医者マニア 共通①
私は病院の先生や、白衣が好き。
毎日お医者さまを見に、病院にいきたいけど、ほとんど病院に行ったことがない。
それくらい健康だ。いいことだけど、病院に行きたい。
だが将来女医や看護師になりたいわけではない。
あくまで患者として行きたいのである。
ちなみに最近開業医になった兄がいる。
たまに病院の手伝いをするので、兄の白衣姿は拝める。
「シホー」
兄・光は顔はそこそこ、ふわふわとした雰囲気なので、主に女性の患者が集まる。
近所でイケメン開業医がいると噂されている程度に。
「なに?」
急ぎの用事でもあるのだろうか。
「これを大学病院の薊花勇先生に渡してきてくれ」書類の入った封筒を手渡されたので、私はそれを受けとる。
「わかった」
少し歩いたところで、薊花大学病院につく。
「アポイントメントは…?」
「えっと、私、開業医の星田光の妹なんですが…」
アポイントメントとかわけわかんない。
「だから…薊花先生に渡すものが」
「薊花は私ですが」
ちょうどカウンターに身を乗りだしたところを、後ろから声をかけられた。
「あ、あなたが薊花勇先生ですか?」
「いえ、勇は私の父です
私は芥生」
とりあえずナイスタイミングで現れたこの人にわけを話して、書類を頼んでおいた。