【番外】勇者証明書【02】
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本編外の話で、おまけです。
作中に登場するキャラクターが増えてしまいましたので、
念の為、備忘録代わりとして勇者側の人物を載せます。
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──少し遡り、クオンガに行く道中の機関車の中にて。
「そういえば師匠。証明書には詳細表示機能があるの知ってます？」
ハルルが俺に訊ねた。
勇者証明書。
写真付きの資格カードで、顔写真と、階級性別年齢などが書かれている。
「ここの詳細表示を押すと、色々と表示されますよ」
「そうなのか。……まったく知らなかった」
「へぇ。ボクも知らなかったよ。ポムは知っていたかい？」
「ううん。知らなかったのだ」
どれ。じゃぁ表示してみようか……。
「名前の所を長押しッス！ すると文字がバーンと空中に出るッス！」
はー、魔法の力ってすげーな。
◆ ◆ ◆
【勇者証明書】
【名前】ジン・アルフィオン
【階級】2級 【性別】男 【年齢】26歳
【系列】剣
【称号】 （空欄）
【術技】 （空欄）
【特記】 （空欄）
【履歴】 （空欄）
（写真）黒髪短髪。真顔。
◆ ◆ ◆
「空欄じゃねぇか」
「あはは。でも、まぁ、配慮かもね」
ルキに言われ、なるほど頷ける。
俺は──今はジンと名乗っているが、昔の名前はライヴェルグ。
魔王討伐の勇者である。
親友である仲間に魔王が融合し……仲間ごと魔王を討伐した。
その戦闘を民衆が見ており……仲間ごと殺した勇者は民衆に受け入れられず、勇者の称号と名前を剥奪された。
名を捨てて静かに生きることになった。
色々あって……今は勇者資格を持っている。
偽造された本物の勇者資格というヤヤコシイ代物だが。
「ハルルのはどんな感じなんだ？」
「私のッスかー？ 確かに最近は確認してなかったんで」
「そういえば昇級した時に称号付与したって職員さん言ってたのだ～」
「ほう。見ようじゃないか」
名前の所を長押しし、切り替わる。
◆ ◆ ◆
【名前】ハルル・ココ
【階級】6級 【性別】女 【年齢】16歳
【系列】槍
→ 鉄の剣
→ 片手槍
→ 爆裂機槍ボンバルディア
【称号】 狂犬
【術技】 （空欄）
【特記】
※早期昇格者※ 勇者資格獲得後、6級まで3か月程度で昇格。
※対人Ｔ有※ ギルド内で過去に対人トラブルを起こした。
※借金有※ ギルドが肩代わりする借金有
【履歴】
●大猪討伐 ●魔術猿討伐 ●角有竜五匹討伐
●岩獣種の雫納品依頼 ○ドラゴンの鱗の納品
○白茸の納品 ○角有竜三匹の討伐
○岩猪の討伐 ○特殊任務（王国認証）
（写真）やわらかそうなちょっと癖のある白銀髪。笑顔の写真。
◆ ◆ ◆
「狂犬が思いっきり正式名称になったな」
「酷いッス！！」
「へぇ。対人トラブルまでしっかりと記載されるんだね。便利だ」
「それに借金まであるのだ～。個人情報だだ洩れなのだ～」
「ううっ」
「履歴の丸の色が違うのは何なんだ？」
「ああ、多分っスけど、黒は失敗で白が成功ッスかね」
「なるほど」
……俺と出会う前に四連続の失敗って、やっぱり相当難しそうなクエストだったんだな。
「ポムさんのはどうなんです？？」
「見てみるのだ～」
◆ ◆ ◆
【名前】ポムッハ・カイメ・ボンバルディエ
【階級】5級 【性別】女 【年齢】15歳
【系列】技術者
→ 貢献：発明分野 貢献：術技解析
【称号】 爆発発明家
【術技】 耐久
：様々な攻撃等のダメージを軽減あるいは無効化する。
【特記】
※物的破損注意※ 爆発事故多数。
※新規武器持込※ 特殊武器の発明時に優遇すること。
【履歴】
※術技解析珠の作成
（写真） 物理的にも焦げている焦げ茶色の髪。ゴーグル着用し親指を立ててグッドサイン。
◆ ◆ ◆
「特記にロクなことが書かれてねぇな」
「そうだね。というか物的破損注意って、そんなに爆発させてたのかい？」
「あ、あはは。いやー、そのー、少しなのだ」
あ、もしかしてルキには研究所ぶっ飛んでるの内緒系か？
「最後はボクだね……どれ」
◆ ◆ ◆
【名前】ルキ・マギ・ナギリ
【階級】AA 【性別】女 【年齢】29歳
【系列】魔法
→【属性別】 水：42％ 風：21％ 土：7％ 火：6％ 生活：6％ 他：18％
【称号】 賢者 星天の魔術師 討伐の勇者 万の魔法を操る者
【術技】 支配人
：自身が所有する物に名前と役割を与え、自由に使役できる。
【特記】
※魔王討伐の勇者※
【履歴】
（過去三ヶ月の活動無し）
（写真）星空のような紫色の髪。猫のような目で大人しそうに映っている。
◆ ◆ ◆
「魔法使いは使用履歴も出るのか。すげぇな」
「そうだね。……年齢の欄だけ刳り貫けないか、試してみたいよ」
「ふぉおお、流石、ルキさんっ！ 称号が超カッコイイッス！」
「お師匠様すげーのだっ！」
「星天は自分で付けた名前だもんな。よかったな、ルキ」
「っく……ふっ。自分だって相当色々と名前を付けていただろっ。称号だけじゃなく技だって！」
「ははは。証拠も無いしライセンスに何も書かれてないんでな」
「え？ ライヴェルグ様たちの技名知りたいんスか？」
ふと、ハルルが鞄から──勇者大全を取り出した。
マジでやめてくれ。というかポムには俺がライヴェルグだとまだ話してないんだから！
──こうして旅の機関車は共和国へ向けて進んでいった。
◆ ◆ ◆ 他 ◆ ◆ ◆
【名前】ナズクル・A・ディガルド
【階級】特 【性別】男 【年齢】37
【系列】銃師
【称号】 討伐の勇者 参謀
【術技】 偽感
──詳細未登場の為、非開示──
【特記】 魔王討伐の勇者の一人。現参謀。
（写真）赤毛で目が細い。筋肉質。
◆ ◆ ◆
【名前】ティス・J・オールスター
【階級】5級 【性別】女 【年齢】15
【系列】鉄槌
【称号】正義
【術技】 ──未登場の為、非開示──
【特記】 ※異常なまでの正義への固執有※
（写真）鉄を焼いたような赤い髪を一つ結い。宝石のような赤い目。
◆ ◆ ◆
【名前】ラブトル・メーカー
【階級】8級 【性別】女 【年齢】17
【系列】剣
【称号】（空欄）
【術技】 ──未登場──
【特記】 ※恋バナ大好き※
（写真）金持ちみたいな金髪に、育ちのよさそうな顔。
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【名前】メーダ・モーリム
【階級】8級 【性別】女 【年齢】17
【系列】魔法
【称号】（空欄）
【術技】 ──未登場──
【特記】 ※ヘタレ※
（写真）真っ黒な髪に真っ黒な目。疲れたような顔。
