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レベル上げ

 ブックマークありがとうございます! (*´▽`人)


 とりあえず本日二度目の投稿になります。

 急ぎで修正した為、見逃し等あるかもしれませぬ……


 お仕事終わり次第、もう一度見直し致しまするm(_ _)m

 北の森のダンジョン。

 今ここにピサロの主だった冒険者が集まっている。

 ルークス、マリン、ミモザ、ジェイク、モリス、ソフィア、そしてケンヤ達。

 それぞれパーティでの参加だ、皆を見渡しケンヤが声を上げる。


「じゃあ今からダンジョンに入ります。先に慣れてる俺達が魔物の相手するんで見ていて下さいね!」


 そうしてダンジョンに入って行く一行。


 前回、数え切れない程のホブが湧いた場所に出ると二体のホブを発見!


「お! ホブ二体だ! トオル、サラ、お前達だけで大丈夫だな」


「「はい!!」」


 元気に返事を返すトオルとサラ。

 ただ、ルークスはじめ、他のメンバーは……


「おいおい! ホブだぞ? 二人だけでなんて……」


 クスッ、そりゃそう思うよねえ〜


 大人達の心配をよそに、まずトオルが攻める。

 トオルに気づいたホブは、その手に持つデカい棍棒を振り下ろした。

 皆が「ヤバイ!!」飛び出そうとするのを俺は手で制す。

 ホブが攻撃したのはトオルが残した残像だったのだ! 

 トオルのあまりに素早い動きは、残像を作り出しホブを翻弄している。

 するとホブのアキレス腱から血が吹き出した!

 一体目がその痛みに崩れているウチに、もう一体のアキレス腱も断ち切り、ホブ二体の動きを封じる。


 その隙にサラはアイススピアを発動!


 サラの周りに二十本もの氷の槍が浮かび、次々と二体のホブに突き刺さる!

 二体のホブは「グガーー!」と断末魔の叫び声を上げ崩れていった。




 パチパチパチ


 シルは二人に拍手を送る。


「さっすが私の弟妹弟子ね! 姉さんが教えられる事はもうないわ! グッ」


 何度も言うがお前いつから俺の弟子になった!


「「シル姉さん!!」」


 君たちもすぐ乗るよね〜


 俺が振り返ると皆ポカーンとしていらっしゃる……ルークスさん、アゴ外れますよ?


 いち早く正気に戻るマリン。


「なんなんだ! 今のは! まるでAランクの戦いを見てる様だったぞ!!」


 そのマリンのパーティの一人である魔術師(例のヒィ〜で兄貴ぃ〜の魔術師だ)は、これ以上ない程目を見開いている。


「あ、アイスアローの上位魔法アイススピアだ……と……しかも二十本……俺でもアロー三本が限界なのに……」


 ルークスのパーティの軽戦士も驚きを隠せずにいた。


「あ、あのトオルが……軽戦士のお手本じゃねえか! てか、あの素早い動き……同じ軽戦士の俺が目で追えなかった……」


 ふふふ! 皆が知っているのは一斉間引きの頃のレベル12のトオルとサラだ! その頃とは格段にレベルが違う。


 鼻高々にしている俺に、ソフィアが耳元で尋ねて来た。


 ちょいちょいソフィアさんや! 近すぎますぞ! くっ、ソフィアのクセにいい匂いさせやがって……おっとイカンイカン!


「えっと……ケンヤ……あの二人のレベルいくつなの?」


 俺はニヤリとし


「内緒! レベル聞くのはマナー違反っしょ!」


 それを聞いたソフィアは憮然とするも


「確かにそうですわね! デイル行くわよ! 双子達に追いつかれる訳にはいかないわ!!」


 そう言ってスタスタとデイルと二人、ダンジョンの奥に消えてしまった……


「おーーい! もしロードが出たら合図しろよーー!」


 まあソフィア達なら大丈夫か! さて


「じゃあ俺達も先に進みますよ」


 まだ戸惑っている皆を連れ、ダンジョンを進んで行く。




 ルークス、ジェイク、モリスパーティがチームを組み、マリン、ミモザパーティがもう一つのチームを組む。

 普段からオーガなどの強敵を相手にする場合、このチーム編成で対応しているらしく、なかなかのコンビネーションを見せ、順調にホブを倒し経験値を稼いで行く。


 その様子をのんびり眺めているケンヤ達。

 ケンヤ達の目的はボス部屋での無限経験値稼ぎだ! ルークス達がある程度レベルが上がったら、ケンヤ達だけで奥に進むつもりである。

 勿論、ルークス達には渋々ながら了解はもらっているし、孤児院長にも連絡はしている。


「ぐふふ! 前回は六時間ぐらいしか出来なかったけど、今回は体力の続く限りレベル上げてやるぜい!」


 おっと、心の声がつい……


「ケンヤ……付き合うけどさ〜……ほどほどにしようね?」


 シルに指摘される……


 その時! 奥からソフィアとデイルが走って逃げて来た!


 なんか……ボロボロなんですが……?


「オークロードが!! 三体も!!」


 あらっ? 一階層にオークロード? 前回は二階層からしか出て来なかったが……

 魔王が生まれてダンジョン内また何かしら変化があったのかな?


「ブヒャー!!」


 おお! 本当にオークロードだ! 


 皆一歩下がり震えながら身構える。その俺達の所まで必死の形相で逃げ帰って来たソフィア達。


「さ、最初は一体だけだったのよ! 一体だけなら私とデイルで何とかなると思ってたのに……途中更に二体湧いてきて……」


 んで逃げて来たと……


「二人だけで勝手に奥行くから、予想外の事が起きると対応出来なくなるんだよ? ソフィアさあ……Aランク冒険者ならもう少しトオルやサラの見本になる様な行動しようね!」


 呆れて思わずお説教してしまった。


 ソフィアは何も言えず俯いてしまう……

 

 まあそれはさて置き、オークロード倒さないとね!


 ケンヤはミスリルソードを抜き放つ。

 前回の失敗を教訓に、今回は最初からミスリルソードを装備していたのだ。

 ミスリルソードを手首のスナップを効かせ、三度オークロードに振るう!


 ボトっ、ボトっ、ボトっ!


 鈍い音をたて、三体のオークロードの首が落ちた!


 ソフィアを始め、皆何が起こったのか理解出来ない。

 そんな惚けている皆とは違い、目を輝かせるトオルとサラ。


「「で、出た! ケンヤ流真空波斬!!」」


「「「し、真空波斬だと!!!」」」


 キャー! やめてーー! 誰だ! そんな厨二病ちっくな名前つけた奴は! 


 …………俺です。


 マリンがカクカクしながらケンヤに尋ねる。


「あのケンヤって、普通の戦士職だよな? なんでそんなスキルを……」


 ルークスもカクカクしなから……


「ど、どうすれば戦士がそんなスキル身につくんだ?」


 ミモザさんもユサユサ揺らしなが……ゲフンゲフン


「け、ケンヤさん……戦士が長距離攻撃出来たら……無敵になるんじゃない? 戦士にそんなスキル有るなんて初耳よ……」


 その言葉を聞き、他のメンバーも頷く。


 ふむ……別にスキルじゃないんですが……説明が必要かな? っ思っていると、シルが自慢げに腕を組み説明しだした。


「あのね〜! 今のはスキルじゃないのよ! うふふ、説明聞きたい? ねえ、聞きたい?」


 皆んな頷いてます。

 シルさん……楽しそうですね……


「アレはさあ、ケンヤのステータスあってのものよ! スッゴイ剣先のスピードで、真空波を起こして切っちゃうの〜! ただ……」


 あら? 珍しく言葉を濁すシルが俺の耳元で囁く。


「多分、大精霊の加護のせいだと思うよ! 後でステータス確認してみたら? ここでスキルなんて言ったら、ややこしくなるしね〜」


 そう言ってニヤニヤしている……なんなんだ? 


 まだ皆色々聞きたそうにしているが、面倒くさいんで話しを変えます! はい


「皆さんはレベルどうですか? それなりに上がりました?」


 話しを聞くと皆それぞれ1から2上がったようだ。

 やはりプレイヤーに比べたら、格段に上がるのが遅い。

 トオルやサラの様な裏技使わないと、劇的に上げるのは難しそうだ。


 それでも外の魔物を倒すより経験値は格段に美味しい。

 地道に稼ぐしかないようだ。

 ただ皆、最近はレベル中々上がらなかった様で、1や2でも上がった事に喜んでいた。

 ソフィア達は上がらなかったようだが……


「ではそろそろ出口に向かいましょう」


 出口に向かう最中、ソフィアがチラチラ此方を見ている。

 なんとなくだが、何が言いたいか理解できてしまった……

 トオルやサラが自分の実力に迫り、また今回レベルが上がらなかった事が悔しいのだろう。


 ああ……うぜぇぇぇ! 多分出口で私も残るとか、ゴネるんでしょうねえ……どうしようかしら……


 帰り道、ソフィアとデイルは積極的にホブを狩る。

 ルークス達の出番はなかった……、皆呆れて何も言わない。


 ルークスが耳打ちしてくる。


「なあケンヤ……次はアレ誘うのやめよう……」


 激しく同意です。




 そんなこんなでダンジョンを出ると、数人の兵士が焦った様子でダンジョン前に待機していた。


「そ、ソフィア様! お待ちしておりました! 今ピサロの領主邸に、お父上であられるローレンス伯がお越しになられております! 至急領主邸までお越し下さい!」


「お、お父様が! 何故ピサロに!?」


「理由は存じませんが、至急ソフィア様を連れて来るようにと仰せつかわりました! ソフィア様! さあ、戻りましょう!」


 無礼を承知で兵士達はソフィアを拘束し連れて帰る。

 ソフィアは何度も何度も此方を振り返り……


「トオルにサラ! 絶対、絶対わたくし負けませんからね!!」


 な、何に負けるんだ? 



 一瞬で連れ去られたソフィアを見送るケンヤ達……


「……じゃあ俺達は再度ダンジョンに潜ります。皆さん森から出るまで気をつけて帰って下さいね」


 ケンヤの言葉に鼻を鳴らすルークス。


「ふん! 一応これでもここに居るメンバーはピサロを代表する冒険者達だせ? 心配は無用だよ!」


 そう言っておデコをこずかれた……


 それよりもとルークスは付け加える。


「お前はともかく、トオルとサラに無茶させるなよ? ってか言うだけ無駄か……」


 ルークスは溜息をつき、周りのメンバーも溜息をつく……


 お、俺ってそんなに信用ないの?


 トオルとサラを心配そうにしながら、皆街に帰って行った。


「さて、ボス部屋まで一気に行くぞ!!」


「「「おーー! レッツラゴー!!」」」




 ケンヤ達がダンジョンから出たのはそれから一週間後……

 シルとトオルとサラはダンジョンを出た当初、目の焦点が合わず……


「アハ、アハハ……」


 と、おかしな笑い声と笑顔で周りを心配させ、正気に戻るのに数日を要したという……


 ただ二人のレベルは42まで上がっていた!!


 や、やり過ぎですねえ……

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