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それぞれの思い~サラとミコトとマーガレット~

 ブックマークありがとうございます!

 ありがと〜((o(。>ω<。)o))


 しかし、お星様削れてしまいました(T_T)

 復活出来る様に頑張ります(p`・ω・´q)

 王城内の一室、サラはベットに潜り込むがなかなか寝付けないでいた。

 勇者パーティ、一人一人に豪華な一室が与えられ、それぞれが各部屋で休んでいる。

 先程までサラの中にいたフロストドラゴンは神龍同士、創造神対策で話し合うと言い出し出掛けて行った。


「失敗したな……」


 思わず口から出てしまった……ケンヤさんを貰う? 馬鹿じゃない!?


 自己嫌悪に陥ってしまう……


 けど、王妃様やマーガレットは言っていた。


 優秀な才能や能力を持つ人には複数の……



 私もその中の一人なら……



 ダメダメダメ!! 


 私がつい口が滑った際のミコトさんの驚いた表情……ケンヤさん達は気付いて無かったけど、あれ見ちゃうとな……


 頭からシーツを被る。


「もう寝て忘れてしまおう! アレは無かった事!」


 そうして寝ようとしたその時、


 コンコン


 控え目なノックの音がする。


 何だろうと思い扉まで近付く。ドアノブに手を掛けようとすると、外からの声が漏れ聞こえて来た。


「ミコト様、良いですか! これが最善だとわたくしは思いますの。上手くすればミコト様もサラ様も幸せになります」


「け、けどそんな事……私達だけで勝手に……、ケンヤさんの意見も聞かないと……」


「何を言っていますの! そんな悠長な事言っていて良いのですか? あの勇者様ですよ? 本気にならないと其れこそ他の女共に……」


 なんの話してんの!?


 思わず扉を開ける。そこにはミコトとマーガレットの姿があった。

 バツの悪そな表情のミコトに、サラに会えて嬉しいのだろうか? 笑顔のマーガレット。


「あ、あのう、お二人とも……こんな時間に何を……」


 サラが言い終わる前にマーガレットはミコトの手を引き部屋に入って来た。


 キョトンとするサラ……


「立ち話もなんですし、ゆっくり座ってお話ししましょう!」 


 マーガレットはそう言い、テーブルも椅子もこの部屋にはあるのだが、その場にペタリと座り込み、何処から出したのか色々なお菓子や飲み物を絨毯の上に並べ出した。


「さあ! 深夜の女子会ですわよ! お二人ともお座りになって!」


 仕方なく座るサラとミコト……

 マーガレットはお菓子を一つ摘み、ポイッと口の中に放り込んだ。


 この人……本当にお姫様? それにこの時間の甘い物は……女子には危険です!


 なんて事を思いながらマーガレットが何がしたいのか考える。


 ミコトさんが居るって事は何となくだが想像は付く……気が重い……なんて思っていたらマーガレットから衝撃の発言が飛び出した!


「お二人とも勇者ケンヤ様がお好きなのでしょ! ならお二人共勇者様のご婚約者になれば全て解決だと思いません?」


 なっ! ミコトさんはともかく……私も!?


 ビックリして手に取ったお菓子を落としてしまった……


「サラちゃん……私、全然気付かなかった……サラちゃんの気持ちに……私がパーティに参加してからずっと嫌な気持ちにさせてたんじゃないかって……」


 み、ミコトさん?


「それにね……この世界では一夫多妻は当たり前の様で……私達のいた世界じゃ考えられなかったけど、ケンヤさんの立場を考えると、相手が一人って有り得ないとマーガレット様から……」


 チラリとマーガレットを覗くミコト……

 ミコトの視線を受け、マーガレットは咳払いを一つし口を開く。


「では現実的なお話しをしましょうか! 先ず魔王であるミコト様は勇者様との御相手として申し分のないお方です。それはサラ様もご理解頂けますね」


 頷くサラ。


「しかし、ミコト様は魔王でございます。一国の王なのです! 勇者様の夫人として妻として、片時も離れず勇者様をサポートするには無理があります。必然に第二夫人が必要になります! 勇者様がごく普通の男性なら何も問題なく、魔王様の入婿になれば良いだけですが、勇者様が入婿になり魔王城に引きこもるなど民衆が許しません!」


 そんなもんなんだあ〜


 現実味無くマーガレットの話を聞いてしまう。


「そこで質問です! 今ミコト様以外で一番勇者様が信用して心の許せる女性は誰でしょう?」


 ケンヤさんが心を許せて信用出来る女性……誰だろ?


 キョトンとするサラ……


「あのねサラちゃん……恐らくだけど、ケンヤさんがこの世界に来て一番近くで長く一緒にいる女性ってサラちゃんじゃ無い?」


 あっ! 確かに一番長く一緒にいる女の子って私だ……けど……


「それは私はケンヤさんの弟子だし、ケンヤさんは私の事、女の子としては見てないと思います。多分下手をすると自分の子供ぐらいに思っているかも……」


 実年齢四十九歳のケンヤさんからすれば、自分なんて本当に子供に見えると思う……


 落ち込みかけているサラの両肩をマーガレットはガシッと掴む!


「サラ様、ケンヤ様やミコト様の事、ミコト様から色々お伺い致しました! あっ、絶対人に話したりしないので安心して下さいね。勇者様はその実年齢の事、気にしている様ですが、ステイタス上の年齢は十五歳なんですよ? なんの問題があるのですか? それを言い出したらミコト様だって! サラ様、勇者様とサラ様は実際三つしか離れてないのですよ? 年齢差三歳のカップル! なんの問題がありまして?」


 た、確かに……言われてみたらそうだ。


 少し心が揺れるサラ。

 そんなサラにミコトは優しく語り掛ける。


「サラちゃん、私はね。サラちゃんの事が大好きなの……、恐らく私は今後ケンヤさんと婚約、結婚と話が進むと思う。私自身そうしたいし、多分……周りがそう言う風に動くと思う。けどマーガレット様が仰る通り、私は魔王なの……魔族の皆さんを放っておいてケンヤさんとだけ一緒には居られない……だからサラちゃんにお願いしたいの! 私が居ない時、ケンヤさんのサポートを、安心して任せられるのはサラちゃんしか居ないのよ」


 ミコトの思いが伝わってくる!


「サラ様、サラ様が名乗りを挙げなくても第二夫人は必要になります。その際どこぞのバカ貴族、頭お花畑のお嬢様が第二夫人になっても宜しいのですか? 勇者様がお困りになられますよ?」


 サラは絶句する! 


 ミコトが留守中、その貴族の女性に振り回されているケンヤの姿が想像出来てしまったのだ……


 これ……私が頑張んないと将来ケンヤさんが苦労しちゃう?


 …………マーガレットに洗脳されだすサラ。


 因みにミコトは既に洗脳済みだ……


「けど……私なんかで本当に良いんでしょうか……私、孤児院出身で……」 


「あら! わたくしが婚約者と決めたトオル様も孤児院出身ですわよ? 妹君のサラ様は良くご存知でしょう」


 そう言ってケラケラ笑いだすマーガレット。

 ミコトもサラの隣りに座り直し俯くサラの頭を撫でる。


「ケンヤさんがそんな事気にしない人だって事、サラちゃんが一番理解してるはずよ。そんなに自分を卑下しちゃだめ! サラちゃん、自分がどれだけ凄いか理解してる? Sランク冒険者で勇者パーティの一員! ケンヤさんが一から育てた弟子なんだよ? それにすっごく可愛らしい女の子だし、もっと自分に自信持って!」


 サラは俯いたまま膝に置いた手を握りしめ……



 小さく頷いた。



 その様子に安堵するミコトとマーガレット。



 だが……よく考えて欲しい……



 当のケンヤの居ない所で第一夫人と第二夫人が決定してしまったのだ!!



 マーガレット……恐るべし……


 せ、洗脳Σ(゜д゜;)

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