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91話 自他共栄・万物殷富・ご安全に2

 着工開始から一時間で俺が頼んでおいた城の改修が終わる。

 わずか一時間で工事が終わるには秘密がある。


 俺の神越えの力で時間を操作してトウ・ダーラの中の時間だけ、遅く過ぎるようにしたのだ。

 現実の60日がトウ・ダーラの1日になり中にいる人間は、トイレも食事も睡眠も不要になる。

 その間年を取ることもない。

 思い切りチートだし俺が言った「チートはここまでさ」は嘘じゃないかと言う人がいるかもしれない。

 しかし考えてほしい俺は工事作業のチートはここまでと言っただけで、それ以外に神越えの力 (チート)は使わないとは言っていないのさ。

 苦しいぞと聞こえてきそうではあるね。


 俺にアーガシアとミラルカはこの事で文句は言わないぜ、なぜならば二人にはきちんと理由を話してあるわけで……。


 工事中に魔神に氣取られて妨害を受けたくないからそうこの一点である。

 トウ・ダーラを強大にするのは魔神との決戦に勝つためなので、魔神が知れば完成なぞさせるかーと妨害するのは目に見えている。


「言われればそうじゃ、アベル殿の言うことは正鵠せいこくそのものよ」

「魔神の分身のじいちゃんが妨害好きだったからねー。うーん、これはしょうがないかなぁー」


 アーガシアとミラルカはそう言って渋々ながらも了解してくれた。

 ちなみに俺はアーガシアを抱きしめて「かわいいよ」と耳元でささやくのと、ミラルカにはヒトに用事があれば「用事は後だぞミラルカにつきあいなよ」と、言ってあげることを約束するという後ろ暗い取引があった。

 それはここだけの話にしておく。


 そんな感じで誰からの妨害を受けることなくトウ・ダーラの改革は進むのだった。

 そして時間の止まったトウ・ダーラの時間で2年、現実時間で約12日の期間を経てトウ・ダーラは新しく生まれ変わった。



以下こんな感じ

・改修前のトウ・ダーラ通称【影のトウ・ダーラ】が別の空間にあり、ななつのくにに属さない者はトウ・ダーラに来てもここに飛ばされる。

 空間はルーの技術を使っている


・トウ・ダーラの王城は全面を転移えれべーたー仕様にしているので、敵が来ても瞬間移動で逃げれるし、敵を牢屋に瞬間移動させることができる


・城下町は景観を損ねないように区画されているが家の中に入ると、どこで〇ドアのように広い町がひろがっている。

 あまりに広すぎるので道具屋で迷子防止のアイテムを買ってね (ななつのくに、に属する人間は無料でもらえるよ)


・街灯もつくったけれどこれも町がある空間への入り口になってるよ。街灯に触れてキーワードを言ってね


・武器屋にあの【鍛冶王ワーグナー】の武器が売ってるぞ。

 ちなみに全部二級品で、それでも世間の武器屋の武器にくらべれば伝説級と言っていい代物だけれどね。

 「これ以上の武器が欲しい」と目利きできる強者は一級品の武器を扱う場所を紹介するし、なんならスカウトをするぜ



 あとはそうだね。都市が抱える問題として犯罪者のあつかいだろうか。


 そこで俺は犯罪者だけの国【悪党窟あくとうくつ】を、トウ・ダーラとグォウライの間に用意する。

 トウ・ダーラで罪を犯した者で重度の罪人はこの悪党窟へ島流しする。

 町になじめない人間の中で犯罪を犯すもの、そういう人間は自分からこの国に行く。

 国の中は無法地帯となっているが【顔役】ができると意外と秩序化されるのさ。

 もちろん彼ら顔役に都合のいい秩序なのだがこの暴力の箱庭の中で彼らは()()()()()()()()()()()を形成していくわけである。


 悪党に力をつけられるとトウ・ダーラに反抗しそうだけれどちゃんと考えてある。

 顔役の上にこの悪党窟を統べる大頭目を配置した、そうみんなもよく知るオウ次郎とヒト三郎の極悪兄弟だ。


「おい注文したイチゴパフェ早くもってこいっすよー」

「みんな喧嘩はだめだよ……だぜ」


 こんなふうに期間を決めて魔王タイセイ (俺)の幹部を大頭目役で派遣している。

 たまにニャハルだったりベアンだったりななつのくにからニオやフルベルトとかが役目をおもしろそうに、もとい真面目にこなしにくる。

 それと罪を犯していない人間は悪党窟からトウ・ダーラに戻るのも自由だ。

 俺はまっとうに働くなら労働力として歓迎する。


 ただし何らかの犯罪を犯した場合それが数回かさなるとそいつは【ななつのくに】から追放されてトウ・ダーラと同盟国に入国することは二度とできない。

 もちろん死刑にならなかった場合の話である。


 工事が終わったからトウ・ダーラの時間の流れも元に戻して、次は……そうだね()()()にでも行ってみようか。

 俺は生まれ変わったトウ・ダーラを見て、にこりと笑う。

アベルはルーが用意した別の場所で神越えの力の何ができるかを練習しています。普段は不使用を心掛けていますが、アベルは使うときに慣れておかないと不利になるのをわかっているからです。


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      彦馬がよろこびます

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