【番外】ジンさんVSレッタちゃん ~どっちの料理対決~【06】
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本編がシリアスに偏りまくっている為、反動で底抜けに頭空っぽな番外編となっております。
その為、心に余裕がある時にお読みいただければ幸いです。
番外ですので、メタもパロもございます。苦手な方は読み飛ばして頂いて全く問題ございません。
何卒、よろしくお願い致します。
「ジン。この炒飯、美味しくないんだけど」
「ハァ? 炒飯が美味しくない訳──……ん」
確かに、米は脂っこく、家庭用の火起で作ったとはいえ塊になり過ぎてはいた。
「くすくす。ジンにも苦手があったんだねぇ。まぁ家庭的じゃないもんね」
「ほっとけっ。お前と違ってまだ料理出来るだけマシだろ!」
「な……。で、でで、出来るけど??」
「いやいや。お前が料理作ってる所見たことねぇよ??」
「心外。なんでも出来るのに。医療関係の人の料理は全員美味しい説だし」
「じゃぁなんか料理出してくれよ」
「い、いいけど? じゃぁジンももう一品出して。味がいい方が勝ちね」
「はぁ? 何でそうなるんだよ」
「あ、ごめんね。くすくす。料理、苦手だったねぇ」
「……おーし……この料理勝負でお前泣かす」
「くすくす。受けて立つよ?」
「何話してるんスかー? 面白い話が聞こえたッスけど!」
「レッタちゃん? どしたん? 何か勝負するって聞こえたけど」
そして。
■ ■ ■
炎の料理ショー番組
どっちの料理対決!
ビストロ・マオーズ
■ ■ ■
──なんか大事になったなぁ。
安いショーの張りぼての看板に、厨房が二つ。
支給された黄色いエプロンを身に付けてジンは腕を組んだ。
「はい! 今夜もこの時間がやってまいりました!
炎の料理ショー番組! どっちの料理対決! ビストロ・マオーズ! 別名を食げ──こほん!
えー、司会実況のガーちゃんです! 本日のシェフをハルルッス先生お願い致しますッ!!」
「ご紹介するッス! 東軍! 魔王討伐の長旅で記録上は調理場に立った回数なんと8回! 眠れる料理の才能が今ここに開花する! ジンさんです! どうぞ!」
「も、もっと立ったと思うぞッ! 多分ッ!」
「そして迎え撃つ西軍を紹介ッス! 魔王に就任し、甘いものが大好きという情報だけ! 作中での料理シーンは一切なし! 竜焼いてマズイってやってること以外何かしてたッスかね!? ヴィオレッタさんです! どうぞ!」
「雑にも程があるし。番外だからって台詞舐めてるのムカつくんだけど」
ピンクと白のふりふりエプロンを着たヴィオレッタが目を細めた。
「台詞回してきた『誰か』が悪いんスよ~。本編はどんよりし続けてるんでたまには気楽にいきましょう!」
「はーい! 変なノリで好感度を著しく落とす可能性もあるのでその辺で会話は終了してくださいー!! メタはこのオレ、ガーちゃんだけの特権でーす!!
では、料理試合のルールを説明します! 今からお呼びするゲストが美味しいと思った方が勝ちとなります!」
(ゲストって言ってももう呼べる人間限られてるだろうに……)
「■~ト、■~ト、■~ト♪ ■~ト、■~ト、■~ト♪
■~ト、せ~~や~く~♪」
(ハルル、お前はほんとにいつもノリノリで色々出来るなぁ……。そして見返したら白抜きだとモロ過ぎたって判断で黒塗りに変えたんだろうなぁ……)
「いらっしゃいませ!」「えー、ご予約のお名前は!」
「え、えっと。ルキ・マギ・ナギリです。
な、なんか本格的なショーバラエティじゃないか……照れるな」
「えへへ! せっかくッスからねやるならしっかりと! はい、ガーちゃんさん、解説を!」
「うっす! 今日のゲストは、なんとあの、伝説的なお方! 千万、無数! 星の数ほどの魔法が使えるという伝説の魔法使い! 雷の翼に所属しており、その後は賢者としても目覚ましい活躍! 王国魔法の礎を築いた賢者様です!」
「あ、あはは……一体どこに向かって喋ればいいのやらね」
「まぁまぁ気楽に構えてくださいッス、ルキさん!
さ! 参りましょう! 当店は一切メニューなどございません!
お好きな料理をお願い致しますッス!」
「さ、ご注文は何に致しましょう!」
「ああ。事前に聞いていたからね。決めてきたよ。ボクの好物でもあるオムライスを所望しようと思う」
「はい! かしこまりましたッス! では!」
「オーダー! ルキさんが満足できるオムライスッ!!」
「ウィームッシュー!」
ヴィオレッタが元気よく返事をした。
それを横目にジンは頬を掻いた。
(なんかもう見たことある料理番組の良い所全部乗せだな。
まぁ俺もウィームッシュって返事すべきだったんだろうか……。
いや、それより……オムライスか。
マジで作ったことないな。ハルルが前に作ってくれたことはあるんだが……どうするか)
「あ、はーい。司会のガーちゃんハルルー。質問したいんだけどさー?」
「はい、なんスかー?」
「魔法や能力はなんでも使ってOKなんだよね?」
「ええ! 良いッスよ!」
「じゃあ仮に、トニ○・トラサルディさんが居たらパー○・ジャムを使ってもいいんだよね?」
「もちろんいいんスよ!」
「分かった。なら、余裕だね。この料理勝負、私の勝ちだよ」
ヴィオレッタはくすくすと笑う。
おいおい。何するつもりだ。というか。
「え、何。まさか番外、続く気か??」
「ビススマやったら一話の分量が重くなったらしいんで二話に分割するそうッス」
「この後の夜か……はたまた明日の昼か!」




