プロローグ:世の中様は異世界でまた働く(?)ようです!
はじめまして。
ここに世界を渡るコメディファンタジーここに開幕!
世界番号:なし 神々が創った空間のさらに外側にある豪邸
「フフフ……リゼリア、私は冒険者になろうと思う」
私のメイド、リゼリアに私は宣言とポーズを決める。
ポーズは昨日、深夜に見た異世界アニメの冒険者の主人公を完璧に再現した。
右手は顔に。左手は横腹に。片目が覗くように、右手を添えている。
ドヤ顔も完璧な角度だった。
場は少しの間、茶を入れる音とテレビに写っているアニメの音だけが響く。
いつまで、この状態でいればいいんだ?腕が疲れ始めたわ……
「なるほど……」
リゼリアはようやく口を開き、ソファの前の机に湯呑みを置く。
まだ、ポーズをとったままだ。首が……
「ニート生活でアニメを過剰摂取をしたせいで、中二病が発症しましたか……元々、家にいた研究者様も含めて、2人も中二病だと、面倒くさくなってきましたね……」
「別に中二病になったわけじゃないわ!」
私はようやく、ポーズから解放されたのと同時に、恥ずかしさが込み上げてくる。
それに体が痛いし、中二病だと思われたくないから、もう二度とポーズは取らない。
「まぁ、ポーズはどうでもいい!私は冒険者になるってことを伝えたいの!」
「そうですか。就職するとでも言いたいのですか?」
「そうだけど」
リゼリアは「はぁ……」というため息をついて湯呑みの茶を飲む。
「どうせ、アニメの主人公みたいに活躍して、チヤホヤされるような異世界アニメの展開を楽しみながら、ニートから脱却!みたいなのを考えていますよね?」
「……。」
べ、別に就職してない危機感を覚えて楽なものを選んだわけじゃない……
「それに冒険者なんて正直、冒険者ですと名乗れば誰だって冒険者ですよ」
ボロクソに言うじゃん、このメイド……
お前、今日も今日とて、命からがらに戦っている冒険者達に謝ってこい。
「まぁ、それでもマスターが働かず、グダグダニート生活を送るよりはずっとましです。行ってみましょうか、異世界アニメみたいなファンタジーな世界で良いですよね?」
少しイラッとしたけど、これでようやく異世界に!
「それなら剣と魔法の世界でまぁ、冒険者を始めるための王国がいい!調べてくれ!」
「わかりました。頭で検索した所、いい感じの世界がありました」
さすが!私が作った感情を持つゴーレム、リゼリア!
毒舌ではあるけど膨大な量のデータを入れることができる上、すぐに答えを出せる!
「さすが私……私って天才だ……」
「マスター、急に気持ち悪いですよ。で、検索結果が――」
「ランダムで!私は着替えて世界移動の部屋に行くわ」
この世の中に数え切れないほど世界あるのに、その中から選ぶのめんどいからな〜
異世界に行くために、私が昔働いていた頃の戦闘服を出す。
「なんだろう……なんで私こんな服で過ごしてたんだろう……」
そう、私の戦闘服は見た目がもはや、トイレの掃除とかをする人などが着るポケットが多くある灰色の作業服である。
昔、世界を救っていた頃は動きやすさを重視してこの服にしていたからな……
そんな服を着て私は世界移動の部屋に行く。
ここの部屋はたくさんの扉があり、その扉がそれぞれ色々な世界につながっている。
某アニメのネコ型ロボットみたいに、一つの扉で名前を言ってそこに行ければ楽だったけど……
「マスター、準備できましたね。それではこちらの扉です」
いよいよか……
元々、永遠に続く暗い無の空間に何かしらの歪みができて、原初の神である「混沌神カオス」という意思があり、形のある存在ができた。
そして神はその永遠に続く暗い無の空間を色づかせ、世界を創った。
ただ神々もその永遠に続く暗い無の空間に意思ができていることは誰も想像できなかった……
まぁ、それが私、アレイアだけど!
そして私は色々な世界の危機を救った救世主!
そしてここからこの世の中s――
「マスター、早く扉を開けて行ってください。待ちくたびれました」
雰囲気ぶち壊すな!
物語の冒頭みたいにしているの!
さて、切り替えて……
ここからこの世の中様、アレイアの冒険が始まる!
そう心の中で物語の導入を決めて私は扉を開いて一歩前に出る。
*〜*
世界番号:FA-1024 惑星イリスティア ノイエロード町(今から700年位前の情報)
「……え?」
残念なことが。
その一歩目は踏めなかった。
扉の先がまさか”崖”になっているとは……
「せめてちゃんとした一歩を踏ませろぉぉぉぉぉ!」
落ちながら私は後ろを見る。
扉が崖の所にボロボロになって設置されている。
なんだよ!こんな所に私は設置した覚えはないぞ!
ポロンとスマホの通知音の音が頭に響き渡る。
《情報更新のお知らせ》
FA-1024の「ノイエロード町」は「旧ノイエロード町跡地(崖)」に更新されました。
「今、更新するなぁぁぁぁぁ!」
私の叫びは、虚しくこの晴れ渡る空にエコーすらかからず、消えていった。
私は頭から地面にめり込んだ。
お読みいただきありがとうございます!
僕が改良してから始めて(?)になると思われる作品です。世の中様の世界を渡るハチャメチャな冒険をこれから見守って下さい!




