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17話 トウ・ダーラ解放軍

 アンダルシアの依頼でソンクウを首魁リーダーにした俺達解放軍はいま、ジクリコウの城を完全に包囲している。

 俺が持つ特殊な転移魔法のアルドカナンで包囲したのだ。

 これから城の中に突入する組を選抜してる最中なのだが……。


「俺達も頭についていきますぜ」


「マーチドッグ達も頑張ってたもんな」


 ヒトと話をしてるのは元勇刃隊のメンバーたちだ。

 隊を解散させた後に行くところがないというので労働力アルバイトでトウ・ダーラの各町村に派遣していたのだ。

 俺一人なら城に乗り込んで魔王を暗殺で済むが、お姫様の要望から真っ向勝負となり。

 二か月ほど軍を鍛えていた。


1 ソンクウ道場の門下生をトウ・ダーラ全土に派遣し国民全員を戦力に鍛えていく(合意済み)。

 ソンクウはオウ・ヒトに奥義の伝授アンダルシアとベアンとケシ太郎を鍛える


2 国全体が偽王退治に総決起する←(今ここ)


「姫様辛抱されたかいがございましたな。偽王ジクリコウを討つ機会に居合わせられたことをうれしく思いますぞ」


「ベアンいや今はディノムンだったな。そうだあの日生き延びた我々が待ち望んだ日が来たのだ勇者さまのおかげだ。お前のわが王家への変わらぬ忠義に感謝する」


 吸血鬼退治のときの村長とアンダルシアがたがいに涙を見せている。

 そうだな二人にしか共有できない思いがあるんだろう。

 おっと向こうに紛れ込ませてるケシ太郎から念話が来た、いつでも構わないそうだ。



 この後軍には城を包囲させたまま選抜メンバー(ソンクウ・オウ・ヒト・アンダルシア・ベアン)は中へ入る。

 城の兵士を蹴散らしながら上へと進んでいく。

 なお圧倒的な力の差から敵の兵士たちは殺すことなくすべて捕虜にできた。

 脅しもかけておいたのがきいたんだろうなと一人で納得する。


「一度しか言わん、ジクリコウに力で従わされている者、俺達に敵対する意思のないものは武器を捨てて投降しろ。ソンクウの名にかけて身柄の保障はする三つ数える今の内容に従わぬなら敵意ありとみて、手心を加えるつもりはない。……自分たちの心で決めてくれ」


 そしてゲシィ(生きており、傷を隠すためか顔を鉄兜で覆ってる)と顔を覆面で覆ったナニガシ。

  二人の魔王将を除く王家の裏切り者たちはヒト、ベアン、アンダルシアがそれぞれ一対一で倒した。

 一方的な内容でありヒトに至っては一太刀で相手を戦闘不能に追い込んでいる。

 裏切者のトンオール、チンバー、カンベロンは三人ともみっともない命乞いをしてくる。

 普段なら口をきいて助けてやるんだが、恩義ある王家に背いた悪党にかけてやる慈悲を俺は持ち合わせていないのだ。


 アベルは正義の味方じゃないんでね。


「お前たち裏切者は一対一もせずに汚い罠にかけて私の魔王将を殺してくれたな。三人の……ライオス、ラビータ、バードルの仇だっ!」


 ザシュと音がする。


 一言一句同じ言葉を言いながら三人にとどめを刺す姫はガウではなく……アンダルシアに戻っている。

 もう逃げる気はないという決意の表れだろう。

 俺は絶対にこの戦に勝利しなくてはと強く決意するのだった。





「本当に殺さなくていいんだな」


「ええ彼はジクリコウが王になった後に生まれたんです。こちらに寝返った今は私たちの仲間ですから、あの魔王将だけは見逃してください」


 俺は修業期間のときに聞いた質問を再度確認する。

 ここまで順調にこれたのも向こうに潜入させた魔王将(ケシ太郎)のおかげだ。

 あいつが兵をわざと分散させたりトンチンカンの敵魔王将を一人づつ俺達に向かわせた。

 おかげで楽にトンチンカンを倒せた。


 決まりだね。

 なら敵の、のこりは魔王と魔王将一人のみか。

 ケシ太郎とあわせて魔王将を討った後にジクリコウを倒すまっていろよ!


「……きたぞ解放軍だ」


「下賤なゴブリンが~。兵士どもは下がっていろやつはこのゲシィとナニガシで倒す!」


 そんな言葉が俺達にも聞こえた広間に敵魔王将とケシ太郎が見える。

 俺はナニガシをちらと見た。

 向こうからは俺達5人が見えてることだろう。


 俺達は互いに距離を詰めていく。

 そして……攻撃が届く距離で対峙した。


「ゲシィか回復魔法で生き延びたのか?じゃあ引導を渡してやるかな」(あわせろよケシ太郎)


「ぬかせ! みっつ数えたら始めるぞ、せいぜいお祈りでも唱えるんだな」


 俺はなるほどなと思う。

 俺とゲシィは口を合わせて三つ数える。

 唱え終わった時が開始の合図だオウたちも身構えている。

 ひとつ……ふたつ……みっ……


 開始と同時に俺とケシ太郎はヂキンと抜刀。

 キンっという音とともに目標の魔王将の首めがけて攻撃を走らせる。

 しかし奴にはよけられてしまった。


「どういうつもりだきさまあ!」


「ソンクウ様もうしわけございません、我の動きが遅かったやも知れませぬ」


「いやタイミングはばっちりだった。あいつが単純に強いだけなんだ」


 俺はそう鉄兜を脱いだ金髪の美丈夫のゲシィいやケシ太郎に言ってやる。

 そう武闘会で負かしたゲシィこそが、俺達が敵に潜入させたケシ太郎である。


 あの後いろいろあったが。





 俺が視線を感じる→オウが拾ってくる→ジクリコウと親族ということから子供の頃より嫌われ者で自分は変わりたいと俺に打ち明ける。

 つまり強さに惚れ弟子入りしたいらしい(カールさんの言ってた不幸な坊ちゃまはこのこと)。


「勝手だな、生まれが不幸なら誰に何してもいいわけじゃないぜ。お前が傷つけた人にどう言い訳するんだい」


「こっこの命で償います」


 俺はそうかよ。

 じゃあ動くなよというや剣を抜きシャッと切りつけた。

 ……という動きをしてから納刀した。

 そして俺はゲシィを芯まで腐った悪党ではないと判断してゲシィを仲間に加えるのだった。


 一応補足すると、たいがい悪党は剣を抜いた時点で殺されてたまるかと攻撃してくるのだ(つまり反省も自分の犯した罪も受け入れないんだな)。

 ゲシィは大粒の涙を流して喜んでる。

 そしてヒトは「めっちゃわかる」とうなずいてた。

 ナニガシとも縁があるソンクウちゃんです

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