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お互い生まれ変わった後に、“もう一度、恋をしよう”。

作者: 七瀬








僕は大好きな彼女が亡くなった1週間後に亡くなった。

僕は彼女を心から愛していたけど、コロナが広がり変異株になり

20代前半の僕たちにも重い症状だと気づく。

僕も彼女も、お互い友達同士でなんとなく気が合ったんだと思う。

一緒に笑って、たまに二人で真剣な話もしたり。

僕は彼女の前で泣いた事もある!

僕はあの時から、彼女に心を許していたんだと僕が亡くなった

後に知ったんだ。

僕たちは、まだ20代前半でコロナにかかることはないと思っていた。

コロナが猛威をふるっている最中でも僕たちは皆で集まって外でお酒

を飲んだり騒いだりしていたからね。

今、思うと? なんて事をしていたんだと思う。

相変わらず、僕たちは皆で桜を見る為に大きな公園にブルーシートを

広げて、買ってきたお酒を飲んでいた。

集まった友達の中には、マスクをしてない奴もいたよ。

もし? コロナになっても“無症状”だろうし、気にもしなかった。

直ぐに回復して、治ってまた皆と会っていたからだ。

家族にうつさないように、一人暮らしの奴が多かったしね。





・・・でも?

突然! 変異株というモノが出てきて僕たち若者にも感染するように

なったんだ。

しかも、重症になりそのまま亡くなる者まであらわれた。

そんな時、僕の大切な彼女は変異株に感染する。

既にその頃、いろんな所で若者たちが変異株に感染し始めていたんだ。

病院では? コロナ感染した年配の方たちで病室はいっぱいだった!

どの病院でも、“うちの病院では受け入れできません”という応答だった。

僕たち若者が変異株になっても、どの病院でも助けてくれる人はいなかった

彼女も、変異株に感染して家で待機するように電話で医師に言われる。

家から一歩も出ず、部屋で寝ているだけ。

誰の助けもなく、ひたすら家の中で一人で居る生活が続く。

ただ、僕との連絡だけが彼女の心の支えになっていればいいと僕は毎日

彼女に連絡し続けた。

LINEや写真、テレビ電話や勇気づける言葉をたくさん彼女に送った。

でもそのうち、彼女の体は日に日に弱っているのが僕にでも分かった。

病院には、何度も僕も協力して電話をかけたけど。

今居る、病院の患者で手いっぱいだと言ってなかなか彼女を診てくれな

かったんだ。

それから数日後、彼女は病院の先生に一度も診てもらう事無く亡くなった。

僕もそれから数日後、変異株になっている事を知る。

症状は? 高熱や嘔吐、下痢、めまい、体のだるさなのだった。

あっという間に、数日で症状が悪化し僕も亡くなってしまう。




 *





僕が亡くなって直ぐに、見たこともない場所に僕はいたんだ。

たくさんの若者が、久しぶりに会う友人や恋人、友達たちと

仲良くハグをしたり楽しそうに会話していた。

僕もそこで、亡くなった彼女に出会った。



『えぇ!? どうして君がここに!?』

『あなたこそ!』

『気がついたら、ここに居たんだ!』

『私もよ!』

『えぇ!? あれは?』

『“生まれ変わる場所?”』

『一人のおじさんが大きな声を出して叫んでいる、“ココは生まれ変わる

場所だよ! 順番に並んで!”』

『僕たちもかな?』

『そいう事よね!』

『うん!』

『生まれ変わったら? またもう一度、私たち会わない?』

『もう一度、恋をしょうよ!』

『うん。』

『じゃあーまたね!』

『またね。』






こうして、僕たちはまた生まれ変わった。

そして、また僕は君に恋をする。

見た目は、随分とお互い変わってしまったのだけど、、、。

それでも、僕も君もお互いを見つけ出したんだよね。

初めて会った、あの時から僕たちはもう恋に落ちていた事を

僕も君も知っていたんだ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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