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165話 アベルの魔法特質・改

「何が神越えの実力者だ? |私《妖帝の力を取り込むオニオ》だけ一方的にやられているなんて、同格と言う話は噓ではないか!!」


 オニオが叫ぶ内容を聞いて俺の頭にア〇ギの〈俺の同類? 違う、この世に俺の同類など居はしない。

 俺か市○(ヤツ)どちらかが偽の無頼〉と言う台詞が浮かぶ。


 とは言え孤高と言う名の独りぼっちは嫌だぜと思う俺。


 そんな俺の気持ちを汲んで【神越えの七帝(実力者)】に入れてくれる

 ニャハル、アーガシア、ミラルカ、ニンフェディーネには感謝の念しかないのだ。



 現在〈光魔法〉を最大出力で、それも俺が持つ旧魔法特質【術者を起点に100メートル以内なら、どこからでも魔法を放てる】を使いオニオを追い詰めた。


 大火力の前になすすべなく攻撃されるオニオをトトニカが【魔王の鎧】を腕だけ展開して、ダメージと引き換えに救い出す。

 引きつり黒焦げになったあの腕は麻痺が残り1ターンは回復しないだろう。仲間思いなんだな。


 戦場外からマルヴァが二人に自分の魔力を与え続けているのも、大きな助けになっているんだろう。

 ギリギリ参加はしていないから見逃してあげているけどね。



「とんちじゃな一休さ〇なら『体は参加せずに魔力が勝手に二人へ流れていきました』、とか言いそうじゃ」

「にゃーん」


「一休さ○? 冒険者ですか?」


 見物するアーガシアと雑談するニャハルそれとレインくん。


 やめて俺は氣づいていないふりをしてるんだから

 本当にマルヴァを殺さないといけなくなるじゃない。



 魔王の鎧を纏う麻痺していない腕で、俺を攻撃するトトニカ。攻撃を受けとめて解析、同時にラーニングをする。

 それから俺の闘氣を加工した魔王タイセイの鎧の巨腕で、二人をぶん殴る。

〈ギ○3この腕は巨人族の腕というところだね〉


 本来なら壁にぶつかるまで吹き飛ぶところなのだがトトニカとオニオの念動力で、殴るスピードを殺されてしまった。

 多少のダメージを与えて、二人は俺の【魔法特質】の範囲外へ出てしまう。



「アベルと距離をとり、一度全回復してから攻撃しよう。トトニカやられた腕を早く直せ」

「オニオすまん、奴が来たら壁役を頼む」


 俺は右手を奴らに向けて〈極光魔法〉を放つのだが


「はぁあああああ」声を出して自分を鼓舞するオニオが、木刀の二刀を振るい防いでしまう。


 あれは妖帝の力で顕現したのか。

 木刀だけど切れ味は魔剣の上を行くね。



 じゃあこれならどうだい? 再度片手で〈極光魔法〉を放ちながら───


「トトニカ私の後ろに隠れていろ、アベルめ根競べか!? いいだろう何度来ても防いでやる」

「違うオニオ……に、逃げろ!!」


「え?」



 片手で放った正面の〈光魔法〉に敵の注意を惹きつけて【神越えの実力者】になった時に変化した俺の魔法特質。『アベルの視野・想像・感知できる範囲ならどこまでも魔法を届かせられる』により

 わざとトトニカを避けた前後左右上下斜め、(すなわ)ち360度全方向からの〈極光魔法〉を、オニオがくたばるまで打ち続ける。


 キセ○の世代(真ちゃん)なら「俺のシュートレンジはコート全てなのだよ」と言うだろう。


 本当は今やっているように片手を上げる必要もなく予備動作無しで撃てるのだが、演出は大事だよね。



 オニオは倒れて動かなくなった。

 灰となり消滅しないのは俺が手加減したからなのだ。



 さて……残りはトトニカ一人だね。(本当はトトニカもオニオと一緒に倒せていたりする)



「あっという間に神越えを倒すなんて」

「これがアベル殿じゃ。

 わしは同じレベルでも神越え同士なら負ける氣がしないのじゃが、あのお方だけは別よ。しかも今のアベル殿は聖剣を取り戻しているじゃろ?」


「それが何なのだ? ただの武器だろう」


 すごすごとアーガシア達に合流するマルヴァが質問する。


 勝ち目がないと悟る魔王の目は覇氣がない。

 アーガシア達も「敵のくせに」とか言わずに受け入れるようだ。


「にゃあー、にゃん。ふにゅふみぃー」

「ええっと? ニャハル殿が何か言っていますけど」


 レインが困った顔でアーガシアを見る。

 彼女はニャハルと長い付き合いがあるため、喋れなくても何を言っているかわかるのだ。


「わしが翻訳しよう。アベル殿にとって聖剣はただの武器ではない、母御(ははご)殿の形見でな。一種のプラシーボ効果なんじゃが、何割かましで強くなった氣がするんじゃと。氣のせいとは思うがとにかく聖剣アルファを持つ今のアベル殿は『鬼に金棒』状態。

 言い換えるなら『虎に翼』を得たようなものなのじゃー」


 アーガシアの言葉を聞いた三人の視線が俺の背中に突き刺さる。

 まだ剣は抜いていないんだけど。


 いいともさ、みんなの期待に応えるとしようじゃないか。



 俺の目の前にオニオをやられて怒るトトニカが【魔王の鎧】を纏い立つ。


 千年前にイフマイータと戦った時の再現かい。鞘から抜き放つ聖剣はソンクウの体の色と同じ、白い闘気を放っている。

十英雄二人にアベルの魔法特質は……と誤情報を植え付けて、しっかり魔法特質・改で仕留めるアベル。恐ろしい女です。

わざとトトニカをはずして攻撃する理由は剣でトトニカを倒したいからです。


ちなみにオニオとトトニカが魔王であるマルヴァの、支配領地からマナの恩恵を得る、を二人は魔力と一緒に頂いてます。レベルがさらに上昇しますがそれでも、やられています。アベルは恐ろしい女です


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      彦馬がよろこびます

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