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【番外】竜種図鑑【12】

 

◆ ◇ ◆


いつも読んで頂きありがとうございます。

この表題の時点で察してしまった方も多いかもしれませんが、申し訳ございません。

もう暫く休載をさせて頂きたいと思い、ここに書かせていただいております……。


熱はようやく下がったのですが、体力が大幅に削られてしまい、座って作業がまだ上手く出来ない状態となってしまいました……。

誠に申し訳ございません……。本編の再開は7/11とさせて頂きたいと思います。


ただ8日と伝えたことに対して、追加の休載だけでは申し訳が無さすぎる為、

本編に登場した魔物の中でも、種類が多くて分かり辛い竜種を改めて纏めました。


備忘録替わりのモノです。

読まなくても本編とは関わりませんのでご安心ください。


なるべく体調を戻し、どうにか続きをいち早く書きたいと思っております。

この度は本当に申し訳ございません。

皆様も本当にお体はお気を付けくださいませ。


  2024/07/07 暁輝


【竜種図鑑】


 ~導入~

 この世界には『竜』や『ドラゴン』と呼ばれる種がいる。

 それらは、その竜の機能や能力面、生態から幾つかの種類に分類されている。


 また人間を襲う竜種を『害竜種』と呼ぶが、この区分は王国生物規定上は他の竜種と複合することになっている。

 例えば、多く害竜種と認定されていた八足盲顎竜 -ムメノタツメ- は生物の区分を明らかにする為、地竜種と認定を改められた。

 その上で、指定の欄に『害竜種指定』と記載されるように変更となった。


■肉食恐竜種

 食性が肉食性であり、羽が無い種類を指す。

 10級勇者が倒せる小型の竜種も居れば、A級勇者ですら手古摺る大型の竜種もいる。


 ■ 角有竜 -ホニアド- ■

 全長:0.4m~1.2m。 危険度:D 指定:依頼により討伐可

 額に一角獣のような巨大な角がある竜種であり、4~5の家族集団(シャルヴェイスでいうプライドのような集団)を作り狩りを行う習性がある。

 また特殊な例だが、幾つかの家族が複合して構成され40~50の集団になることも目撃されている。

 大きさが1.3mを越えた場合、角が二股に割れる特性がある。

 この場合、王国生物規定上は 王角有竜 -レウ・ホニアド- と名称を変え、危険度はBと格上げされる。


■草食恐竜種

 草食性の恐竜種であり、危険性は少ない竜が多い。

 とはいえ、暴れ出す場合は危険な為、事前準備が推奨される。


 ■ 跳走小竜 -ディノビード- ■

 全長:0.6m~0.8m。 危険度:DD 指定:依頼により討伐可

 足が発達した竜で、手が極端に短い。狩りが得意そうに見られがちだが、実際は高い所の果物を取る為に足が発達した。

 しかし好戦的で無い訳では無い。彼らも他の小型竜種と同じように家族集団を有しており、敵対と判断された場合、家族全体が襲い掛かってくる。

 また走るのも早いので、捕獲依頼の場合は覚悟をするように。


■地竜種

 以下の竜種は全て共通し雑食性である。

 地竜種は山岳地帯を縄張りとする竜で飛行能力の無い竜を指す。


 ■ 地這竜 -ガリウルス- ■

 全長:6.5m 危険度:B 指定:特定危険種(人間の活動圏5km侵入により討伐対象)

 巨大な竜である。地竜らしく羽が小さく、四つ足で歩行する。

 その皮膚は硬い鱗。また喉下にある油袋を利用して、火球を吐く攻撃を行う。

 多くの地竜に共通し、こちらから攻撃をしなければ襲い掛かって来ない為、

 危険度はBランクとされる。尚、戦闘になった場合、A級勇者以上が10名は必要である。


 ■ 岩竜 -ガングヴェガ- ■

 全長:4m~8m 危険度:B(活性:AA) 指定:特定危険種(活性:害竜種)

 活性状態と非活性状態がある珍しい竜種。

 活性条件は、南部の溶岩地帯や砂漠地帯などで活性個体を多く見ることから温度が関係していると研究が進んでいる。

 並の剣や大砲すら弾くほどの硬度を持つ岩鎧(がいひ)に覆われている竜。

 地竜種らしく縄張りから出ないため発見しやすい。

 また岩鎧(がいひ)さえ剥いでしまえば討伐は容易とされている。


 ■ 鵺竜 -キメラドニク- ■

 全長:8m~10m 危険度:AAA 指定:『害竜種』

 人面長首竜とも言われる。

 人の顔が付いた長い首を持ち、その顔から人間の言葉のようなものを吐き出しながら動く。

 この声を聞いて救助に来た冒険者(勇者)を罠にかけ殺し捕食する。

 そして食べた勇者の顔も、その首に浮かび上がっていくという。

 極めて獰猛。他の鵺竜を倒された場合、集団で襲い掛かってくることが報告されている。


 ■ 八足盲顎竜 -ムメノタツメ- ■

 全長:5m~7m 危険度:S 指定:『害竜種』

 八足の怪物。目無しの怪竜。

 所謂、皮が無い生命体。赤い筋繊維がむき出しである。

 目も無い長い首は体の筋線維を集めて伸ばすことも出来る。

 赤艶のある歯茎と喉の奥まで並んだ並んだ白い牙。その大口で獲物を切断し捕食する。

 主に雪厳連山の地下大洞窟や雪禍嶺の大冬下洞などに生息している。

 他の地竜種と同じで、縄張りから基本的に出ることは無い。

 だが一度、彼らの縄張りに立ち入った場合、敵対と判断され、どこまでも追いかけてくる。



■蛇竜種


 ■ 海切蛇竜 -ワクダクォラズ- ■

 全長:5m~12m 危険度:B 指定:特定危険種

 ウミヘビのような竜であり、基本的には知能が高く魔法も使用できる種。

 天候を操り、敵対する者を海に引きずり殺すという海難事故を起こすこともある。

 昨今は目撃情報が少ないが基本的には東南海域に生息している。

 ※海津呑子(ワダツノミコ)という竜はこの種に該当。




 ◆ ◆ ◆


「~♪ ♪」

「ん? ハルル。どうした? 偉くご機嫌だな」

「えへへ。いやぁ、この図鑑なんスけどね」

「? 竜種図鑑? それがどうしたんだ?」

「昔、この図鑑を見てても、どれがどんな竜か想像付かなかったッス。

ほら、挿絵や写真がある竜って少ないんスよ!」

「ほんとだな。まぁ竜種を撮影って難しいだろうからな」

「そッスよね! それが、今、私は、この竜がどんな竜か分かるなぁ! と思って」

「ああ、なるほど。経験積んだから思い出せたりする訳か」

「えへへ! まー、ムメノタツメは二人から聞いただけッスけどね~」

「いいことだな。見識が広がるのは」

「えへへ~。この調子で知らない竜が居ない自分になるッス! 

あ! というかどんどん写真撮って図鑑作っちゃえばよかったッス!!」

「あー、売れるかもな、それ。まぁ、カメラがねぇけど」

「ぬぅぅぅ……あ。師匠、それから最後に」

「ん?」

「一番最初に倒した地竜。ガリウルスっていう名前らしいッスよ」

「ああ、らしいな」

「結構どえらいカッコいい名前付いてたんスね!」

「……もう登場しないからの情けじゃねぇの?」

「……」「……」


 二人は目を見合わせて笑ってから図鑑を閉じた。


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