王女マーガレット
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感謝━━━(≧∀≦人)━━━感謝
今回、前回の後書きにも書いた、新しいお話になります。
良ければご意見、ご感想お待ちしておりますm(_ _)m
毎日がつまらない。
なんで皆こんな簡単な事が分からないのかしらっ! なんでやらないの? こうしてああすれば出来るじゃない!
お父様も大臣も苦笑いを浮かべるだけ……
唯一お母様だけば理解して頂けるけど、それでも表立っては動けない。
政治は男社会! 王妃であるお母様でさえ、誰かを介さないと動けない……バカバカしい……
物心ついた頃からやれ神童だの、天才だのともてはやされて来たけど、自分から動けないのならなんの意味もありません!
私は本が好き、見識のある方からのお話しを聞くのも好き、そんな方々と議論をするのも大好きですわ!
だけど……
せっかくそうやって得た知識を使う場を与えられない……
父上から意見や相談を持ち掛けられる事もありますが、それを父上がどの様に解釈し、どの様に対策をしたのかまでは教えて貰えません。
結局この国、いえ、この国の王族の女性は政略結婚の道具程度なのでしょう。
お母様は? 以前尋ねた事があります。
その時のお母様は目を丸くし、その後、影のある笑みを浮かべておりました。
お母様はとある国の王女で、近隣諸国にまで噂が轟く程の美貌の持ち主! 当然、各国の王族や有力貴族からの求婚が絶えなかったそうです。
ところが……とある事件が切っ掛けになり、あの帝国との国交が断絶! ダンジョンも無く、さして魔獣の湧かない土地柄のその国は、急激なエネルギー不足に陥ったそうです。
そんな折、アルメシア王国から援助の申し入れがあったそうです。
その見返りが、当時王太子だったお父様とお母様との婚約。
どうやらお父様が積極的な動いたそうです……、お母様がお父様に嫁ぐ事でその国は救われたそうですが、言い方を変えれば人身御供ですわねっ!
ええ、分かってはいます! 分かってはいますが……あまり気持ちの良いお話ではありません!
そんな気持ちをお母様にぶつけてみたのですが……
「あら、うふふ。私は別に不幸な人生を歩んでいるわけでは無いのですよ? むしろ楽しんでいます。だって私の手のひらの上でこの王国を……あら、イヤだわ! 私ったら何を……うふふ」
……ま、まあお母様が幸せなら……
ですが私は……政略結婚なんて真っ平です!
自分の相手は自分で……でも無理ですわね……私は第三王女。
会った事の無い兄上が二人、そしてたまに遊んで下さるお姉様方、私の継承権は5番目です。
それ程価値の無い、本当に政略結婚の為だけの存在……
いえ、ダメよ! こんなネガティブな考えは!!
私の武器は……お母様譲りの美貌と、この知識! そして……腹黒さだと思うの!
絶対、絶対、お父様達の思いどおりにはなりません!
えっ? お母様? 協力してくださるの? 何やらお母様の顔が……笑顔なんですがもの凄く怖い……けど、頼もしいですわ!
とある日、勇者様誕生の噂を耳にしました。私も話に聞いた事があります。
【精霊を連れた戦士ケンヤ】
冒険者になったその日に精霊を連れて来たとか、オーガを一刀両断したとか!
なるほどね〜、かなり盛られたお話だとは思うのですが、そんな方なら勇者になられてもおかしくはないですわね。
そして……その勇者様を私の婚約者にすべく、大臣達が動きだしているらしいのです。
まあ、下手に頭の悪い大貴族のおぼっちゃまに嫁ぐよりかはマシかしら……私なりに調査してみましょう。
有り得ない……話半分に聞いていた噂は全て本当の事! しかも、勇者様が育てた双子の二人のレベルは、既に人族の限界を超えているですって!!
なら勇者様のレベルは?
流石にそこまでは分からない様ですわね……
まあ、驚きましたが、それよりもその人となりです。
見た目は超絶美少年だそうですが、その性格は……かなりの変わり者のようですわね。中々面白そうな方ですわ!
ただ……なんなんですかこの【ケンヤ様を見守る会】というのは!?
ピサロの主だった女性はほぼ全員入会済み? それに我が王国唯一のAランク冒険者のソフィアまで……
しかも本人はその存在を知らない……
これは私が婚約した暁には色々と大変な事になりそう……
正直、勇者様に興味が無いかと言われれば、当然興味は有ります。数百年ぶりに現れた勇者様ですもの!
勇者様をこの王国に繋ぎ止める為、私を婚約者候補に仕立てあげようとするお父様の気持ちも分かります。
まあ、実際会って見ないとなんとも言えませんわね! 当然、勇者様が私をお気に召すとも限らないし。
とりあえず勇者様が王都を訪れる前に、色々想定して策を練る事としましょう。
お父様達の思惑も考慮し、私も幸せになる策!
さて、お母様はお暇かしら? 私とお母様なら良策が得られるハズ!
あら、どうしましょ、なんだかワクワクして来ましたわ!
ま、マリアンヌさん……