8話「私の過去」
先日の濱野の一件により
私は平和になった――――はずがないだろ馬鹿
私は余計窮地に立たされた状態
物を盗むとかだけじゃなくて遂には暴力まで
日に日にボロボロになってく私に濱野は謝る
「ごめんな。俺があんなことしなかったら。
結局お前が正しかったな」
シュンとしている
可愛いな
響程じゃないけどね!!(ドヤ((
「いいよ。気にしない」
「ッッ!!でも、ごめんな…」
…誰にも言ってないけど濱野には話してやろうかな?
あ…気づけば私
濱野を信用してる…
人間なんて嫌いな筈だったのに…――――
「ねぇ濱野」
「ん?」
「濱野はさ、5年前何してた?」
「5年前って…小4?」
「そう、小4」
「ゲームかな。俺ゲーム好きだし」
「へぇ…」
羨ましいなぁ…
「川崎は?」
「覚えてない」
「は?」
聞き間違え?
と言う風に聞き直してくる
いや、合ってるからね
「私ね、5年以上前の記憶がないの。それでね、親にも虐待されてるの」
「……は?」
突然の言葉に唖然とする濱野
無理もないだろうね
笑ってるから――――
―――――――…
5年前、交通事故にあった
その日から前の記憶がない
運良く生き残る事が出来たけど、私は右側の肺を無くした
って言うか臓器がほぼ全部、半分使い物にならなくなって、手術てとった
胃も小腸も大腸も
肝臓もすい臓も肺も
ギリギリセーフだったのが心臓だね
心臓に棒が突き刺さってたけど唯一無事だった
そんなこんなで食べれる量も少なくなった
運動もある程度しか出来なくなって、折角2段まで取った空手も辞めた
そしたら今まで趣味にしてたもの全部無くなっちゃって…
だから漫画に行っちゃったんだ
その場しのぎの暇つぶしの為
私の寂しさを紛らわせる為に…
そしたらどっぷりハマっちゃってね(苦笑)
でも、だからこそ私は楽しく生きられた
まぁ…今度はヲタクになったからっていじめが勃発したんだけど(笑)
――――――…
「どう?私の過去」
誰にも話した事ないんだけど、何で濱野には話せたんだろ
不思議だなぁ…
「…なら、尚更納得いかない。っていうか虐待!?」
「包丁突きつけられたりとか、ご飯与えて貰えなかったりとか殴られたりとか。お陰で人格変わってこんなになっちゃったけどね(笑)」
だからかなぁ
幸せな人が嫌いなの
だから不幸なのが嬉しいのかな
だから人の不幸は蜜の味って…