表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

花シリーズ

花を折る

作者: リィズ・ブランディシュカ



 私は顔にまかれた包帯にふれる。


 なんて忌々しい。


 あんなことがなければ、私はこの学校で一番の美人だったのに。





 家が燃える火事があった。


 原因はだれかが家の庭に投げ入れたたばこの火。


 住人は避難して、命にかかわるけがはしていない。


 けれど、私はやけどを負ってしまった。


 医者には跡が残るだろうと言われた。


 顔に火傷の跡が残るなんて。


 ショックだった。





 だから、その日から私は美しいものを憎むようになった。


 以前の私は学校で一番の美人として、もてはやされていたのに。


 今では腫物を触るような扱い。


 美しいものなんてこの世から消えてしまえばいいのに。


「花壇の花が折れていたみたい」


「ひどいわ、いったい誰がそんなことを」


 でもだからといって、実際にこの世から消し去るなんてできない。


 私は神様じゃないんだから。


「お世話していた園芸委員が嘆いていたわ」


「はやく犯人が見つかるといいわね」


 だから、ちまちまこの手で消していくしかないのが面倒くさいわ。


「また植えた花も、折られたりしないといいけど」


「そうね、心配だわ」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ