第4話
創作って難しいですね。
たった3話しか書いてないのにもう作者行方不明になりました。
定期的に上げていけるように頑張ります。
「あの。日本て所です。」
「ニホン?ニホンって…日本のことか!」
ライラックさんが驚いたように声をあげる。
……って、え?!
日本が通じるのか!
「知ってるんですか!?」
「えぇ、異世界にある国の名前でしょ。
転移者ってことね。災難だったわね。」
転移者なんて呼ばれ方がされるくらいだから、
今までにも何人も俺と同じような人がいたってことだ!
「あ、あの!詳しく教えていただいてもいいですか?」
「ああ。いいぜ。と言っても俺も詳しくないぞ。」
「はい。もちろん構いません。今自分に何が起きてるのが少しでもわかることがあるなら。」
転移した先で現状のことが知れるまたとないチャンスだ。
どんなにあやふやな噂話でも聞かない訳がない。
「転移者ってのはある日にふらっと現れてその当時考え付かなかった知識や技術で人々を助けたり、支配したりする奴ら。ってのが一般的な常識だな。」
「支配……するような人もいるんですね。」
知識チートってわけか。どうしようもない奴だな。
「まぁ、人間、自分の方が優れていたり強かったりしたら調子にノっちまうもんだろ。」
「当時の人達から言わせたら許せないことかもしれないけど、今となっては昔ばなしってわけだ。」
ライラックさんの後にシュウさんが茶化すように話を繋げてきた。
「大体2~300年に1人くらいの割合かね?
ひっそりと暮らしている奴もいるだろうから正確な数字じゃあないが。」
2~3の言葉の後に10年が来るかと思ったので面食らった。
「そんな遠い昔のこと、よく語り継がれてますね。」
歴史書が残っていたとしても、割合って出せるものかね。
「あぁ、日本にはいないのよね。長命種。」
「! 長命種っていうともしかして、エルフ…とか?」
「やっぱり名前ぐらいは知っているのね。エルフ族やドワーフ族は長命種としては有名ね。」
エルフにドワーフ!
挫けていた心に少しだけ火が灯る。
エルフって言ったら美男美女だったり、ドワーフは髭もじゃのお酒好きだ!
なんで異世界ではエルフにドワーフが必ずいるんだ?
なろう小説なら8割方登場するんじゃないか?
統計なんて取ったことないけど。
「エルフのご長寿だと、800歳を越えたってきいたことあるぜ。」と、ライラックさんが言う。
「まじか。いいなー。エルフ。」
マヤさんが驚いたようだが、一般常識ってわけではないのか。
「有名な話しじゃない?」
とミザリーさんが言い、シュウさんが頷く。
マヤさんが常識的ではないことが露呈されてしまった。
「別にいいじゃない。持っていたって何にも役には立たない情報だし。」
俺はその話を聞いて驚いたし話の種になりそうだから役立つとは思うが、話が逸れてきてしまっている気がする。
話の種が発芽しそうなところ申し訳ないが、軌道修正させていただく。
「それで、転移者っていうのは自分の世界に帰れたって話しは聞かないですか?」