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初依頼

 今回はあまり弄ってません。

 最後の方のクダリを書きたかっただげのゆる〜い回、変に難しい言い回しは雰囲気に合わないと思い、敢えて変更していません。

 いつも通り、数字の統一に留めました。


 こうした方が良いよ? など、ご意見御座いましたらよろしくお願いいたしますm(_ _)m


 ってか正解が分からなくなってきました……誰か助けて下さいまし〜!


 冒険者ギルドの一角、貼られている依頼書を、あれこれ物色するケンヤとシル。


 昨日酷い二日酔いで一日ダウン……ベッドで横になっててふと気づく。


 冒険者らしく、依頼を受ける事を一度もしていない!


 頭痛で朦朧とする意識の中、明日は依頼達成目指そうと誓っていたのだ。




「なあシル、いいのあったか?」


 依頼書を眺めながらシルに尋ねる


「わっかんなーい! ビシ」


 ……そりゃ依頼書の事を精霊に聞くのは間違いか……


「なあ、この鉱物資源採取の護衛ってのはどうだ?」


 聞くのは間違いだか一応訪ねてみる。


「人付き合いがメンドーとか言ってるケンヤに、護衛なんてできる?」


 くっ! て、的確な指摘! 何も言えねえ……


「ずっと北の森だったからさあ、違う場所に行ってみたいんだよ!」


 ダンジョン内での採取って依頼もあるけど、この間のギルド長の反応……、しばらくは入らない方がよさげ……


「ん〜なら、この東の平原でバサンは?」


 おお! バサンって東の平原にいたのか! ゲームでは北の森にもいたけど、こっちに来てから全然見てないし。


「いいねえ! どういう依頼だ?」



 バサン捕獲依頼


 期限 明後日まで


・東の平原に生息するバサンの捕獲

・出来れば生け捕り

・死体の場合は首を落とし、血抜き処理の事

・一体につき500G 死体は300G

※処理出来ていない場合は依頼対象外になります。



「ちょっと安いけど、今別に金に困ってないしこれにするか!」


 依頼書を持って受付に行こうとした際に声をかけられた。


「おうケンヤ! 生きてっか」


 一昨日知り合ったルークスだ。

 ルークスは俺が持つ依頼書を覗き込む。


「バサンかあ……噂の新人にしちゃあしょぼくねえか?」


 しょぼい言われた!


「実は冒険者になってまだ一度も依頼受けた事ないんですよ……北の森で魔石集めはしてたんですが」


 ルークスは「マジか!」と顔を引き攣らせ


「あべこべだな、普通は簡単な依頼から始めるんだが……」


 ですよね……


「ねえねえ、あんたさあ! 宅のケンヤを、そこいらの冒険者と一緒にし……ムギュ」


 最後まで言わせて貰えないの分かっててやってるだろ?


 シルのほっぺを摘みながらルークスに尋ねる。


「ルークスさんは、バサンの生け捕りの仕方って知ってます?」


 ルークスさんは当然って顔で応える。


「当たり前だろ、見習いの頃散々捕まえたからな!」


 見習いの仕事なんだ。


「よし! 先輩が教えてやるよく聞け! 後ろから近づく、そして捕まえる以上!!」


 へっ? それだけ?


「あのなあ、バサンは特に攻撃力もなく、くちばしさえ気をつけとけば、なんの問題もない魔物だぞ? スライムの方が見習いにしたら厄介だ!」


 ほうほう!


「捕まえるだけなら一般の人でも捕まえられるんだ。何故ギルドに依頼を出すのかと言うと、スライムは居るしたまにゴブリンも出る、分かるか?」


 この世界の人達にしたら、ゲームではザコキャラだったスライムやゴブリンも、危険な生き物なんだよな……


「後、平原に行くんだったら、多分見習冒険者達にも出会うと思う。お前もうDランクなんだろ? なんかあったら面倒見てやれよ!」


 あ……なんかフラグ立った。


「分かりました! ルークスさんありがとうございます!」


 お礼を言うと、ルークスは「おう!」手を上げて去っていった。


 ルークスさん面倒見のいい人だな、ありゃあモテるね!


 今の自分の状況を理解していないケンヤである……今のケンヤの一言をルークスが聞いたら


「イヤミか! イヤミなのか!」


 涙ながらに訴えてくるであろう……




 それはさて置き、依頼書を持って受付に向かう。


 受付をしてくれたのは、以前ギルドで絡まれそうになった時、間に入ってくれた女性職員だ。


 助けてくれたのに名前聞いてなかったな!


「すみません、この依頼受けたいんですが」


 依頼書を女性職員に渡す。


「ケンヤ様、バサン捕獲ですね、では此方にサインをお願いします」


 そう言われサインをする。なにやら後ろの席の職員と手続きをしているようだ。


「はい! 手続きは完了です。こちらの依頼は期限は明後日までになっております。期限を過ぎると違約金が発生いたしますので、お気をつけください。後、ケンヤ様はバサンがどの辺にいるか、ご存知でしょうか?」


 平原ウロウロしてたら、向こうから襲ってくるんじゃないの?


「バサンはかなり臆病な魔物です。普通に平原を探しても、まず見つけることは出来ません。ですので平原をしばらく南東に歩くと、小高い丘が見えてきます。その丘がバサンのナワバリです。群れを作って外敵から身を守っているようですね」


 おお! 流石ギルド職員!


「なるほど、じゃあその丘を目指して行ってきます」


 そうだ! 以前助けてもらったお礼を言わないと!


「前に絡まれてた時に、助けてくれましたよね」


 女性職員はびっくりしてる。


「いや〜、お礼言うのを忘れてまして、ありがとうございました。お名前聞いてもいいですか?」


 ……


「さ、サチといいます」


 サチさんかあ!


「サチさん、バサンの事もありがとう! それじゃ行ってきます」


 お礼を言って受付を後にするとシルが小声で


(このたらし)


 えっ! なんで? お礼言っただけじゃん!

 けど、メイさんといいサチさんといい、ここの職員は美人揃いだなあ。


「ケンヤ鼻の下のびてるよ」


 おっと、イカンイカン


「よしシル! 一路平原の丘目指すぞ!」


「おー! レッツラゴー!!」


 ケンヤ達がギルドを出た直後、パタンと椅子が倒れた音がした。




 ギルドを出て言われた通り、平原を南東に一時間弱歩くと、小高い丘が見えてきた。


「ねえねえケンヤ〜、バサン捕まえるのあたしもやりたい!」


 バサンって確か体長一メートルぐらいあるぞ?


「べ、別にいいけど、お前捕まえられるのか?」


「あたしが追っかけてケンヤが捕まえる! ドヤ」


 ふむ、シルにしては考えてる。


「オッケー! それで行こうか」




 丘を登り初めると直ぐに数匹のバサンを見つけた。

 ケンヤもリアルなバサンを見るのは初めてである。


……ニワトリだ! ただただニワトリだ!


「ケンヤどうしたの?」


 俺が驚いてるのを見てシルが???ってなっている。


「い、イヤ俺が知ってるバサンと違うから」


 ゲームでは体長一メートル程のニワトリ型の魔物って設定だったのに……今、目の前にいるのはただのニワトリだった。


「ケンヤのいたトコのバサンと違うの?」


 いたトコまんまのニワトリです……


 何故? などと考えてたら


「「「コケー!!!」」」


 さっきまでいたバサンは、散り散りに逃げて行ってしまった。


「もーっ! ケンヤが変なこと言うからみな逃げた!!」


「ゴメンゴメン」


 考えるのは後にしてちゃんと捕獲しなきゃ!


「じゃあ次見つけたらシルが考えた作戦実行な!」


 俺が言うと、さっきまで怒ってたのに


「さ、作戦! あたしが考えた、あたしがバビューンでケンヤがガシッと作戦発動だね!」


 シルさん……チョロすぎる。


 またしばらく丘を登る……いた! 今度は慎重に!


(シル……こっそり後ろから回り込めるか? コッチに来る様追い立てくれ)


(ラジャ!)


 シルはバサンの後ろに回り込む。


「バッビューンっ!!」


 勢いよく飛び出すシル、突然の出来事にバサンは驚き


「コケーっ!!」


 叫び声を上げ、シルから逃げる。

 その先で待ち構えるケンヤは、無造作にバサンの首を掴み、そのままアイテムボックスに放り込んだ。


「……これ簡単」


 なんて呆気ない、確かに見習い仕事だわ……


「ケンヤ、ケンヤ、たっのしーっ! もっとやろもっとやろ!」


 シルさんご機嫌です。


 シルに促されるままバサンを捕獲し、頂上に着く頃には十数匹がアイテムボックスに入ってた。


「シルそろそろ休憩しないか?」


「じゃあケンヤは休憩してて! あたし遊んでくる」


 元気だね〜


 俺は寝転び瞼を閉じる。


 暖かくて気持ちいい寝てしまいそうだ……


 何気に寝転んだまま首を横にしシルを見る。


「ロデオー!」


 とか言いながらバサンに乗っかっていた。


「クスッ」


 口元を綻ばせ、また瞼を閉じる。





「マサヒコ〜、もっとはやく!」


 名前付けたのか! ってマサヒコ? 日本人見たいな名前つけたな。


「ヨシオ! ちょっとあっちにいってて」


 バサンと何してんだ? マサヒコにヨシオ?


「トシヒコ、あんた鳴き声変だよ?」


 た、たのき〇トリオ!!


 お前昭和か!! 昭和生まれなのか?


 ギンギラギンにさり気ないのか!!!


 …………おっと俺もよく分からんツッコミしてまった!


 多分気の迷いだろう……




「シル、そろそろ帰るぞ」


「あーい!」


 シルが俺の所に飛んでくる……ん?


 シルの後ろにズラリと並ぶバサン。


「じゃあ皆元気でね! また遊ぼうバイバーイ」


 シルが手を振ると、数十匹は居るであろバサンが一斉に羽を振っていた……


「ケンヤたっのしかったね〜、また来ようね!」


 ……



 違約金払ってでもアイテムボックスに入っているバサンを逃がそうか迷うケンヤであった……


ギンギラギンにさりげなく〜(*´○`)o¶~~♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] たのき〇トリオ!! 正しく主人公が49歳であるのが判る。
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