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女神様! 御自分で御与えになられた恩寵なのですから、嘲笑するのをやめては頂けませんか?  作者: 日雇い魔法事務局
第8章 オーバーランしても後退禁止ってなぜ?
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第98節 凍てついた大瀑布の裏側で

あたらしいものにチャレンジするのは、とても勇気のいるものです。

年齢を重ねるにつれ、新しいものに馴染むことができなくなりやすいようです。

経験を活かせない作業を忌避するからでしょうか。

思考の柔軟性が失われているからでしょうか。

そうならないように、今日も新しいもの、ことを積極的に取り入れていきたいと思います。

今回は、そんなテーマのお話です。

自分的には、とりあえずは、1月から始まるアニメを見るところから始めたいところです。

それでは、どうぞ。

<異世界召喚後39日目昼>

 場所:サッシー王国グレイトソーンの村

 視点:野中のなか


 グレイトソーンの村に昼が来た。


 レインの提案で、空間魔法で大量保管されている肉達を、村の中央で炊き出しした。

 例によって、焼いた肉と茹でた肉スープのみ。

 ちなみに、肉スープには、若干キノコを混ぜて味を整えてみた。

 整えるのには、かなり無理があった。


 失敗ではないにしても、微妙な味だった。

 レイン以外には不評だった。



 瓦礫も何もない、ただの広場となってしまったグレイトソーンの村。

 生き残った村人達は、周辺の木を切ってきて、復興作業を始めていた。

 村を更地にしたときに雪がなくなってしまったので、作業はある意味捗っていた。


 村の東側の雪の残っている広場には、大量のかまくらができていた。

 家ができるまでは、とりあえずこれで凌ぐらしい。

 どう頑張っても、寒空の下、北風強いお外では、絶対に寒いからね。


 そしてもっと微妙なのは「線路」だった。


 雪深いこの地域には、線路は厳しいとあれほど言ったのに、ラストには聞き入れてもらえなかった。

 つまり、南に作った城壁と、その門に作った駅から、線路をこの村まで引いたのだ。

 確かにそれほど距離はない。

 問題は、ここにも駅を作れと言い出したこと。


「いやいや、ここに駅を作ってどうする?」

「村の人が、少しは住めるだろう。」

「駅は住居じゃない。夜になったら閉めるんだぞ?」

「雇えばいい。駅の管理人とトロッコの運転手を。」


 その発想はなかった。

 今、この村には家がない。

 この家に住む権利を対価に、労働者を雇う。

 ラストは、鉄道に関係すると突然、知恵が回るようになる。


 あ、そうだよね。

 そういう精霊だしね。


 と言うわけで、MPも回復していることだしと、駅を設定した。

 線路は引き終わっていたから簡単だった。


 そして、ロッコがレインから資材を出してもらってトロッコ一式を作った。

 自転車式運転用トロッコ1両。

 物運び用の貨物トロッコ1両。

 人員輸送用のトロッコ1両。


 合計3両を作った。

 なお、駅間は地味に坂道だったりする。

 駅間距離は3.5キロメートル、平均で12パーミルだとラストは主張している。

 まあ、線路に関して、作った後には嘘を言わないのだから、本当のことなのだろう。


 そして、村長以下、昼ごはんの炊き出しに集まっていた村人達に条件を提示した。


 すると、その反応は予想の斜め上を超えてきた。

 正直なところ、立派な家なのでぜひ住みたい。

 でも、その、訳のわからない労働は嫌。

 それが大勢を占めていた。


 あと、村長が懸念を表明した。

 もし、力のないものがその仕事についたとして。

 駅に住むのは、それを追い出した力あるものになるのではないだろうかと。

 働くだけ働かせて、自分は暖かい快適な家の中でぬくぬくとすると。


 自分なら、絶対にそうすると。


 ダメ人間っぽい村長だけあって、的確な指摘だった。

 そうなのだ。

 人間には欲望があって、力関係があるのだ。

 働いた人に必ずしも対価が支払われると言うことはない。


 支払われた対価を、脇から簒奪することを業とするやからもいるのだ。

 そして、大抵は、その手の相手に抵抗することができない。

 もしくは、抵抗して殺される。

 村長は、それを心配していた。


 指摘したと言うことは、自分はしないが、と付け加えてはいたが。

 逆に言えば、そういうことをするやからが、この村には存在すると言うこと。

 助けなきゃよかったかもと、後悔し始めていた。

 でも、そういうやからも含めて守るのが国だ。


 気に食わないからとか、意見が違うからと言って、こいつは守らないとはならない。

 全国民をちゃんとまもらないといけない。

 全員守れないような状況になると、その状況はいきなり表に出てくるけどね。

 誰が真っ先に切り捨てられるのかと言うことで。


 結局、村人には任せられないと、マインウルフ達が管理することになった。

 ここに来るまでの戦闘で、30匹のうち元からの1匹を除いて10匹ほどがレベル20を超えた。

 そこで、レインが、マインエルフへとクラスアップさせたのだ。

 管理するのは、その内の、マインエルフ5人。


 同時に、国境線の防御もおこなう役割だった。

 だから、マインウルフ10匹ほども一緒に暮らすこととなった。

 マインウルフ達は、国境の城壁一番東側に岩石魔法で比較的大きな砦を作った。

 コソナ灯台の縮小版のような、パクリのような、そんなデザインだった。


 なぜそんなものをと思ったのだが、これは、ホーリーエレメントのモンドに言われてのことだったらしい。

 つまり、連絡用なのだ。

 このソーン砦という名の内陸灯台に登って遠吠えをすると、ネトラレ山山頂のネトラレ砦にいるエレメント族達に聞こえる。

 そうしたら、エレメント族が応援に駆けつけるという手筈なのだそうだ。


 おそろしいな。

 つまり、グレートソーン南の城壁は、ネトラレ山まで続く要塞と化してしまった。

 何かあれば、トロッコで村まで連絡に行けるし、村から人を呼ぶこともできる。

 そこに意味があるかどうかはさておいてだ。



 昼ごはんを食べてお腹がいっぱいになり、満足したところで村を出発することにした。


 目的地はグレイトアローの村。

 国境まであと村が2つあるらしい。

 両方とも、当然に魔王軍の襲撃があって、たくさんの人が殺されていることだろう。

 村の復興に手を貸すもよし、村人を癒すもよし。


 目的は、その2つの村を、ヨーコー嬢王国に編入すること。

 それさえできれば、当面の魔王軍進軍に対する心配はなくなる。

 あれだけやられておいて、また攻めてくるとかおかしいから。

 それに、国の規模が大きくなればなるほど、戦いは楽になるのだし。


 戦力も増えるのだし。


 そんな取り留めもないことを考えながら、みんなでひたすら山道を登っていた。

 山道とは言っても、馬車とかが走ることができるだけの幅のある道だ。

 広いのだが道の状況はそれほどよくない。

 それに、雪が積もっている。


 それでも、とにかく進むと、突然視界が開けた。


 滝だ!

 どでかい滝があった。

 圧巻だった。

 そして、全部凍っていた。


 風景としては、とてもすばらしいものだった。

 カメラがあったら記念撮影したくなるような素晴らしい眺めだった。

 展望台を作ったら、金を稼げるんじゃないかというくらい。

 でも、土産物屋の一つもないところを見ると、そういう文化はないらしい。


 風景としては素晴らしいのだが、この滝には問題があった。

 街道が、その滝を横切っているのだ。

 訳がわからない。

 とりあえず、道なりに近くまで行ってみることにした。


 そして、仕組みが理解できた。


 街道は、滝の裏側を通っていたのだ。

 なお、その裏側が、滝の水で凍っていて、通行困難になっていた。

 でも、完全に通れない訳じゃない。

 気をつければなんとかなりそうなのが憎い。


 滝壺まで、ここから高低差があるので、滑って落ちると死ぬ。


 危険と隣り合わせだった。


「マスター、変なのです。この滝、変なのですよ?」


 精霊のレインが、僕に注意喚起してきた。


「なんだ? 今はそれどころじゃないぞ? 気を抜くと落ちるぞ?」

「レインは空を飛んでいるので落ちないのですよ? それよりも見て欲しいのです。この氷の壁の向こうには、空洞があるっぽいのですよ?」

「はぁ?」


 滝の流れ落ちる水が凍ってできた氷のカーテン。

 太陽の光を乱反射して、宝石みたいでとても綺麗なそのカーテンの反対側。

 同じように岩壁を伝ってできた、氷の壁。

 確かにその向こう側には岩壁だけじゃなくて、一部が暗くなっている。


 洞窟が、空洞があることを示していた。

 でも、今、無理。

 こんな大量の氷を溶かすような魔法、使える人いないし。


「隠れダンジョンかもしれないのです。気になるのですよ?」

「レイン様。本当ですか? マスター! これはレベル上げのチャンスだ! 行くぞ!」


 そう言って、氷の壁を大剣でなんとかしようとがんばるラスト。

 自称精霊剣士ラストは、3分であきらめ、氷の壁に敗北した。

 なお、ラストは例によって諦めたとか敗北したとかは、絶対に認めない。


「マスター。出番だ。なんとかしろ!」

「いやいやいや。ラストに無理なら僕にはもっと無理だろ?」

「ロッコ〜。」

「ん、無理。」


 諦めの悪いラスト。

 しかし問題はそこじゃなかった。


 氷の壁の向こうが明るくなった。

 炎か何かが、氷の向こう側に見えた。

 今まで暗かったところに、灯が灯った。

 どういうことだ?


「やっぱり、この向こうに誰かいるぞ? マスターなんとかしろ!」

「いや、だから無理だって。」


 諦めの悪いラストは、エレメント族達を見て、肩を落とす。

 今いるエレメント族は、ホーリーエレメントとダークエレメント。

 もちろん、氷を溶かすことのできるファイアーエレメントはいない。

 それどころか、メンバーの中に、火炎系魔法を使用できる者が一人もいなかった。


「くっ。無理なのか。いや、騎士はあきらめない! あきらめてはいけないんだ!」


 そう言って、後ろの方に走り去った。

 泣いて逃げたのか?

 いや、ユリを引っ張ってきた。


「ユリ、いいか? この向こうに人がいるはずだ。匂いで探すんだ! できるな?」


 自分の2倍から3倍近い大きさのハイドウルフのユリを脅していた。

 ユリが困った顔で、僕に助けを訴えていた。

 目で。


「ラスト。ユリが困っているだろ? やめてあげなさい。(自称)騎士がするべき行為じゃないだろ、それ。」

「う、うっ。そ、そうだな。取り乱してすまない。」


 思いのほか素直に応じたので、逆に肩透かしを喰らったような形だった。


「そのアイディア、いいな、嬢ちゃん。」

「そうだ。嬢ちゃんのためにちょっと頑張ってやるよ。」

「おいお前ら、人探しするぞ!」

「わおふっ。」


 マインウルフ達がやる気になっていた。

 ウルフが変な声で吠えて、同意を示していた。

 あと、しゃべっていたのは、マインエルフに変身したマインウルフ達だった。

 元ウーバン村の男達。


 ロッコとかラストみたいなちっちゃい子にメロメロだった。

 駄々アマだった。


 そうして、マインウルフ15匹による、匂いによる大捜索が開始された。

 というか、始める前から答えがわかっていたのだろう。

 匂いの元へは一直線だった。

 到着したところには、雪に埋もれていたものの、ぽっかりと洞窟の入り口が空いていた。


 ハイドウルフのユリを先頭に、というか、弱腰マインウルフの盾にされて、先へ進む。

 洞窟の作りは単純で、ほぼ一本道だった。

 そして、それほど時間がかかることもなく、あの大きな滝の裏側に辿り着いた。

 ここまで、人間には出会っていない。


「この近くにいるはずなんですがね?」

「そうなのか?」

「見て下さい。これ、人間がいた跡ですね。」


 マインエルフに変身して、地面に落ちているものを指さした。

 焚き火の後だった。

 人間以外、こんなものを作ることはない。

 当たり前だが、ここに人間がいたのだろう。


 洞窟の中で火を使うのは、ちょっと自殺行為だが。

 なぜなら、酸素を消費するから。

 酸欠を招きかねないし、それ以前に不完全燃焼で一酸化炭素中毒になる。

 危険だと思う。


 ただ、ここは滝の裏側だ。

 もし、外との間に隙間があるのなら、問題はないだろう。

 常に換気されてしまうのだから。

 その分寒くなるが。


 ただ、ここには風が吹いていないし、暖かいので、おそらく密閉状態。

 ダメな方だった。


「どなたかいませんか〜?」


 マインエルフ達が、声を出して人を呼んでいる。

 魔物まで呼んでしまいそうで怖いのだが、今のレベルのマインウルフなら、敵じゃないのだろう。


 程なく、人間が現れた。


 現れたのは、男が3人。

 若い、15〜20歳くらいの男だった。


「お、エルフじゃん。こんなところでどうしたんだい?」

「人の気配を感じたので、誰かいるならと声をかけました。」

「おい、エルフだけじゃないぞ? なんか色々いるぞ?」

「だから、やめようっていったのでござるよ。」


 揉めていた。

 イケメンが、マインエルフに声をかけていた。

 中身がおっさんだということも知らずに。

 あとは、チャラい感じの軽そうな男と、物理的に重そうな男だった。


「すまない。君たちは、どこの村の住人だい? とりあえず、昨日、グレイトソーンの村は、魔王軍から取り戻してきたんだが。」

「スッゲーじゃん。こいつらすげーよ。」

「本当ですか? ですが、私たちは……。」


 ちょっと言い淀んでいた。

 おそらく、グレイトソーンの村人ではないのだろう。


「おっほー! すごい! すごいのでござるよ! 可愛い女の子が3人も!」

「え? どこどこ?」

「お前ら真面目にしろ。」


 物理的に重そうな男が、ねっとりとした歓喜に満ちた視線で、ロッコを見て、ラストを見た後、レインを見て、狂喜乱舞していた。


 こいつ! こいつもロリコンか!

 この世界は男も女もロリコンだらけだな!

 どんだけ幼女趣味なんだよ!


「3人? ああ、このエルフっ娘たち?」

「え? あの光っている女性では?」


 この会話で、こいつらの見ている女が誰だかわかってしまうのが悲しい。

 しかも、一番のチャラ男が、中身がおっさんのエルフっ娘に鼻の下を伸ばしているのが、悲しすぎる。

 チャラ男ならチャラ男らしく、そのあたりの感覚は研ぎ澄ましておいて欲しいと思う。

 ほら、エルフっ娘たち、あまりに道化なチャラ男のこと笑っているし。


「すみませ〜ん。チャラ男さんにぃ、かわいいってゆわれるの、ちょー嬉しいんですけど。僕たち、オトコの娘なんで、男は勘弁っていうか?」


 わざと変な言葉遣いをする、エルフっ娘。


「ぜんぜんオッケー。オレ、そういうの気にしないし。」

「へ?」

「オトコの娘、いいじゃん。そういうのも好きだし。なかなか出会えないからラッキーだよ! ばっちこーい!」


 逆効果だった。

 なんでやねん。

 顔がみるみる青ざめていくエルフっ娘たち。

 足がカクカク震えている。


 だって、今、ほんとは女の子だし。

 襲われたらバレるし。

 まずいな。


 そして、逃げ出す3人。

 暗がりで変身を解いて、マインウルフに戻った後、何食わぬ顔で他のマインウルフたちに混じる。

 一生懸命探そうとするチャラ男くん。

 いや、そりゃ見つからんでしょ。


「お、おい。どこに隠した? オレの将来の女たちを!!!」


 悲しい叫びだった。

 マインウルフ達は笑いが止まらなかった。

 でも、マインウルフなので、笑っていても人間にバレることもない。

 犬的に、大爆笑していた。


「え、モンドさんっていうんですか?」

「そうですよ。あなたは?」

「ぼ、僕は、その、サチーヒっていいます。」

「そう。サチーヒ。ここにはあなた達3人だけなのですか? もしよろしければ、他の方も呼んではいただけませんか?」

「は、はい。モンドさん。」


 ポーッとしているイケメン改めサチーヒくんは、仲間を呼びに行った。

 モンド、できる女だ!

 完全にモンドの掌の上で踊らさせられるサチーヒ。

 年季が違うのだよ年季が。


 ホーリーエレメント、何年やっていると思っているんだ?

 人間の男なんて、その手管でちょろいもんだろ。


 そう思って見ていたら。

 考えていることがなぜかバレたらしい。

 接近してきて、圧力をかけられた。


「うふふふふふ。」


 こわい。

 目だけわらっていない。

 もう、そういう目で見ませんから許して下さい。

 もしかして、モンドとか、その性質上、心が読めるのかもしれないな。


 今後は気をつけよう。



 サチーヒが、仲間を連れてきた。

 いっぱいいた。

 総勢40人くらいになった。

 小さい子供ばっかりだった。


 そして、交渉相手が変わった。


「初めまして。ええと、代表者の方は、そこの光っている女性の方でいいのでしょうか?」


 丁寧に聞いてくるのは、サチーヒと同じ歳くらいの女の子だった。

 ローブを纏い、魔法の杖的なものを持っているところを見るに、魔法使いと考えるのがふつうだろう。

 落ち着いた、耳障りのいい声だった。


 子供達は、その女の子の後ろに隠れている。

 かなり、頼りにされているようだった。


「違います。わたしが交渉してもよろしいですか? ノナカさん。」

「いや、僕がやろう。これくらいは自分でやらないとな。これが僕の仕事だし。」


 そう言うと、その女の子に向き直った。


「ノナカだ。ウーバン村から来た。とりあえず、このメンバーでグレイトソーンを魔王軍から取り返してきた。今は北上して次の村に向かっているところだ。」

「ご丁寧にありがとうございます。わたしは、オルローと言います。ここからすぐ北にあるグレイトアローの村で、魔法使いをしています。魔法薬とかを作って売るのが私の仕事です。」


 といいつつ、回復薬らしい薬瓶を見せてきた。


「冒険者の方ですよね? 冒険者タグが見えます。でしたら、回復薬など、おひとついかが?」


 いきなり営業してきた。

 空気の読めない人なんだろうか?


「この人数の子供を食べさせるの、結構大変なんですよ。お金よりも食べ物の方がありがたいんですが。」


 そう言うことだった。

 つまり、食事が満足に摂れていないのだろう。

 水なら腐るほどありそうだが。

 滝の下だけに。


 いや、滝だけに、流水なので水は腐らないか。

 というよりも、流れていなかったな。

 凍っていたから。


「レイン。いけるか?」

「お任せなのです。ロッコ、ラスト、炊き出しの準備なのです。」

「ん。お任せ。」

「まかせろ!」


 そうして、ちょっと早い夕食の時間がやってきた。

 今回は反省して、キノコはやめることにした。

 レイン先生プレゼンツ、「魔物の肉祭り」が、滝の裏側で始まったのだった。

グレイトアローの村にたどり着けませんでした。

ほんとなら、たどり着いて、魔物をやっつけて、取り返して、村を編入してのはずでした。

でも、それ、さっきも聞いたよねって。

おんなじ話の繰り返しとか、つまらないよねって、プロットさんがね、言うんですよ。

と、言うわけで、また、キャラクター濃いめのモブキャラが増えてしまいました。

モブでおさまらないかもしれませんが。

こうして、炊き出しに始まり、炊き出しで終わるお話になりました。

そう言いつつ、ここ数日は実際に鍋と肉、まさにこんな感じの料理を食べる生活でしたし。

作中でも言っている通り、美味しそうではないので、飯テロまではいきませんが。

それでは、もっとうまいものを探しに旅に出るとか言い出さなければ、明日も12時すぎに。

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