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120話 ダークエルフとコドラの処遇

そういえばトーマの部下になっていたダークエルフと竜達だが。


 ダークエルフは魔王タイセイ()直属の、情報収集部門に編入した。

 バウバッドの戦いでレベルを下げられているとはいえ、俺の動きについてきたのは見事だ。


 なにより秘密裏に救助を行い、死者を一人も出さなかった手並みが良い。

 まぁトーマの命令と言えばそれまでだけど。


 レンジャー達は隠密と情報を集めるのにぴったりだと思う。

 情報収集部門の長を兼任している、アンダルシア〈魔王タイセイの影武者〉に預けておけば上手くやるだろう。


 ちなみに副長のシャッテンからは

「アベル様が見つけたダークエルフは、順調に地位をあげております。先日三番手になりましたが、俺もうかうかしていると追い越されるかもしれませんねぇ」と言われる。


「ふむ。なにか褒章でもあげようか、シャッテンが人を誉めるのも珍しいし、良い拾い物だったみたいだね」


すると

「であれば、アベル様と同じ色を身に着けるご許可をいただきたいのです」


 姿を見せたダークエルフ。名前をアゲハといい、俺と戦ったダークエルフのレンジャーで現在はアンダルシアの情報部門の三番手を務める。つまりNo.3だ。


 褐色の肌に、短く切りそろえた白髪の美人で冗談が通じそうもない。無表情すぎてロボットのようだ。


 体つきは細い腰、それとは対照的に胸も腰も大きく、異性が見れば間違いなく振り返る美貌を持っている。

 トウ・ダーラの城下町を散策する俺の、一歩後ろを歩く、彼女が言う色について詳しく聞くと


 情報収取部門の制服は暗い地味な色なので、女性からは不満が上がっている。

 きれいな色を入れればアクセントになって見栄えもよくなると考えたそうだが、候補に挙がったのは何故か【白と赤】のアベルの色だったそうだ。


「タイセイ様に断りなく勝手に決めていいの?」、と誰かが言った一言がきっかけでアベルの許可が必要だ! という俺から見れば何故? そう思う方向に話が進み、今回アゲハが聞いてくる事になったそうな。


 あぁだから、隠密と魔王護衛の役割もある情報収集部門の隊員たちが、そわそわしていたのか。

 俺は褒章はそんな事でいいのかい? と逆に聞きたくなる。

 しかしアゲハの期待がこもる真剣なまなざしを見て「いいよ」

 そう告げる。


「アベル様感謝いたします。視察の途中失礼しました」



 それだけ告げてアゲハは姿を消した。

 遠くで「みんな~~やったよ~~」と彼女の声が聞こえる。

 普段からは、考えられないテンションだぜ。



 これ以降、情報収集部門の制服は上級隊員は白を、中級隊員は赤を制服のどこかにつけるようになる。

 下級隊員は色なし制服なので早く中級に上がろうと、やる氣を起こさせる褒美になった。


 ちなみにアンダルシアと副長とNo.3は白と赤の両方つけてよいらしい。

 基準がよくわからない。





 それからコドラの件だが、ガニメデと妹さんに土下座までされて、アーガシアからも助命を頼まれる。


 聞くところによると『コドラはお調子者ではあるが、潜在能力が高くガニメデの次の王』となる身らしいのだ。


 今は心が未熟すぎるために、精神と体の合一ができていないらしい。

 確かにコドラは子供っぽいし、甘やかされたのがよくわかる。


 俺もアーガシアに頭を下げられては許す氣にもなる。

……けど本当にこいつが王で大丈夫? ドラグニルは破滅の道を進もうとしていない? と思わなくもない。


 なお禊としてアーガシアに顔の形が変わるビンタを喰らった後で、俺の下について修行する【アベル預かり】になるコドラ。


 俺はいらねってばよ、と思うも結局アーガシアとガニメデと妹さんにまた頭を下げられて了承する。「アベル殿ならバカコドラの根性も直せるのじゃ」とはアーガシアの言である。



 この後ドラグニルの三人がいなくなると俺にコドラは、案の定というか偉そうな態度をとるので大闘技場で実力の差をわからせてあげた。

 コイツはバウバッドの戦いで何を見ていたんだ。


 アーガシアの言う通り潜在能力は確かなもので、俺が鍛える事でコドラはレベルをグングン上げていく。

 ただ性格なのか、お調子に乗る悪い癖が治らないのでどうするか悩んでいると


「アベルさんの困り事なら俺達に言ってくれ」

「ん。ヴァ……じゃなくて神様にもアベルを支えるように言われてる」

「コドラさん。君は体だけ成長して、心も成長させないとだめですよ。めっです」


 トーマとアリスとロンメルに進言され彼らチームに預けて、クエストの同行をさせる事にする。


 効果はバッチリで、帰ってくる頃にコドラはまともになっていた。

 トーマ曰くスパルタに接したけど、ロンメルとアリスが優しくケアをしたのでよかった、と何が良かったのかよくわからない報告を受ける。


 まぁ〈何だか知らんがとにかく良し〉と納得する俺。

 こうしてコドラはトーマの下についてトウ・ダーラのために戦う遊撃隊の一人になった。

 つまりトーマの冒険者チームの一員になる




 今のトウ・ダーラ国で聖地になっている。

 東のゴブリン村で寝た俺は、朝早くにアーガシアからデートの誘いを受ける。


 デートと言っても戦力になりそうな人材がいないか、視察に行こうと言ってるんだが、彼女の様子から何やら()()があるようだ。


「アベル殿ゴーレムの聖地に、わしの昔の仲間がいるのじゃ。わしと一緒に誘いに行こうなのじゃ」

「ゴーレムか。面白そうだね」


 アーガシアの仲間なら見ておいて損はないだろう。

 次の目的地が決まったね

アーガシアの昔の仲間でゴーレムとくれば覇権戦争のあの人しかありません。

清廉でしょうか、マッドでしょうか

彼女はどんな性格なのかまだ決めておりません


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      彦馬がよろこびます

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