第33話 女神様のどくはく
しつこいようですが、女神様のターンです。
圧倒的に女神様です。
なんだか、猿渡と女神様の掛け合いを書いていて面白くなってきました。
まあ、エロ方面に行きすぎて没を出しまくるのは、迷惑極まりないのですが。
キャラが立っている、というのは、書く方もわかりやすくていいものですね。
今日は、そういう話です。
というか、女神様の演説回です。
それでは、どうぞ。
<異世界召喚後34日目午前中>
場所:サッシー王国ベーレン辺境区女神教総本山
視点:猿渡
「それでは、遠い遠い昔の話をしましょう。」
女神は、僕たちをこの部屋に一つだけあるテーブルに付属した4つの椅子に座らせた。
給仕係が、飲み物を出してくれた。
どす黒い炭酸飲料だった。
異世界感ぶち壊しだった。
「もともと、この世界を作ったのはこの女神なんですよ? もちろん作ったからには責任を持って、全ての生きとし生けるものの魂をきちんと管理していましたよ? まあ、私の手腕が一流だったこともあって、世界は繁栄して、それと共に生き物達はこの世界の力を吸い上げて、どんどん増えていきました。もちろんそれに従って魂も増えていきました。」
ああ、宗教の話かと。
ここにくるまで女神教の話はちょいちょい聞いていたけれども、大体そんな話だった。
「でもわたくし、その魂の中に、管理の範疇から逃れたものがいることに気がついてしまいました。びっくりですね。何しろ、勝手に増えたり減ったりしていたので数の増減はそれほど気にしていませんでしたが、管理下から逃げ出せるなんて思いもしませんでしたから。」
まあ、たくさんあればそういうのが出てきても不思議じゃないと思うのだが。
その言い方から、女神的にはありえないことなんだと感じさせられた。
ここ大切ですよと、熱が入っていたから。
「わたくし、慌てました。でも、それに気がついた時にはもう、手遅れでした。すぐに調べました。魂は、きちんと管理しておかないと、無に帰ってしまいます。ですから、無に帰っていないと言うことは、誰かがわたくしに成り代わってそれなりに管理している、ということなのですね。」
女神様は立ったまま、というのも椅子が足りなかったので、大袈裟に体を動かすジェスチャーを交えて、なんとか僕たちに大変さを伝えようとしていた。
伝わってこないように、僕らは頑張った。
「この女神から魂の管理権を簒奪していった存在を突き止めました。結構探すの、大変だったのですよ? その、管理権の簒奪者は、今、大魔王と呼ばれている存在です。なんでも、自分の魂は、自分だけのものだと主張して、この女神の管理を良しとしないというのです。ほんと、あたまどうなっちゃってるんですかね?」
長くなりそうだったので、どす黒い炭酸飲料を口に含んだ。
冬なので乾燥していて、口の中がからからになっていたからだ。
決して、女神の話で緊張したからとかじゃない。
「この女神から簒奪したたくさんの魂の管理は、その大魔王が行っていたんですよ? 信じられません。なにしろ、魂の管理方法なんて、この世界でわたくししか知らないはずなんですから。そもそも、わたくし以外に必要がある知識でもないですし。」
そして、相変わらず放漫で傲慢な物言いだった。
まあ、女神様も長いことやっていらっしゃると、そうなってしまうのかもしれない。
職業病といったところかも。
そうだったら、同情……なんてしない。
「大魔王の管理下の魂で生きている人種を魔族と言うようになりました。そして、同じように大魔王の管理下の動物達を、魔物・魔獣と、植物達を、魔樹・魔植物といい習わすようになったのです。そして、ここ、重要です。大魔王が管理下の魂から『直接』生み出した、大魔王の眷属を『悪魔』と言います。というか、自らそう名乗っていました。」
忌々しい。
くやしい。
そんな、いろいろな苦悶の表情を作ってはコロコロ変えて、顔芸を楽しませてくれる女神。
いや、こればっかりは、本当に悔しかったのかもしれない。
「そのうち、大魔王の管理下の魂でできた生き物達が集まって、悪魔を首班とした『魔王軍』が発生したんです。あの、迷惑行為で有名な、魔王軍です。魔王軍の配下達は、ゴキブリのようにどこからでも発生し、一度発生すると、周辺の命を狩りとって私の管理する大切な魂たちを簒奪していったのです。」
なるほどね。
女神が魔王軍を殊の外毛嫌いする根本的な理由が見えてきた。
まあ、これだけのことをされたら、そりゃ、嫌いにもなるわな。
でも、取り返せなかったんだろうか? そんなに大切な魂達なら。
「わたくしの元から簒奪された大切な魂達は、悪魔達に殺されることで、大魔王の管理下に吸い上げられてしまって、悪魔や魔族、魔獣へと変わって行くんです。もちろん、そんな状況ですから、世界はどんどん荒廃していきました。そこで、この世界を元に戻すべく、この女神が直接対応しようとしました。当たり前ですよね。自分のことは自分でする主義です。」
やはり、取り返そうとはしたのだろう。
でも、今、現状として、大魔王は存在するし、悪魔とか魔族とかも存在する。
ということは、この話は失敗したと言うこと。
女神は、自分の失敗談を話すのか? 誤魔化すのか?
「ところが。ところがなんですよ? この女神の攻撃が、悪魔とか魔族とか、それどころか魔獣にまで一切通用しなかったのです。物理・魔法どちらの攻撃をしてもです。本気で焦ってしまいました。自分の作った世界で、ここまで自分の思い通りにいかなかったことは、初めてでしたので。」
む?
そうきたか。
でも、あの強力な攻撃ができる女神の力を受けて、無効にできる仕組みが知りたい。
できることなら自分もその恩恵に与りたい。
「この女神の攻撃には、この世界で最も強力な属性、女神属性が付与されるんですよ? 最強なんですよ? 全属性相手に、攻撃力2倍、かつクリティカル率100%の効果が発生するんです。この女神の力は、そんな属性なくても強いんですが、この女神属性のおかげで圧倒的なんですよ?」
チート、ここに極まれり。
攻撃力2倍状態で、確実にクリティカルとか、勝負にならないだろ?
だって、守備力の意味ないんだせ?
守る方のステータスで意味があるのはHPだけじゃん。
「わたくし、どんな貧弱な武器、どんなしょぼい魔道具を使っても、強制的に女神属性攻撃になって、効果が2倍になった上で防御無視のクリティカル攻撃になっていたんです。こんなわたくし相手に抗える者がいるはずなかったのですよ。でも、でもです。大魔王は、この、強制的に女神属性にしてしまうことそのものを利用してきたんです。」
大魔王、やるじゃないか。
なんか、友達になりたくなってきた。
もしかすると、こんな女神にたてつこうって言うんだ。
とんでもなくいいやつなのかもしれない。
「よくよく調べてみました。そうしたら、大魔王の配下の悪魔をはじめとする、大魔王の管理する魂そのものに、女神耐性100%の防御属性が付与されていることを突き止めました。これはショックでしたよ? わたくし、3日は寝込んでしまいました。当然ですよね。何ですか? 人を何だと思っているんですか? 女神耐性とか、魔王軍からなんで『えんがちょ』されなくちゃいけないんですか?」
あ、あー。
「えんがちょ」って、こう言う意味だったんだ。
しらなかったなー。
もう少し違う意味で子どもの頃覚えた記憶があるんだけどなー。
つまり、魂と女神の縁をチョン切られたと。
「当たり前のことですが、この女神の管理する魂やその魂の入っている生き物たちには、女神耐性なんて付与しません。ええ、絶対にしません。そんなものがあったんですねと、後から気付かされましたよ?」
なんともこの女神らしい、エピソード。
当たり前と言えば当たり前だけどね。
でも、そこまで内心のことを話す必要性はないよね?
僕たち、これ聞いた後、消されないよね?
あ、ああ。
魔王軍と戦って、生き残る確率ほぼ0%だからか。
死ぬ前に覚えておけよってか。
もうすぐ、例の祈りの時間じゃないのか?
「そこからは、魔王軍の一方的な蹂躙です。この女神も、さまざまな大魔法を駆使して、逃げるだけ逃げ延びましたよ。でも、魔王軍の侵攻は止められませんでした。結局のとこ、世界の半分は魔王軍のものになってしまったんです。つまり、世界の均衡が崩れてしまったのです。」
世界のことはわからないけれども、今は、もう少し魔王軍の範囲が狭いように感じる。
どうにかこうにかして、今の世界にした訳だ。
しかし、どんな小狡い手を使ったのだろうか。
気になる。
「世界の半分をものにしてしまった大魔王は、魔王を名乗るのをやめ、放漫かつ傲慢にも自分こそがこの世の『女神』であると。この世を作り上げたのは、自分であると主張し始めたのですよ? 信じられません。その上で大魔王は、この女神を邪教の教祖に過ぎないとディスり始めたのです。悪いことに、情勢からこれを信じるような人が増えてしまいました。」
おやおや。
女神様大ピンチじゃないですか。
なんだか嬉しくなってしまうのは、どうしてだろう。
口の端が笑いを堪えるので精一杯なのはなぜだろう。
「この女神も、このままではいけないといろいろな(小狡い)知恵を働かせましたよ? この際細かいことを言っている場合ではなかったですし。でも、一向に魔王軍強しの世の中の情勢は変化しませんでした。そして、世界の7割が大魔の手に落ちた時、この女神も最終手段に手を出しました。」
だいぶ攻め込まれたな。
よく、ここまで持ち直したよね。
そりゃあ、異世界から勇者を召喚したくもなる訳だ。
残り3割から今の状況まで押し戻したんだから、その手腕は侮れない。
「『禁呪』です。『禁呪』に手を出してしまいました。この女神は、初めて禁断である『異世界』に活路を見出しました。異世界からの強いキャラクターの召喚を、残り少なくなった自分の管理する魂を捧げることで実行しました。あれです。コラボみたいのものです。他のゲームやアニメから、人気のあるキャラクターをコラボとか称して自分のゲームに登場させるあれです。」
いやいやいや。
異世界召喚とソシャゲのコラボを一緒にするなし。
でも、根本的には同じような気がしないでもない。
どっちにしろ、あんまり褒められた話じゃないし。
「召喚の結果。当然の結果として、女神属性を持たない、異世界の女神の加護をもつ、この女神の管理していない、そして異世界の女神が管理する魂を持つ理想の戦士が召喚されたのです。すばらしいです。わたくしの発想の勝利です。たくさん召喚した彼らには、「勇者」の称号をさずけ、大魔王を討伐してもらうことにしました。」
ガチャだって、たくさん回せば強いキャラが当たるしな。
もう、ゲーム感覚だったんじゃないだろうか。
危機意識は本当にあったのだろうか。
そもそも「禁呪」じゃなかったのか、それ?
「この女神の境遇を憐れみ、大魔王討伐という考えに賛同した異世界の勇者軍団は、破竹の勢いで魔王軍を退けていきました。そして長い年月をかけて魔王軍を討伐することで、大魔王は未だ健在であるものの、世界の8割は、この女神の管理下に戻ったのです。そして、今の平和が訪れました。」
そこまで言うと、僕の飲みかけの炭酸飲料をがぶ飲みして、げふぅと喉を鳴らすと、満足したのかドアから出て。
「あ、お祈りの時間だから。ほらほら、今なら、女神様に直接祈れますよ?」
出て行かずに、しっかりと僕たちのヘイトをかせいで、心をざわつかせていくのでした。
もちろん、女体化するなんてもっての外なので、しっかりお祈りしましたとも。
ああ、やっぱり宗教は、強制されてやるもんじゃないなと。
そんな、どうでもいいことが頭をよぎっていた。
お祈りを済ませた後、気がつけば女神はいなくなっていた。
このままではみすみす魔王軍に殺されに行くようなものなので、もう少しレベルをあげようと、周辺の魔物を狩りにいくことにした。
経験値が欲しい。
レベルを上げたい。
魔王軍と戦えるくらいになっておきたい。
そしてなにより、死にたくない。
そんな我欲が4人の勇者を突き動かしていた。
それに合わせるように、魔王軍は散発的に攻撃してきていた。
教団施設周辺でレベル上げをして、この辺りの魔物では、すぐに負けなくなった。
そして、隣の街には寄らずに、一番南の村付近まで行った。
当然のように現れる魔物達。
とりあえず、大きなイノシシ型の魔物は、阿部さんがあっさりとやっつけていた。
もう、それほど苦労しないレベルになっていた。
イノシシを何体か倒して満足していたら、見回りをしていた魔族に見つかった。
魔族は、空を飛んで魔法を使って攻撃してくる。
禍々しい衣装を着てはいるが、一見普通の人間だ。
あ、ツノがあったりしっぽがあったりするけどね。
ここで、江藤さんが活躍した。
引っ込み思案の割に、彼女の役割は恩寵のせいもあってシールダーだった。
日本語で言い換えれば盾の勇者だった。
そして、彼女の習得した技能は、防御系バフ全般。
自分にバフをかけて盾になりつつ、味方にもバフをかけて、突っ込ませる。
そういう役どころだった。
突っ込むのは、どうしても大剣を持った阿部さんの役割になりやすかった。
江藤さんが守って、阿部さんがダメージを与える。
桜井さんは、RPGで言えば回復役だった。
例の、時空魔法で生き返る変則回復の他にも、少しだけ、回復魔法を習得していた。
そして、雀の涙ほどしか回復できないけれども、それがこのパーティー唯一の回復方法だった。
本人は、将来医者になることを目指しているので、感情的には複雑なものがあるみたいだ。
大きなカテゴリーでは、同じことをしているのだから納得しておいて欲しい。
あと、ここは異世界なので、割り切って欲しい。
元の世界に戻れる保証はまったくないのだし。
江藤さんのバフで、魔族の放ってきた、真っ黒の暗黒魔法の効果がほとんどなかった。
ダメージはとても小さかったものの、桜井さんは、その小さなダメージを見つけては回復魔法を使っていた。
これも経験値になるそうだ。
味方が怪我をしないと経験値が入らない。
流石に傷つけた敵を回復させてまた傷つけるとか酷いことはしなかった。
割と罪なシステムだった。
<異世界召喚後35日目午前中>
場所:サッシー王国ベーレン辺境区女神教総本山
視点:猿渡
「猿渡。出番ですよ? 出陣です。よかったですね、この女神の役に立てて。」
あの暗黒女神が、区長のおっさんの姿に化けて、僕たちに告げてきた。
討伐任務に出動するようにと。
「ええとですね。帝国、北の国境を越えた先の帝国まで斥候に出していた信徒が、魔王軍に動きありと言う情報を持って、昨晩帰ってきました。あなたと違って敬虔な信徒なんですよ? きちんとお祈りも忘れませんし。」
「流石に忘れない。お祈り忘れで男を失うのは、残念すぎるだろ。」
「ああ、そうですね。じゃあ、こうしましょうか。あと2回で完全なおとこの娘になるとか言うのはいかがですか? これなら、男を失わずに済みますよ?」
一瞬迷ったがおそらくブラフだ。
「結局同じことだろ? おとこの娘になったら、体じゃなくて性指向が変化するんだろう?」
「わかっちゃいますか。だんだん、この女神のことが分かってきたようですね。教団の重鎮としてお迎えしてもいいんですよ?」
「僕は人形になりたくない。」
お迎えするって、人形買ってくるんじゃないんだからな。
「とにかく、国境付近まで行ってくる。」
「手伝いましょうか?」
「いりません。」
教団の馬車に乗って、戦う神官達300人くらいとともに、フィール・ド・エッジの村までやってきた。
途中、かなりの魔物や魔族に遭遇したが、それぞれの村自体は無事だった。
本当にまぎらわしい。
完全に、村は陥落しているものだと思っていたよ。
斥候の情報通り、国境を超えて魔王軍が進軍してきていた。
でもそれは、僕らの予想を斜め上に行く、めんどうな魔王軍だった。
相手の魔王軍は、いうなれば「空を飛ぶものたち」。
先頭には、親玉と思われる、悪魔と呼ばれた人間の二倍くらいある人型の異生物が1体。
そしてその後ろに、魔族と呼ばれる人間と同じくらいの人型の異種族が100人くらい。
このどちらにも共通していることは、その魂が女神様の範疇にないと言うこと。
「女神様。私たちをお守りください。」
最初は、教団の信徒達が唱えていたのかと思ったが、江藤さんの口から出た言葉だった。
女神様に対する敬虔な信仰を、彼女から感じていた。
いや、おかしいだろ? 元々女神なぞ信仰などしていなかったはず。
昨日今日と祈ったことでなのか、いつの間にか信仰心が定着しつつある、女子3人組。
これには流石に危機感を覚えた。
これは、これは流石に何らかの手段で洗脳されているんじゃないのだろうか。
悪魔、魔族の前衛として出てきたメインの相手は、空飛ぶ魔物達だった。
神官が言うには、相手はカメ鶴とか言うらしい。
かなり上空から、爆弾を落としてくる厄介者だ。
なお、こちらからの攻撃が届きそうな気配は一切ない。
そして、何とか攻撃できそうに見えるのがブリザードバード。
飛んでいる側から、ブリザードが発生している。
おそらく、攻撃魔法なのだろう。
近づくと氷柱にされかねない。
そしてその後ろで腕を組む、指揮官の空飛ぶ悪魔はダークモースというらしい。
以前に攻め込んできた時、そう名乗っていたそうだ。
そしてさらにその悪魔は「ダークホーク」を召喚してきた。
地を這う人間として、全く手の出せない教団と僕たち。
魔法を中心に抵抗を試みるも、焼け石に水。
一方的な爆撃、爆弾の投下に、蹂躙されていく村々。
氷漬けにされていく村人と神官達。
結局、僕たちは何もできずに敗走した。
こちらは消耗するのに、敵勢力は、徐々にダークホークが召喚され増加していく。
最終的には数的優勢だったものは簡単に崩れ、3村を制圧されてしまった。
ブックマークと評価ポイントありがとうございます。
商業作品というわけでもないので自由気ままに書いているものを評価されるのは、嬉しいものです。
商業作品にできるような内容でもないですし。
さて、本文の話です。
女神側からの設定を整理する意味でも、伝承というか、歴史上のストーリーをまとめてみました。
女神様のことですから、すべてが本当というわけではない可能性があります。
自分に都合がいいように曲解したり、必要なことを言わなかったり。
「報道しない自由と言うんですよ?」とか言い出しそうです。
流石に世界観が違うのでそういうセリフは本文中で使えませんが。
それでは、筆者が使えなくなっていなければ、明日も12時すぎに。
訂正履歴
桜井さんがダメージを → 阿部さんがダメージを
悔しかた → 悔しかった ※ 以下3件、誤字報告ありがとうございました。
攻撃力二倍 → 攻撃力2倍
もちろんこの女神は、 → その上で大魔王は、この女神を