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106話 貴女を愛しています 1

 眼を泣きはらしたジョフレを見て、ヴォルフの意見が正しいと知る俺。


 昨晩ヴォルフへ念話を飛ばして、とはいえ神越えの力で映像付きだが、ジョフレとミコットが喧嘩をしてしまった事。

 俺は喧嘩になると予測していたのだが【境界なき照陽】のメンバーは、何故かミコットを連れて行くように、俺へ強く勧めた事を話す。

 そうするとヴォルフは俺の相談内容を知っていたようなそぶりを見せる。


「貴公がわからぬ事など恋愛ぐらいであるからな、あと問題発生の場合はネーミング。この2パターンであるから至極わかりやす、ゴホン。いいですかアベル、私が話す事はみなも知る事実です。私の話をまずは飲み込みなさい」


 そう言ってヴォルフが語る真実によると『ジョフレはミコットが好き』、という驚愕の事実だった。

 俺の中に衝撃が稲妻になって駆け抜ける。


 ジョフレは出会いの時、エワードでミコットに一目ぼれしたらしく氣が付くと声をかけていたらしい。

 だが悲しいことに【好きな子にイジワルをする】ニホンコクの、小学生の態度が出てしまい喧嘩となったそうで。

 ヴォルフは本人から悪い癖を治したい、と相談されていたと語っていた。

 俺は自分にイジワルする人間を好きになる人間は、ほぼいないと断言する。

 死神の学校でも六番隊隊長の妹は「私にイジワルをする人間がいたが、好意を持つことはなかった」と発言している。

 彼女は、入れ墨眉の兄ちゃんと結婚したっけな。


 ジョフレとミコットが喧嘩別れしたのが800年前で再開が昨日か。愛するミコットから会いに来てくれた、そう思ったジョフレは自分を美しく着飾り、ミコットがくれたカチューシャを頭につけて強力にアピールしたのだ。

 まぁ結果は失敗で終わるんだけどね。


「ジョフレ目は大丈夫かい?」

「アベル心配してくれてありがとうですわ。少し見づらいけどグス、へ、平気ですわよ」


 どこがだい。目は開いていないくらい腫れてるし声はしわがれて、おまけに涙声じゃないか、ミコットの様子を見ると眉間に力をこれでもかと入れてそっぽを向いている


「ジョフレなんて視界に入れてやるか」、と言った態度でジョフレを落ち込ませているのだ。

 しょうがないなぁ、アベル姐さんが一肌脱いで問題解決してあげるか。





 俺とジョフレは首都にある飯屋 (ニホンコクで言う喫茶店)で二人で話をしている。

 仲間は適当に町をぶらつかせていて、時間をつぶさせた後に合流する予定。


「練習と思ってさ。俺をミコットと思って告白してみなよ」


 俺が思うにミコットを除く【境界なき照陽】に恋の相談をしたという事は、彼女はミコット以外の人間になら自分の気持ちを素直に言える、という事なのだ。

 仕込みも済んだし問題は解決できるだろうぜ。


「……では私は……ミコットが好きですわ。初めて見た時から心惹かれておりましたのよ、プニプニした仕草と舌ったらずな口調! んやんや言う癖も、私はチャームポイントにしか見えませんの。」



 彼女は吐き出す、積もった千年分の思いと自分が素直に表現できないせいでミコットを傷つけた後悔。

 800年前の喧嘩別れの後は、後悔の気持ちで生きてきた事。昨日の再会はどれほど嬉しかったのかと――


 言い尽くしてハアハア肩で息をするジョフレは俺を通して、ミコットをまっすぐに見て言う。

 ストレスを抱えたまま800年生きたようなものだ。

 ジョフレも辛かったろう、それも終わる。


 俺の考えた通りにいけば……そう、ジョフレの悪癖さえなくせば、告白はうまくいくのだ。

二人をくっつけるために、策をこうじるアベル。

ちなみにミコットはからかわないジョフレは嫌いではないのです、自分と違い女性らしい体つきと、背の高さに憧れがあるんですね。

その事を知るアベルは誤解をなくさせようとがんばります


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      彦馬がよろこびます

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