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157話 神が送り込む救出者

 トウ・ダーラの俺の寝室に転移を使い数人の男女が入ってくる。


 その中の一人は知っている顔だ。

 十二神のリーダーのヨルゼン、下界ではジロウと言う名前の男。


「アベルもさすがに泥酔している状態で、僕達に殺意がなければ反応はできまい」

「転移前に念を押して、この部屋にだけ〈眠り〉の魔法を使いましたしね」


「事情も知らずに並行世界へ送って大丈夫でしょうか? アベルと言えど、上手く動けないのでは?」


 寝ている俺を囲んで神々は勝手な事を言う。


 ジロウの「アベルなら最高の救出者(レスキュアー)になってくれるさ」、は身勝手の極みと言えるだろう。



 神々がする話によると大神の二柱【太陽と豊穣を司る神】サンフレイムと

【月と安息を司る神】ルナムーンの息子の行方が、分からなくなっているらしい。


 十二神が探した結果、行方不明の息子はトウ・ダーラとは違うトウ・ダーラに

 変な言い方だが、『神隠し』になっている。


 創造神は神が異世界に行く事を禁止しているから救出にいけない。

 困ったぞ、となっている時にアベルが浮かび俺を息子の救出者にしようと、なったようだ。



 早く起きろ俺! 異世界に送られてしまうぞ。


 ジロウと十二神は司祭アグニ〇が〇ルダ姫を聖地に送る動きでアベルを宙に浮かすと、異世界のトウ・ダーラに送ってしまう。





 【アベルが異世界にいる理由】は俺が寝ている間に、ジロウが送ったからだった。


「アベルさんすごいっすよ、〈過去見〉の映像魔法が使えるんすね。

 俺が呼んだブンキチなんかよりアベルさんは勇者っすよ」

「こちらから連絡を取る前に、異世界にいる原因を見つけるとは。

 さすがはアベルだ。」


 褒められても全然うれしくないや。


 ニャハルも怪訝な顔で映像のジロウを睨む。


「聞かせてくれるんだろうね。太陽と月の神の子ならその子供は当然神だろう。俺が助けなくても自力で帰還できそうなものじゃない。できない理由は何なんだい? 俺をレスキュアーにした理由が、ちゃんとあるんだろう」


 ジロウは俺に済まないと謝罪して説明する。


「七勇者の一人がサンフレイムとルナムーンの息子なのだ、名はレインと言う。魔神が異世界に隠したのを創造神様が何とか〈捜索〉で見つけられた。

 神々が動けば魔神に感づかれる恐れがあるため、救出は少人数で行うと決定した、内容なのだが。

【一人で動いて多人数の敵をものともせずに何でもこなせてしまえる。そして七勇者を保護の眠りから目覚めさせれる人物】だ。

 となると、もう該当者は一人だけだろうとなりアベルが選ばれたのだ」


 気軽に言ってくれるけど労働するの俺だからね。


 俺はジロウに山盛りのエビフライをおごらせる約束で、許す事にする。ジロウは「お安い御用さ、本当に助かるよアベル」と快諾する。


 ……神が勇者だと言う話は聞いた事がないが、太陽と月の神の子は半神半人なんだろうか?



 すると映像のジロウの横に俺が良く知る顔が浮かぶ。銀髪で切れ長の目を持つ青年。元の世界のヒトだ。


「大兄貴は知らないみたいっすけど、有名な勇者を聞かれたら

『はじまりの勇者』アベルの次に名前が挙がるのがそいつですよ。『大勇者』レイン・ボゥ・ヘレルマトは邪神を倒した功績と、二柱の神を親に持つ超有名人っす」


 邪神って何だい? 魔神じゃないの。



 詳しく聞いたら以下の通りだった。


・邪神は天界で発生した堕ちた神であり、魔神に憧れてやつの封印を解こうとしたらしい〈邪神は下界で活動できるように、魔族の体を用意する〉


・【黎明と黄昏を司る神】レインは人間の姿となって、下天し邪神を滅ぼす



 七勇者の一人レインは正真正銘の神と言う事か。

 神→人間→魔物になるとは可哀想だね、俺と違って他の六人はバルケスティ様から魔神討伐の件と魔物に転生する件は説明されているそうだが。


「レインが異世界にいる事がわかるくらいだ。彼が何の魔物になっているか、その種類もわかってるんだろう、教えてくれないかい」


 映像は弟からジロウに変わり彼の説明で魔物の種類がわかった。

 後は見つけ出して元のトウ・ダーラに帰るだけだ。



 ヒトはこっちのヒトと話し込んでいる。同じ人物だから話が合うのかもしれない、召喚士なのに剣術の事をよく聞いているし。


 明日はアルマに会う予定だから寝るとしよう。


 あ、片づけを忘れてた。





 こっちのトウ・ダーラは騒ぎになっていた。魔王ジクリコウが何者かに暗殺されたからだ。

 先王から王位を簒奪した偽王の死は、国民を喜ばせるだけで

 後に魔王将と偽って潜伏していた、

 先王の娘であるアンダルシアが、民意で王になったらしい。


 偽王を倒し、トウ・ダーラを救った謎の人物はトウ・ダーラの歴史の中で語り継がれていく。



「さすがマスター、仕事はそつなくこなすにゃ」

「俺がやったのは内緒だぜ。誰にも言っちゃだめだよニャハル」

アベルが元の世界で、クーデターの時にヒトとオウがいなければ一人でジクリコウを暗殺する、と書きましたがこの回で実行させました。

この世界のアンダルシアは、ジクリコウを倒した謎の人物を探し続けますが見つけられません。アベルは名乗りませんし、何も言わずに元の世界に帰るからです。

レインの名前はレインボー(虹)とヘレルマト(果物)が元になっています、神の子なので凄く美しい外見だと思います(白目)


  面白かった次も読みたいと思われた読者さま


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      ★★★★★に変えてください



      彦馬がよろこびます

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