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女神様! 御自分で御与えになられた恩寵なのですから、嘲笑するのをやめては頂けませんか?  作者: 日雇い魔法事務局
第9章 防衛戦勝利後の残念な事後処理
146/224

第106節 ウーバン山脈の最強異種族軍団

投稿が遅くなりましたことをここにお詫びいたします。

納得いかなかったので、推敲してから投稿させていただきました。

最近、なんだか読者の方がかなり増えられましたので、品質に、ちょっと気をつけるようになりました。

申し訳ございませんでした。

ですので、今日は結構長めです。

それでは、どうぞ。

<異世界召喚後45日目朝>

場所:ヨーコー嬢王国レーベン領ドエッジ砦

視点:野中のなか


 目が覚めたのは、ドエッジ砦の中だった。

 見覚えのない天井。

 フカフカじゃない、植物、ワラみたいな何かの敷かれた寝具。

 周りに寝転がっているマインウルフたちと、僕に抱きついているロッコとラスト。


 ここ数日の疲れが出たのだろう。

 みんな、爆睡してしまっていた。

 空の狭いドエッジ砦にも、朝日が差し込んできた。

 新しい朝が来た。


 昨日は、お昼までの話し合いの結果として、とりあえず、試しに作ってみることにした。

 「国境鉄道」を。


 ロッコやラストの提案とマインウルフたちの提案が、なぜか被った。

 どうやら示し合わせていたというわけでもないらしい。

 なぜなら、昼過ぎに、作ってみるかと作戦会議をした際に喧嘩になった。

 それは、城壁の規模と、鉄道の種類についてだった。


「城壁は、魔王軍の攻撃に耐えられるものがいい。厚さは少なくとも5メートル、できれば10メートルは欲しい。」


 そう、注文をつけてきていたのは、マインエルフだった。

 マインウルフがクラスアップしてマインエルフになり、変身魔法でエルフになれるのだ。

 そのエルフの口から、そのような提案が出た。

 ほぼ、僕の思い描いた通りの話だと思った。


 しかし、ラストが反論する。


「城壁は、16メートルで統一して欲しい。あと、国境とか関係なく、できる限り直線で引いて欲しい。山があったりしたら、切り開いて谷にしたりして欲しい。」


 つまり、主体の問題だった。

 マインウルフたちは、国境を守るのもお仕事だ。

 その時に、できる限り防衛しやすい城壁を作りたいし、鉄道はおまけでしかない。

 兵站用の物流を賄えたなら、ラッキーくらいの立場なのだろう。


 対して、ラストたちは、鉄道を作るのがお仕事なので、鉄道が主体の考え方だった。

 つまり、鉄道を通すためには、どのような城壁がいいのかと考えていたのだった。

 当然、鉄道にやさしい城壁作りになる。

 そもそも高低差を嫌って、城壁そのものに固執しないのだ。


 やろうとしていることは一緒なのだけれども、向いている方向が違うため、似て非なるものが出来上がる可能性が高い。


 だから、兵站と食事という点において、「国境食堂」とかいう概念が発生するのだ。

 マインウルフたちにとってみれば、峠の茶屋程度の発想なのだろうが、それはそれで重要だ。

 なにしろ、マインウルフたちにとって、ご飯は人生そのものだから。

 食べることが、幸せだから。


 片やロッコたちは、鉄道が主体なので、なんなら、弁当、駅弁でいいという訳だ。

 なるほど、噛み合わない訳だ。

 ほぼ、おんなじことを言っているのにね。

 なんてことだ! なんてことだ!


 だから、放置せず、仲裁せず、注文した。


「とにかく、同じことを言っているのに、細かいところで相違があるからと言って、いがみあうことはない。いいとこ取りで行こうと思うから、言う通りに作って欲しい。」

「ん。わかった。」

「マスターがそれでいいなら。」

「社長、了解した。」


 全員納得していない顔だが、三方一両損的な考え方でいきたい。


 「注文」

  1 国境の城壁の幅は16メートルで固定すること。(ラスト案)

  2 国境の壁の上、ないし内部に、鉄道を通すこと。(両案)

  3 国境の壁の高さは、場所によって変化させ、線路の高低差を少なくすること。

    その際、線路が低くなる場所では、溝かトンネルにすること。(ラスト案)

  4 国境の壁内部に線路を引く際には、国内側は、外が見えるようにすること。(野中案)

  5 国境の線路を走る鉄道線を「国境鉄道」線と命名すること。(ウルフ案)

  6 「国境鉄道食堂」を作ること。(ウルフ案改)

  7 国境の城壁の高さは、最低でも10メートルは確保すること。(ウルフ案)


 双方のいるうちに、「国境鉄道」をこのように発注した。

 双方、納得はしていないが、ギリギリ、妥協できるラインらしい。

 文句を言いたさそうにしてはいるものの、僕の手前、我慢していると言ったところか。

 何がそんなに嫌なのだろうか。


 こいつら、言っていることおんなじなんだから、仲良くして欲しいんだが。

 そもそも、実際に魔法を使って作るのは、マインウルフ軍団なんだしな。


 そして、マインウルフ軍団は、相談して、図面を考え、一旦ユリが海まで走っていって帰って来ることで、実際の壁を作るラインと高低差について確認してきた。

 ついでに、残りのマインウルフたちも連れてきてしまった。

 いや、いくら壁作り好きだと言っても、それはない。

 だって、お前ら、この国の兵士なんだぜ?


 一箇所に集まったら、他の場所を攻められた時に、対応できなくなるだろ?

 ほんとに、こいつらときたら。



 そして、今に至る。


 僕の寝ていたドエッジ砦の北側約100メートルくらい先に、目的の建造物が作られていた。

 おい!

 そもそもそこは、北の帝国の土地なんじゃないだろうか。

 しかし、これだけ大きな建造物を作ってしまうと、もう、戦争をふっかけてしまっているようなものだった。


 日が明けて朝の段階で、砦周辺の城壁建設と、鉄道の敷設は終了していた。

 作業中は、ラストたちもマインウルフたちもノリノリで作っている。

 ほんとは、仲良いんだろ? お前ら。


 そして、その巨大なオブジェを、魔王軍に発見されてしまう。


 一夜明けたら、なんか自分のテリトリーに、変な城塞ができていた。

 あわてて、魔王軍が攻撃にきたらしい。

 でも、そいつらは、レイン以下精霊軍団と、ユリと愉快なマインウルフ軍団で、僕の知らないうちに一掃したとのこと。

 もう、ちょっと怖い。


 もしかすると、こいつらの方が、魔王軍よりも怖いかもしれない。

 そして、攻撃されてもびくともしなかったことから、この巨大な城壁の有用性がうかがえた。

 逆説的に、うまくいってしまったのだ。


「マスター、できたのです!!! 見本品ができたのですよ!!!」


 そして、試作品完成にいちばんテンションを上げていたのがレインだった。

 まあこいつ、建前だけは「トレイン」の精霊だし。

 それを除いたとしても、嬉しかったのだろう。

 正攻法で、魔王軍にあっさりと打ち勝ったことが。


 それは、マインウルフたちも同様だった。

 もとは、ただの田舎の村人たちだ。

 魔物や魔族に怯えて暮らす日々。

 しかし、今ならもう、そうじゃない。

 

 むしろ、魔物や魔族に怯えられる戦力となったのだから。

 そして、相手の陣地に勝手に城壁を築いて、敵の領土をちょっとだけ掠め取ることに成功していた。

 この手法は、あまりいただけない。

 なんだか、おんなじようなやり口を、元の世界の外国がやっていたような気がしたからだ。


 まあ、相手は魔王軍なので、背に腹は変えられない。

 試作品を確認することにした。


 まず、びっくりしたのが、そもそもこちら側から見ると城壁ではないこと。

 地形そのものを大きく変化させていることが挙げられる。

 魔王軍への対応をすると言ったら、湧いて出てきた山神様やまのかみさまが協力して下さったと、マインウルフたちは喜んでいた。

 どう、地形が変化していたのか。


 国内側から見ると、そもそも城壁が見えないのだ。

 何を言っているのかわからないと思う。

 普通の山があるだけのようにみえるのだ。

 もちろん、そうつくっているだけで、その山そのものが城壁なのだが。


 これは、山神様やまのかみさまが関係している。

 できる限り、自然な形で活用して欲しいと。

 だから、壁を作るのではなくて、山を作って欲しいと。

 マインウルフたちにしても、その方が自然にできるので魔法を操作するのがかなり楽だと。


 結果として、こちらから見ると、国境の壁があるあたりは、ちょっと小高い丘の上にしか見えない。

 周囲の地形ごと、変化させているので、そう見えるのだが、僕の寝ていた国境の砦そのものが、実の所、一晩で100メートルくらい隆起している。

 全く気が付かなかったけれども。


 でも、ただの小高い丘なら、魔王軍を撃退できるはずもない。

 そうなのだ。

 魔王軍の攻め込んでくる北側から見ると、かなりでかい城壁に見えるのだ。

 イメージで言えば、ダム。


 巨大なダムの壁が、山の中に突然発生しているように見えるのだ。

 一番高いところで、100メートルくらいの高低差があるかもしれない。

 なぜ、そんな高低差ができたのかと言えば理由は簡単。

 近くの山に合わせたのだ。

 厳密には、旧フィール・ド・エッジ村の高さに合わせているのだ。


 地形を変化させたので、村との高低差や断崖絶壁は存在しなくなった。

 それは、城壁にとって代わったのだ。

 普通に攻め込んできた、地を這う魔物たちの一切が、城壁を前に途方に暮れていた。

 飛び越えようにもいくら何でも高すぎる。


 イノシシ型の魔物が、破壊しようと体当たりをかましていたが、相手は山だ。

 まさに独り相撲だった。


 そして、上からは、魔法打ち放題。

 狙い放題なのだ。


 一部の魔族が、魔法を使って、空を飛んできたが、高低差100メートルを飛行する魔法は、それなりに燃費が悪い。

 城壁に近づけなければ、飛んでいるだけでMPを消費していく。

 高低差があるので、その消費量が半端ない。

 だから、着地させないことに専念して対応すれば、MP切れで落下し、死んでいった。


 その関門をくぐり抜けて、こちら側に辿り着いた魔族たちは、精霊軍団の餌食になっていた。

 BAN! されていた。

 かなりぐったりした状態で、簡単に消されていった。

 なるほど、戦力さえ揃っていれば、圧勝できる砦だった。


 この勝利に、全員、かなり気を良くしてしまっていた。

 そして、なぜ、山神様やまのかみさまが、あんなに渋っていた、地形変更を許すどころか手を貸してさえしてくれたのか、気がついていなかった。

 甘い言葉には、罠がある。

 そう言うことするような子じゃないけど。



 戦闘が終わって、城壁を確認している時だった。


「ノナカ、お願いがあるの。」


 上目遣いで山神様やまのかみさまが言ってきた。

 悪い予感しかしない。


「どうしましたか?」

「そのね、ウーオ帝国の中の、私のテリトリーに、たくさんの異種族が取り残されていて、魔王軍に殲滅される寸前なの。こっちに連れてきても、いい?」


 なんですと?

 いままで、ワーランド村に連れ込んできていたのは、サッシー国内の異種族たちだけだった。

 ところが、今言っているのは、ウーオ帝国内の話。

 そもそも山神様やまのかみさまは、ウーバン山脈の大精霊らしい。


 それを考えれば、山神様やまのかみさまのテリトリーの9割近くは、帝国内。

 帝国内の事情を何とかしたいと思うのは、何ら不思議じゃない。

 その領民を、殺されないように受け入れて欲しいと言うのも理解できる。

 ただ、気になった点は、人間と言わず、異種族と限定したこと。


 ここで、悪い予感がしないほど、山神様やまのかみさまとの付き合いは短くない。


「ちなみに僕の勘では、『連れてきているけど、許して?』 の間違いでは?」

「いぢわる。」


 頬をふくらませて、そっぽを向く山神様やまのかみさま

 何この可愛い生き物。

 図星だったようだ。

 なんて残念な。


 予感は的中していたのだ。


「か、隠れ里をね、発見したの。」

「へー。」

「異種族が、沢山いるの。」

「へー。」

「とっても、なかよしなの。大丈夫なの。」

「へー。」


 冷たい視線に耐えかねた山神様やまのかみさまが、自白してきた。


「ごめんなさい。勝手に隠れ里をまた、作ったの。」

「へー。」


 もう、国内に異種族の隠れ里レベルでの移住が終了していたらしい。

 想定よりも手が早かった。

 まあ、山神様やまのかみさまは、テリトリーの中なら、並列に何人でも存在できるから、やる気になったら、ひとりにつき山神様やまのかみさま一人が付き添うことさえ可能なのだから、できてもなんら不思議じゃない。


「この、国境の城壁を、そのまま海に向かって進んでいくと、村があるの。」

「作ったんですね?」

「そう。村をそこに作ったの。」

「嘘は、いけません。発見したとか、山神様やまのかみさまを知っているものなら、誰もが一発で嘘だと気付きますよ? だって、知らないはず、気づかないはず絶対にないんですから。」

「うん。ごめん。」


 山神様やまのかみさまは、かなりしょげていた。

 本人は、間違いなくいいことをしたつもりなのだ。

 実際、その住人たちにとっては神にも等しい、良い行いだったのだろう。

 だが、国を預かる身としては、それは勝手な侵略行為に等しい。


 他国の人間を、自国に引き入れ、あまつさえ集落を作ったと。

 その上で、受け入れを要求して来る。

 もちろん、拒否権はない。

 なぜなら、拒否しても、実質的に意味がないからだ。


 帰れるのかと言われれば、帰れないのだから。

 もとに戻せるのかと言えば、無理なのだから。


 だから、後ろめたい山神様やまのかみさまは、こんなにも協力的だったのだ。

 頭を切り替えることにした。

 なら、どんな異種族が国民になるのかと。

 なんなら、異種族なら、魔族がなりすます可能性が低くて、確認する上では楽ができると。


「で、山神様やまのかみさま。その異種族の紹介をお願いします。心の準備が必要なので、まず、どんな異種族がどれくらいの規模で存在するのか教えてください。」

「いいわ。ちょっと待って?」


 そう言うと、服の中から、羊皮紙をとりだした。

 そして、上から読み上げていく。


「まず、巨人。巨人族。」

「ふぇ? なんですと?」


 いきなり、山神様やまのかみさまは、訳のわからないことを言い始めた。

 おい。

 魔王軍から守るためにとか言っていたよな?

 魔王軍そのものとかじゃないだろうな?


「巨人族。あ、でも安心して? 巨人族って言うのは俗称なの。正確には、ベア族とガー族のこと。」

「と、言われても、わからないのですが。」

「ベア族は、ノナカにわかりやすく言えば、『熊男』。熊系の異種族。もふもふ。そして、ガー族は、『虎男』。虎系の異種族。もふもふ。」

「ちょっと待ってくれ。魔王軍に追われている種族なんだよな? イメージなんだが、どちらかと言うと、魔王軍を脅かしそうな異種族なんだが。」

「そうなの。でも、異種族の中では、弱い方なの。」


 何基準で弱いのだろうか。

 巨人族と俗称されているくらいなのだから、人間族より巨大なのだろう。

 なら、それだけでも十分に強い。

 人間基準なら。


 でも、山神様やまのかみさまは、異種族の中では弱い方と。

 そう、おっしゃるではありませんか。

 え、異種族ってそんなに強いの?


「そんなに言うなら、今回こっちにきてもらった異種族の中で、最強の人たちを紹介するわ。マグマエレメントのみなさん。合計で5人いるわ。」


 そう言うと、地面の一部が赤くなって、沸騰し、マグマになった。

 そのままそこから、顔だけ5つほど、地表に出てきた。


「はじめましてー。ただいま、ご紹介に預かりました、マグマエレメントの、ロッキーです。族長やってまーす。」


 軽い感じだった。

 体は暑くて重そうだけれども。


「あ、ああ。よろしく。僕はノナカ。この国を何とかするお仕事を任されている。」

「しってるー。山神様やまのかみさまが言ってたひとー。おもしろそーだから、みんなできてみたー。」

「ちなみに、山神様やまのかみさまからは、魔王軍から逃げるためと聞いているのだが。すごく強そうにしか見えないのだが。」

「そーだよー。すごいね、初見でそこまでわかるんだー。キミもそこそこ強いってことかなー?」


 ペースが掴めん。

 ただ、とんでも無く強そうだった。

 なぜ、魔王軍から逃げてきたのかわからん。


「えっとね、山神様やまのかみさまからは、ノナカたちをたすけてーって言われたの。戦力になるよー。魔王軍のほとんどは、わたしたち、瞬殺できるよー。」


 山神様やまのかみさまは、さらに嘘をつかれていた。

 我が国の戦力補強のための人材スカウトをしてくれていたらしい。

 おい!

 聞いてないよ。


「と、言っているのですが。山神様やまのかみさま?」

「そうなの。ガー族もベア族も、とっても強いの。使えるのよ?」

「で、魔王軍から逃げていると言うのは嘘なんですね?」

「本当なの。でも、弱い異種族の子たちは、助けられなかったの。まだ、帝国内で隠れて殺されないように助けを待っているの。」


 おい。

 今の話で、一本につながったぞ。

 理解できてしまった。


 城壁を強固にするのを手伝ってくれた。

 これは、我が国の防衛戦力を向上させるため。

 でも、山神様やまのかみさまからすれば、攻め込むための戦力を弾き出すためだった。


 強力な異種族の助っ人をスカウトしてきてくれた。

 これは、我が国の攻撃戦力を向上させるため。

 でも、山神様やまのかみさまからすれば、攻め込むための要員を確保するためだった。


 何のために。

 それは、異種族の住民たちを、人間まで含めて救うためだった。

 帝国から。

 そして、魔王軍から。


 ということは、この戦力を使って、この防衛力を使って、帝国に攻め込んで、ウーバン山脈を占領して? と言うのが、山神様やまのかみさまの最終目標なのだろう。

 なんて、わかりやすい。

 それならそれで、嘘をつく必要なんてどこにもないのに。


「なぜ、回りくどい嘘をつくのです? 信頼関係にヒビが入りますよ?」

「ノナカなら、やってくれるわ。信頼しているもの。」


 完全に足元を見られていた。


「そそ、それにー。ヤマノカミのこと、大事にしないなら、わたしたち、敵にまわるしー?」


 不穏なことを、マグマエレメントは言ってきた。

 そうなのだ。

 ある意味、こいつらは、まだ、我が国の国民じゃない。

 なんなら、山神様やまのかみさまの私兵的な立場ですらある。


 その私兵たちが、我が国の国土に攻め込んできたら、おそらく勝てはしないだろう。

 それだけの戦力を、誇示していた。

 おそらくだが、マグマエレメントは、ファイアーエレメントの上位互換ではないだろうか。

 なら、無理に敵対するのは、危険でしかない。


山神様やまのかみさま、こういうことは、相談してくだされば、受け入れるんですよ? 半ば脅すようなやり方は、感心しません。」

「でも、こう言えば、ノナカは仕方なく、帝国に攻め込むことができるの。私のせいにできるから。」


 ああ。

 そういうこと。

 これは、やさしさなのか。

 それとも、厳しさなのか。


「ま、よろしくお願いしますよ。最強異種族軍団の方々。」


 僕はあきらめて、山神様やまのかみさまの策略に、降参したのだった。

キャラクターそれぞれの想いがいろいろと錯綜して、書いている方は訳がわからなくなりそうな内容でした。

メモに、誰は、何を目的でどうするためにこの行動をしています、とは書いてあるものの、わかりにくいので、一部は本文にそのまま埋め込みました。

埋め込まない方が、読み物としては想像できる余地が増えて、面白いと思う反面、説明不足になって、意味不明な文書になるというバランス感覚の難しさがあります。

あれです。

大学入試の国語の文章読解みたいになってはいけないのです。

そういうのも大好物ですが、さすがにそんなものを押し付けるのは嫌がらせになりますし。

それでは、文章の海に溺れてしまっていなければ、明日こそ12時から13時くらいに。


訂正履歴

 肩や → 片や

 それを覗いた → それを除いた

 他国に人間を → 他国の人間を

マグマエレメントが入ってきた。 → マグマエレメントは言ってきた。

最強い種族軍団の方々 → 最強異種族軍団の方々

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