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129話 情報売るよ

「タイセイ様、我々ゴドーリンを救っていただいて誠にありがとうございますぅ。

 えへへ赤髪のお坊ちゃまはお強いですね。

 まさか三国連合をお一人で片づけてしまうなんて凄いですよ~」


 普段は魔王タイセイ()が動くことはない。


 アーガシアやニャハル、それとミラルカといった同盟国の人間。もしくはベアンかケシ太郎のトウ・ダーラの魔王将を出して、問題解決させるのだが。


 今回のケースはオウの『アーファル』状態の戦闘力を見ておきたかったのと、ついでの用事があったからなのだ。決して


「やはりタイセイ様にとってエワードの近親国であるゴドーリンは特別ですね~」などと、もみ手をしながら小躍りするカンポン(愚か者)が言う内容ではない。


 まぁこんなのでもバレンシアに近い血が流れていると思えば、少しは可愛く見えるかな。

 たぶんうん。う~ん? どうだろう、と思わなくはないぜ。


「危機は去ったから用事を済ませて帰るよ。聖剣兵器をミコットが改良して攻撃力を上げてある。

 あと四季の応用でハジメとオージとブーニカそれとセーナの精神をコピーしてあるから兵士に装備させてね」


 ポカンと目の焦点が合っていない、ポンカンの腹に軽く頭突きする俺。

 軽くなのでダメージはないしポンカンは、「はい」と間抜けな声を出していた。


 どうやら目の前の状況に脳が追いつかない様子だ。


「装備させて模擬戦でも実戦でもいいから性能を試しておくように、兵士に相性のいい人格の聖剣を正規の装備武器として採用する。」

「はっお任せください。タイセイ様のご期待に応えてみせます」


 いい返事だ。

 頼りない男だが無能ではない、ただその能力の発揮の仕方に時間がかかるだけで、詳しく説明すればちゃんと動いてくれる。



 鍛えた時も (実は期待していなかったのだが)レベルが上がり、元は10だったのが今は1900の達人級になっている。


 案外大器晩成型なのかもしれないな。


「時間を空けて俺の配下を来させるよ」と言うとヒト・ケシ太郎・森四郎・ドラ五郎を連れてトウ・ダーラに帰ろうとする俺。

 後ろでオウとカンポンの話し声が聞こえる。


「オウ次郎殿の人間形態は親しみを感じるのです。初めて見るお姿なのにひどく懐かしい、そんなはずはないのに、変ですね」

「僕もカンポンさんと同じ気分を感じるよ前世で兄弟だったりして」


「あの不躾ですが『アーファル』と呼ばせて頂いてよろしいか」

「いいよ」と返事をするオウに、俺は「置いていくぜ」と言うとフッと瞬間移動のように後ろにつくオウ。


 その後ろから

「いつでも来てくださいタイセイ様、アーファル殿~」とカンポンの声がする。


 俺達はトウ・ダーラヘ帰還した。





 俺は今回の打ち上げをレッド・シュリンプ亭ではなく、【ラーマオブゴブリン】でする事にした。


 時刻は夕方だが中は人が多く、俺が来る時は決まって人が多い氣がする。


 セーナがスウと指をさす方向を見ると原因がわかった。


「今回我らが魔王様と同じ時間を過ごせる幸運をもつ者達よ~、今回だけで満足できるかな~~。

 次回のタイセイ様がギルドに来る時間を知りたければ、このタイセイ様ご来店情報カードを買いなさい~」


 俺の情報で商売をする元ギルドマスター(アニー)が目に入る。俺の頭に〈〇セキの世代青い人の「やってくれんじゃんセンパイ」〉のセリフが浮かぶ。


 俺が後ろに立つとアニーはカードを紙吹雪の様にまき散らし姿を消した。


 たいした隠形術だがあまいんだよ。俺はギルドマスターの、アントニオ・リエリーサに質問する


「アニーはどこ? この建物から出ていないのは知ってるんだ。あいつが隠れそうな場所を教えてよ」

「魔王様に嘘はつけません。しかし、〈我が師ならふはは、また会おう~明智君~とトウ・ダーラの国外に逃亡しました〉そう言えと言われてます」


 アニーの命令に義理立てをしながら残念そうな顔で、自分の足元を指さすアントニオ。


 ありがとう。

 さぁ足元で縮こまるアニーにお仕置きしようかね。





「も~~。ほっぺたつねらなくてもいいじゃない~。みんなアベルが好きだから、情報買ってまでしてギルドに来るんだよ~」

「嫌なものは嫌なの」


「それよりアンサリーはよくアベルがここに来る時間がわかったな。

 私達(永夜の夜明け)、でさえなかなか予定が合わないんだぜ」


 セーナの質問に今来たヴォルデウスやルー。

 前からギルドにいて遠くで成り行きを見ていたレントも興味津々だ。



 なんだろう? 

 体に盗聴器を埋められてるとかだったら嫌だぜ。その時だった


「私が説明しよう。」


 ガタっと立ち上がりココナがペラペラと説明する。


 どうやら俺の立ち場はかなり重要で代えが効かないため、()()()()()()()()()()遠くからドローンのようなものを飛ばして、監視警護していたらしい。


「ドローンと言うても〈蜂のように小さいロボットじゃ誰も気づくまい〉。そいつがアベル王の様子を探っていたのじゃ」


 人造人間〇ルのセリフを言うなよコノヤロウ。


 俺を心配してくれるのは嬉しいが、プライベートを侵害されるのはいただけない。即刻辞めさせて二度としないと約束させる。


 なお黒幕と言うか依頼人はヴォルフ・ルー・セーナ・レントの【永夜の夜明け】だった。


「言ってはだめである/です/だぜ/でござる」と青い顔の四人は、怒る俺にエビフライを奢る事で許しを得るのだ。


 特に「よくここに来るのがわかったな」と偽装工作したセーナは俺に睨まれ

「姉者の好物のエビフライが来たぜ、私の奢りだから遠慮なく食べてくれよ」


 そう言いながら大量の汗を流していた

【ラーマオブゴブリン】では特別なユニークデイがあり、この日はトウ・ダーラの幹部以外招待チケットを持つものしか入れなくなっています。ギルドもお休みで、中でパーティーをするだけなのですが

アベル含めて全員コスプレをしています、スク水だったりバニーだったり。

そのため招待チケットは高騰してアニーはかなり儲けています。

ユニークデイ経験者は天国だったという人間と地獄を見たという人間がいまして、『はずれの日』はアベル達女性陣ではなく、男幹部がコスプレをしています


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      彦馬がよろこびます

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