魔法高校生が過去の世界（アトランティス）から「愛（ライオンハート）」を持ち帰ります！

　日本の魔法高校２年生の芳賀公文（はがくもん）は12世紀末の十字軍のさなか、ドーバー海峡でヨーロッパの覇権を狙うイングランドの軍船へ、古い予言を信じた老魔法使いザグルーの術で召喚される。
　服従の呪いで、公文は結界で隠された魔法使いの大陸「アトランティス」を探索させられる。途中で海に沈んだ彼を救い上げたのは、魔法使いの少女カリアだった。その赤毛は、伝説に語られる「結界を解いた少女」を思わせた。
　匿ってくれたカリアを守るために、公文は東洋から召喚された黒い鎧の戦士ジョセフに自ら捕まる。だが、そのヨーロッパ制覇の野望への協力を求められ、魔法で脱出する。
　ジョセフの追跡を阻んだのは、東洋の貴公子ミカルドと強弓使いのオットーだった。彼等はそれぞれ、12世紀末の源平の戦いで生き残った源義経、安徳帝、能登守教経だったのだ。
　カリヤを人質にした義経を、安徳帝は教経の矢文で、皇位の証「草薙剣」と引き換えにおびき出す。やはり伝説の少女だったカリアは結界を解き、イングランドの軍船を呼び寄せて勝利をもたらす。呪いが解けて現代に帰還した公文は、古い予言の通り海上に転移してきたカリアを迎えに走る。