつつなりけり。

01


私は夢を見た。

私は洗面所の鏡を見て自分の顔に驚いた。

夢の中の鏡に映っている私は私では無かった。


私の顔には、目が2つ。

鼻が1つ。

耳が2つ。

口が1つ。


なぜ、顔の中で目が1番上にあり、そして鼻が顔の真ん中にあり、口が顔の1番下にあるのか?

いったい、なにゆえであるのか?

私はそれを考えてみた。


02


「なるほど。」


例えば、もし口が顔の1番上にあるとしよう。

食事をして食べ物をこぼしてしまうと、それが下にある目や鼻に入ってしまう危険性をはらむ。

それゆえ、口は顔の1番下にあるのだな。

で、鼻は食事をする時など、匂いを嗅ぎやすくするために口のすぐ上にあるのだな。

そして目は、より遠くの物を見渡せるようにと、顔の1番上にあるのだな。きっと。

耳は他のパーツを邪魔せぬように、より立体的に音が聴こえるように顔の横に2つ。


合理的かつ機能的。


・・・・・・私は自分自身の、手足が2本づつしか無いのに違和感を覚えつつ、夢から覚めた・・・・・・。


03


「ああ。」


眠りから覚めると私は、百足ムカデだった。

そう。

私はムシの、百足ムカデだったのだ。


おぞましや。おぞましや。

とてもとてもおぞましや。

これが現実であっても、たとえ夢であっても鳥肌がたつほどおぞましきなりけり。


「私はいったい、なんなのだろうか? 」




            【終】

☆あとがき☆


せっかく、まるで自分が天国にでもいるかのようなひだまり感覚の、ものすごくここちの良い夢の中についさっきまでいたのに、目が覚めて寝床から起きてみたら・・・・・・

・・・・・・それはそれはもう、とてもとっても辛辣で残酷かつ、シリアスでシビアなるこの冷たい現実の世界に強制的に引き戻された時のあの、かなりのがっかり感におそわれた経験を味わった方は誰にでもありますよね。


以上。

【夢 (短編小説)】でした。

読んでくださってどうもありがとうございます。


是非とも小説、【フラグタル】もよろしく読んでみてね☆

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