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ピサロ

 早速のブックマークありがとうございますm(_ _)m


 後、修正版とうたっておきながら誤字か……

 誤字報告して下さった方、感謝感激雨あられでございまするm(_ _)m

「よかった! ようやくピサロらしい街が見えてきた!」


 ピサロに向かうと決めてからかれこれ一時間、歩き続けてホントに街に着くのかと不安に駆られてた頃、ようやくピサロであろう街が見えてきた。


 ここに着くまでスライムに三度程襲われたけど、今度はちゃんとロングソードを使って仕留めましたよ! ええ!


 流石最弱モンスター、一振で簡単に倒せちゃうんだもんなあ、まあ平手で倒せちゃったし当然と言えば当然か。


 そんなこんなでようやくピサロらしい街に到着、確かピサロは身分証とかなくても街に入る際、通行税払えば入れたハズ……ゲーム初めた頃は所持金少ないのに何故金なんか取る! と憤慨したっけ。


 街には外壁が街を覆うように設置してあり、南北にそれぞれ門壁ある。

 賢也は南側にある門壁に向かい、近付いて行くと門番から声をかけられた。


「こらボウズ! こんな時間に出歩いてたら危ないだろ」


 ぼ、ボウズ? だ、誰の事だ? 子供なんて居たか?


 まわりをキョロキョロ見渡すが賢也以外誰も居ない。


「何をキョロキョロしている、お前だお前! 他に誰も居らんだろ」


 なんか門番さん怒ってますが……


 そこでハッ! と気付く!


 確かゲームの設定で年齢十五歳にしていたような……、最初の設定だったから忘れてた! ってか今の俺の見た目十五歳? 中身アラフィフのおっさんなのに!?


「全く、見た事ないヤツだな? こんな時間に外うろついてたら、魔物に喰われちまうぞ?」


 な、何か言い訳しないと……


「ごめんなさい! えっと、東の平原の先にある小さな村から冒険者志望で来たんですが……平原を渡って来る時に道に迷ってこんな時間になっちゃいました……」


 我ながら中々良い言い訳じゃないかしら?


 ピサロの街の東側にある大草原、その先には小さな村が点在してて、冒険者志望の若者はこのピサロにやってくる。

 この周辺で唯一冒険者ギルドがあるのがピサロなのだ。

 冒険者志望以外にも周辺の村々は、このピサロに農作物や特産品を売りに来て外貨を稼ぐ。


「ああ、冒険者志望のガキかあ、大草原で迷子になる様なヤツが冒険者になるってか? まあなるのは本人の自由だが……」


 なんか心配そうに此方を見てる…………多分いい人なんだろうなあ。


「まあいい、ホントは身分証の無いやつは通行税を払わなきゃいけないんだが……、内緒にしてやるからさっさと入れ!」


「えっ! いいんですか?」


「お前みたいなガキが悪さするとも思えんし、どうせ金もあんまり持ってねぇんだろ? さっさと入んな! 但し此の事は絶対内緒だからな」


「あ、有難うございます!」


「おう! 冒険者は危険な仕事だ、浮いた金は装備やポーションに使え」


 門番さん、なんて良い人……、実はお金それなりにあります! なんてとても言えない……


「あっ! 俺賢也、ケンヤっていいます! 多分しばらくこの街に滞在すると思うんで宜しくお願いします」


「村のガキにしちゃ礼儀正しいやつだな。俺はロイドだ、見ての通りの門番だ宜しくな」


 ロイドさんはニカッっと笑ってまた門番の仕事に戻って行った。


 礼儀正しい? 一応アラフィフのおっさんだしなあ、 負け組だったけど……、それなりに礼儀作法は身に付いてるハズ………………多分。


 さてとりあえず街中に入れたし宿を取らなきゃ!


 ピサロの街は南門と北門の間を大通りが通っており、この時間は大通り沿いに屋台が並び、それなりに賑わっていた。


 屋台の匂いに気を取られながら、少し路地に入った所にある宿屋を目指す。

 やはりこの街はピサロの様で、配置はゲームのままだった。

 ベッドとナイフ、フォークがクロスした看板、ピサロの街の宿屋オリブだ。


 扉を開け中に入る。


「いらっしませ! お泊まりですか? お食事のみもできますよ」


 元気な女の子の声が聞こえてきた。


 この宿の看板娘で名前は……忘れた! って、ゲーム最初の街の宿屋の娘の名前なんて覚えてねえし!


「とりあえず十日間泊まりで、朝夕の食事も頼みたい」


 カウンターにいる女の子は目を丸くする。


「え? 十間日で朝夕食事付き……七万ゴールドになりますが……」


 ああ確かに……、いかにも今日田舎の村から出てきた若造が払えるのか? って事ね! 払えるんです! ビシッ


 アイテムボックスからお金を取り出しカウンターの上に置く。


「あ! た、確かに! では宿帳にお名前の記入お願いします」


 びっくりしたようだ! エッヘン


 けど他の客の手前、変にお金持ってるって思われるのも不味いかも……


「じつは冒険者になるって村から出る時に村の皆が俺の為色々と……」


 少ししんみりした空気をかもし出してみる。

 

「そうでしたか……、こちらこそビックリしてごめんない! 連泊で一気にお金払える人って、ベテランの冒険者の方達なで……そう言う事情だったんですね」


 平謝りされてしまった……罪悪感に苛まれてしまう。


「自分の稼ぎで連泊出来るように頑張るよ」


 罪悪感を押し隠し、ニコッと微笑みかける……ん? なんか顔真っ赤だぞ? 恥ずかしがり屋さんかな?


「で、ではコチラがお部屋の鍵になります。ちなみにですが私はオリブといいます! よ、宜しくお願いします」


 あっ! 思い出した! オリブだオリブ。


 確か両親が娘が生まれ際、娘の名前に宿名変えたって設定だったな。ってかよくそんな設定思い出せたな。


 なんかイベントあったっけ? まっいいや!


 そのオリブちゃんがまだ顔の赤いまま訪ねて来た。


「えっとお食事はどうされます? すぐに用意できますが?」


「じゃあ頂こうか」





 宿屋オリブは一階のフロアが食事処になっている。

 数人の冒険者らしき人達が食事をしていた。適当にテーブルに付き食事を待つ。


 この世界に来て初めての食事だ、ゲームでは食事なんてする必要もなかったし、どんな料理が出てくるのか、味は俺の口に合うのか不安である……


 程なくして、イカついオヤジか料理を持ってきた。

 ゲームでは出て来なかったキャラだな。

 多分オリブのオヤジさんかな? ゴツイ身体にエプロンがなんとも微妙……、なんとなく無口な職人って感じだ。


 予想通り、何も言わず料理だけ置いて厨房に戻って行った。


 まあそれはそれでっと、メニューはシチューにパン、後はサラダだ。


 とりあえず一口食べてみる。


「う、美味い!」


 考えたら今日何も食べてなかった! 勢いよくかき込む。

 色々な野菜の旨みと肉の旨みが合わさったシチューにサラダは瑞々しくシャキシャキだ!

 パンも少し硬いが甘みがあって美味い。


「すみませんシチューおかわりできますか?」


 思わず大声で聞いてしまった……


 …………


 多分オリブの父親であろうイカついオヤジが、無言で空いた皿にシチューを継ぎ足してくれた。見た目に反してめっちゃ優しい!

 そうなるとこのシチューをツマミにお酒が呑みたくなる。


 なんたってアラフィフのおじさんだから!


「すみません! アルコールって何かありますか?」


「………………お前幾つだ」


 うおーー! なんか凄まれてる! 確かこの世界は十五で成人だよな?


「十五です」


「………………エールなら出してやる」


 エールは確かビールみたいなヤツかな?


「じ、じゃあエール下さい!」


 無言で奥に引っ込んだと思ったら、それ何リットルあるんだ? ってなぐらい、巨大なジョッキになみなみと入ったエールを持って来てドンッ! 勢い良くテーブルに置く。


「……五百ゴールドだ」


 やっす! この量で五百ゴールド……やっす! だってゲーム内のお金の価値ってほぼ日本と変わらなかったはず。って事はこの巨大なグラスに入ったビールは五百円相当……ワンコインである!


 少し目を白黒させお金を渡すと、オヤジはまた無言で奥に引っ込んでしまった。


 とりあえずエールを一口呑む、美味い! 普通にビールだ! しかもよく冷えてる。


 もっと生温いかなって思ったけど、よく考えたらこの世界、普通に魔法とかあるんだよねえ。


 魔道具とかで冷やしてるのかな?


 シチューも美味い! エールも美味い! 大満足で部屋に帰り、そのままベッドに入り意識を手放しました。


 突然の異世界転移にスライムにまで襲われ、驚きと戸惑いの連続だったけど、異世界初日なんとか無事? 過ごせたか…………な?


 数字の表記で悩んでおります。

 とりあえず縦書き小説のルールにのっとり、基本漢数字で、デジタル表記(時計やステータス)は算用数字を用いようと思います。


読みにくい等、ご意見ございましたらよろしくお願いいたします。

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