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 翌日起きた時、寝台には私一人だった。仕方ないのでそっと起きてから寝室の外を伺った。何をすればいいのだろう。この髪も服も結婚式用で、このまま出てはいけない。心細く思っていると、父が私に与えてくれた召使たちが入ってきた。

「よろしいかしら」

 支度を終えた頃に、いきなり義母様のご来訪。200年以上昔の独裁官ホルテンシウスの持ち物だった、パラティウムのアウグストゥスのお屋敷には、アウグストゥスと再婚されたティベリウス様の母のリウィア様と、私たち夫婦――実感ないけれど――と、弟でまだ独身のドルスス様が住むことになる。

「何か困ったことがあったら仰って」

 なんとなくお父様はティベリウス様だけではなくリウィア様のこともあって、私を貴族のおうちへは嫁がせたくはなかったようだった。結婚前に私へいろいろアドバイスをくれた人の言葉は、それぞれの結婚観が表れていたような気がする。「夫婦は気が合わなくて当たり前、義父や義母を見て判断する」という持論からすると、お父様にとってリウィア様はアウグストゥスにさえお説教? してしまう、手ごわいお姑様という印象があるらしい。

「はい。ありがとうございます」

 多分昨日はどうだったのかとか、聞きたいのだろうなあと思うのだけど、私には答えようがなかった。

 よくわからない。人から聞いてたのとは違うような、そんなものなのかしらというような。普通はこうなんでしょうか、とかリウィア様に聞くわけにもいかない。

「あの……ティベリウス様は?」

「伺候者との謁見をしている時間です」

 ティベリウス様は朝起きると、自分の被護人の挨拶を受けるのだろう……。

 えーと、こういう日にも謁見てするものなんですか?

 結婚した翌日って、こんなものなのかしら。やっぱりあの人は私には興味がないのかも知れない。

 ユリア様もマルケラ様も、結婚生活に期待をしてはいけないという。寂しいけれど、仕方がないことなのかも知れない。

 私がしょんぼりしていると、リウィア様は仰った。

「ティベリウスはちょっとわかりにくいでしょうけど……嫌いにならないであげてね」

「嫌いじゃないです」

 今は。私は嫌いになれるほどティベリウス様を知らない。知りたくない気もする。

 ティベリウス様は戻ってきて私に気づいても、そのまま自室に戻ってしまった。私の寝室とティベリウス様の部屋は別にある。

「……ご挨拶、してきます」

 私の知ってる夫婦の姿と少し違う。マルケラ様もユリア様も、こんな感じではなかった。


「仕度が済んだら元老院に行く」

「はい。行ってらっしゃいませ!」

 ティベリウス様は一瞬きょとんとした。あら可愛らしい。

「トガを着るのでしたら、お手伝いしましょうか?」

「それは奴隷のすることだ」

「私、あまりお父様と一緒にいられなかったので、できるだけ父の側にいたくて、喋りながらトガを着る手伝いしてたんです。本当のこと言うと、その真似っていうか、邪魔って感じだったんですけど」

 ティベリウス様は怪訝そうな顔をしていたけど、そのまま奴隷に任せた。私はその側で見ている。

「あの。今日お父様に会いますか?」

「会うとは思うが、話すかはわからない」

「……」

 よくわからない。会ってもお話しないの?

「……ウィプサニアは元気だと伝えていただけませんか?」

「昨日別れたばかりなのにか?」

 そうかも知れないけど……。

「不憫な娘だな」

「どうしてですか」

「私と結婚したからだ」

「そうですか?」

「私自身でさえ、私のような陰気な人間と暮らすのはうんざりだ。お前は私が怖くないのか?」

「大きくてお顔の怖い男の人なら、お父様で慣れてます」

 なんとなくお父様に似てる。口下手で人には誤解されちゃうけど、本当はやさしい人だってわかっている。だけど。

 私はティベリウス様がわからない。ティベリウス様も理解されたくはないみたいだ。

 私はパラティウムのお屋敷に残された。アウグストゥスやドルスス様にも挨拶はしたけれど、なんだかそれきりで、気がつくと一人になっていた。

 ティベリウス様ともう少しお話したかった。リウィア様はおやさしいけど、なんだか私とは違う気がする。立派な奥様で、私とお喋りばかりするわけにもいかない。そういうことを考えていると落ち込んでくるので、実家から持ってきた本を読むことにした。

 ティベリウス様が帰ってきて、私を見て言った。

「何をしていた?」

「本を読んでいました」

 あまり羊毛の機織とかは、好きではないのだもの。マルケラ様やユリア様と一緒ならお話しながらお仕事もできたけれど。お屋敷の中には先祖の肖像が飾られていて、それを眺めたり――神君カエサルの像もあった――長年ユリウス家に仕えている者にこのお屋敷の作法も教わったりもしたけれど、そのうちみんないなくなった。

「本が好きか?」

「はい」

「そこのアポロ神殿にも図書室がある。好きなだけ読むがいい」

 お屋敷の敷地内にはアウグストゥスの建てた図書館がある。けれど本当は書物よりも好きなことがある。人とお話しすること。本は読まなくても平気だけど、人と話さないでいるととても寂しい。

「アグリッバ将軍にお会いした」

「はい。元気そうでしたか?」

「何を話していいのかよくわからなかったので、とりあえずお前の話をした」

 どういう話をなさったのだろう。

「将軍に、お前を可愛がってくれと言われたが……」

 ティベリウス様は眉間にしわをよせて、困ったような顔をしている。

「笑わないとダメですよ」

 ティベリウス様のほっぺたに手を伸ばして、軽くつまんだ。

 とっさのことで驚いたのか何もできず、憮然として私を見てから手を押しのけた。

「ティベリウス様って、顔のつくりがよろしいんですから、笑えばきっと素敵です」

「そんなこと言われたことはない」

 ティベリウス様はむっとしている。いつも張りつめている人だ。家にいても自分以外の人のいる場所では、どこか緊張しているように感じた。私を無視して眼中にないような態度をとるのは、私に立ち入って欲しくないと思っているからだ。

「お前はいつも笑っているのだな」

 ティベリウス様には、私が笑っているのが信じがたかったようだ。

 漠然と思うのだけれど、家族に大切にされた人ほど素直に笑顔になれるし、好きだと言えるのだと思う。私はお父様はもちろん、マルケラ様やユリア様に大切にしてもらった。特にユリア様には折あるごとに可愛いとか大好きだとか言ってもらえた。実家にいた頃は、幸せだったと思う。いつかこの家を出て行かなくてはいけないと言われ続けたけれど、それでも寂しくはなかった。

「お前は何を考えているのか、よくわからない」

「私はティベリウス様のお邪魔をしない程度に、ティベリウス様と一緒にいたいです」

「……」

 ティベリウス様は嫌だと思っているみたいだけど、そうとは言わなかった。ため息をつくとトガを脱ごうとした。それを手伝おうとすると、怒ったように私に言った。

「私に触れるな」

 奴隷たちがティベリウス様に触れるのは良くて、どうして私だと駄目なのだろう。私が驚いているとティベリウス様は言った。

「奴隷たちは仕事だから構わないが、そうでない者に勝手に触れられたくはない」

「だったら私の仕事にして下さい」

 トガを着せるのは難しいので、そこはやはり上手い奴隷に頼んだ方がいいのだと言われたら仕方ない。でも受け取るくらいなら出来るから。

「……お前はおかしいのか?」

 ティベリウス様は一瞬黙り込んでから言った。

「だって一人でいると寂しいんですもの。一緒にいさせて下さい。邪魔ならいなくなってますから」

 これまでの生活が変わるのをティベリウス様は嫌がっていたようだけれど、私がアグリッパの娘であることを考えて、かなりの忍耐力で許した。

「……今は一人にしてくれ」

 なので私はお部屋を出て自分の部屋に行った。もともとこのお屋敷にいる奴隷たちが、私がティベリウス様を怒らせてきたのでは、と心配してくれていたけど、大丈夫よと答えた。私は十六歳で、二十二歳のティベリウス様には会話のしにくい相手であることは事実なので仕方がない。でもいきなりは大人にはなれないのだから、時間をかけるしかない……。

 忙しいティベリウス様に、私は自分を押し付けていて、いけないかなという気もしたけれど。私はティベリウス様のためにここにいるのだ。何の役に立っているかはわからないけれど。

 元老院から皆様が帰ってきたので食事だと言われた。食堂に行くとアウグストゥスがいない。いつも後から来るので気にしないでいいと言われた。


「元老院では何のお話をしていたのですか?」

「ウィプサニアはそういうこと、気になるの?」

 ドルスス様は珍しそうに私を見て言った。ドルスス様は十八歳だ。ローマ市民には既に人気があって、特に若い女の子からは「素敵」と言われている。私がティベリウス様と婚約していることを知ると、大抵の女の子に「(ドルスス様のお兄様と結婚できて)いいなあ~」と言われた。ご本人はそういうことを一切知らなくて、「女の子の集団って怖いよねー、軍装してるとこっち睨んでくるし、平服の時でも話しかけるとキャーキャー言って逃げちゃうんだもん。よくわからない」と長年盛大な勘違いをしていらした。

「遠征になると一緒に駐屯地に行くか、ローマに残されてお父様がいなくなりましたから」

 このご兄弟は各地の制圧の指揮官として大規模な作戦を遂行している。ローマの政務官は三十くらいから一人前の仕事をさせてもらえるところを、このご兄弟はその歳にして既に任されていたのだ。

「もしそういうことになったとしても、それが兄さんの役目なんだ。わかってあげて欲しい」

 私と急に結婚することになったのだって、ティベリウス様が帰還して次にいつ出征する事態になるかわからないからだ。どこかで反乱が起きて討伐の指揮官にティベリウス様が指名されたら、明日にでも私は一緒に連れられて行くことになる。

 でもティベリウス様はこんな風にローマで過ごすより、忙しい方が私の相手をする必要がなくなってせいせいするのかも知れない。

 ティベリウス様が来て、黙って席についた。リウィア様が何か話しかけていたけど、あまり熱心に聞いている様子はない。

「ティベリウス?」

「聞いています」

 それきり会話が続かなくなってしまう。なんだかリウィア様が可哀想に思えた。だってその気持ち、わかるんだもの。

 食事が始まって少ししてからアウグストゥスが来た。痩せていて少し病弱そうな印象がある。豪快なお父様とは全然違う。

「ウィプサニアには、我が家での家族そろっての食事は初めてだな」

 ローマで一番偉い方が、いろいろ気を遣って笑いかけて下さるのが気恥ずかしかった。

「アグリッパとは長いつきあいだが、その娘を家族として迎えることになるとは思ってもいなかったな」

 ティベリウス様は何も言わない。

「どうだね、新婚生活の感想は」

「疲れます」

 ティベリウス様は即答した。ドルスス様が慌てて言った。

「あ、ウィプサニア。あらためてよろしく。兄さんと仲良くやってあげて……あ、僕の方が弟になるのか」

「私の方が歳下ですから、そういうことは気にしないで下さい」

 明るい感じのする人で、ちょっとティベリウス様とはタイプが違う。こういう人なら気楽で楽しかったのかなとか思うけど、なんだかいけないことを考えている気がしてやめた。

「……結構、兄さん好みじゃないの?」

 ドルスス様が言うのに、ティベリウス様はうるさそうな顔をしている。

「健気で可愛いのに」

「ドルスス」

「ユリアみたいのだったらすっごい困ったけどさ。歌とか踊りがうまいって。マルケラが教えていたからね」

 ユリア様もご実家でこんなこと言われているとは思っていないだろうなあ……。

「ユルスと元老院で何を話していたかと思えば、そういうことか」

「マルケラが心配してるって。僕に言いに来ないで兄さんに言えばいいのにね」

 マルケラ様も。私はなんてたくさんの人に心配をかけているのだろう。

「ウィプサニア。大変だろうけど、頑張ってね。兄さんて口下手だから、なんかきつい言い方しちゃうけど。許してあげてね」

「はい」

 私が答えると、ティベリウス様はむくれていた。


 その日も一緒に寝た(私のお部屋にティベリウス様が来る)。けれどやっぱり人の言うほどのことではない気がした。マルケラ様が夫が浮気をするのを気にするほどのことでも、ユリア様が寂しいと言って他の男の人を誘うほどのことでも、ないような気がした。お話するより、意味がないことだから。一緒にいるというだけで、身体を密着させているだけで、何がそんなに重要なことのかよくわからない。それはティベリウス様も一緒なのか、翌日から来なくなった。

 私はどうしたらいいのだろう。


「おう、お嬢ちゃん。いや、奥さんか。元気か?」

 ユルス様がパラティウムのお屋敷にやって来て言った。ユルス様はアウグストゥスに用があって呼ばれていたのだ。

「ティベリウスに苛められてないか? つまんないことうだうだ言うようだったら俺に言うんだぞ」

「大丈夫ですよ」

 何も言ってくれないだけ。

「マルケラがお主は無理するところがあるから心配している。駄目だと思ったら実家に帰ると言って逃げたっていいんだぞ?」

 帰れない。お父様と約束してきてしまった。私は、家に戻ってはいけないのだ。そう言われているからこそ、前向きにならなくちゃとも思えるけど。ほんとはつらい。だけどそれを口にしてはダメ。

「……ユルス様は、マルケラ様のこと好きなんですね」

「ほら。他の人間はわかるのに、なんで本人はわからんかな。俺は崇め奉らんほどに愛しているのに、ちょっと他の女に挨拶するだけで、どうせ自分は出戻りだからといじける。女神が人間の下賎の女なんかに嫉妬するか? あれは自分の価値かわかっとらん」

「そんなお粗末なお世辞を言うから、信じてもらえないんでしょ」

 一緒にいらしてるユルス様の異母妹アントニア様があきれ気味に言う。確かに褒め方ないかしら。

「マルケラ姉さまは何を賛美しても、『あら、私の墓碑に刻む大げさな褒め言葉を考えているのかしら』ですものね」

「俺って報われてない気しない? でもま、嫉妬してくれるだけ嬉しいってのはあるな。知らん顔してても内心で怒ってたりするのがマルケラらしくて可愛くてなあ。ああいう時に俺って愛されてると実感するわけさ」

 こんな風にティベリウス様とお話できたらいいのに。

「私は大丈夫です」

「ほら。すぐそう言うからマルケラも心配するんだ」

 ユルス様のような人が旦那様なら、私は少しくらい浮気されても平気かも知れない。たくさん話もしてくれるし、最終的には妻を第一に考えてくれることはわかる。本当に寂しいと訴えれば、一緒にいてくれるかも知れない。

「ティベリウスみたいな冷血漢じゃ、怖い思いをしてるんだろ?」

 ……でも。ティベリウス様はトガを着る手伝いをさせてくれるし、私の言うことを黙って聞いていてくれる。つまらないかも知れないけど、怒ったりはしない。

 ただ、一緒に眠らなくなっただけ。私はそれでもいいかなと思うけど、やっぱり人から見るとおかしいのかも知れない。ティベリウス様の御家族からは心配されている気配があるし、乳母達もはっきりとは言わないけれど慰めてくれる。皆結婚すれば、旦那様はやさしくしてくれるって言っていたのに、ティベリウス様はなんだか不機嫌で、一緒にいてもなんだかつらい。


「今日ユルス様が来ました」

 と言うと、ティベリウス様は嫌そうな顔をした。

「何かくだらないことを言っていただろう」

「マルケラ様は元気にしているっていう話です」

「あれも不憫な女だ。もっと立派な男にも嫁げたはずなのに」

 ユルス様とお互いに同じようなことを言っている。

「でもユルス様、マルケラ様のことを愛してるって」

「同じことを他の女にも言っている。どれだけの価値があるのか」

「でも、そうだとしても言ってもらえたら嬉しいと思います」

「お前はおかしな娘だな」

 ティベリウス様は相手をするのが面倒そうに私に向き直った。

「嘘でもか?」

「ほんの少しでも本心がなければ、言えません」

「では私が今言ったとしても、信じるのか?」

 私は返事ができなかった。いつか言われたら嬉しいだろうと思ったけど、今は少しも本心はないとわかるから、嬉しくもないし信じないだろう。

「……でもティベリウス様は、言わないでしょう?」

 一瞬言葉につまって、声が震えてしまった。

「言わない。なるほど。少しでも本心がなければ言わないだろう。お前は正しい」

 ティベリウス様は感心したように言った。


 その晩は悲しくて泣いた。私は好きでもない人を好きになろうとしている。偽善のようで自分がいやらしく思えた。今の私はティベリウス様を好きではない。だから妻の座が欲しくて、夫に尽くすふりをしているだけだ。

 割り切ってしまおうかと思った。

 ティベリウス様が私を必要としていないのなら、私なんて、邪魔でしかない。わざわざ相手に迷惑なことをして自分にとってもつらい思いなんてしたくない。それが一般的な夫婦だというのなら無理しないで「結婚なんてこういうもの」と言っているほうが楽だ。

 けれど、何日かぶりにティベリウス様がやって来て、無言で泣いている私を見た。原因が自分であるのを理解していて、心なしか気まずそうな顔をしている。

 謝ったりして欲しくなかった。ティベリウス様の面子をつぶすくらいなら、私のことなど気にとめないでくれた方がいいと思った。だって私に頭を下げたことで、後で不機嫌になられるような気がしたから。

 私は涙を払った。ティベリウス様は灯りは持っていたけど、部屋の中は真っ暗いから、私の泣き顔なんてわからないだろうと思い込んだ。

「嬉しい。来てくれたんですね」

 私が言うと、ティベリウス様はさすがに驚いた顔をして言った。

「私が来て嬉しいのか?」

「できるだけおそばにいたいです」

 これは本当。一人にしないで。一人でいると、嫌なことばかり考える。いて欲しくないなら離れている。話して欲しくないなら黙っているから。お願いティベリウス様。ほんのちょっとでも私を必要として。私には帰る場所がないんです。ここにいてもいいと言って下さい。

「……」

 ティベリウス様は私を胸に抱きしめて、泣いている顔を見ないようにして軽く背中をなでてくれた。まるで子供扱いだけど、なんだかユリア様たちの気持ちがわかった気がした。抱きしめられると、不思議と今まで高ぶっていた気持ちがやわらいだ。一人でないことが、こんなに温かくて幸せな気持ちになれるのならそばにいて欲しい。他の女にもこんな風に接するというのなら許せない。

 それ以来、ティベリウス様は憮然とした顔ながらも、来てくれるようになった。忙しかったり疲れたりしている時でも、同じ部屋にはいてくれる。ティベリウス様本人は不本意なのかも知れないけど、なんだか好きになれそうな気がした。

古代ローマの新婚さんの朝っていつも通りに朝の謁見するのか。

とか思ったんだけど、「眠りは死の兄弟」で翌朝に強制的に謁見させてました。パラティウムでは結婚の翌朝も早起き、ということで。

ティベリウスは結婚しようが親が死のうが、いつも通りの日常を送っていそうだなと思います。あ、演説の草稿くらいは作るかもしれません。

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