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初心者


「『基本コマンド』!」


 目の前に音もなくコマンド画面が現れる。黒地に白文字のシンプルなものだ。

 初めて見た時と同じように、


1アドバイス

2自力で何とかする

3スコアボード

4マップ

5魅了

6エナジーチャージ


 と書いてある。



「……っつおぉ!??」


「ふあっ!?」


 その場にいた二人の兵士たちがコマンド画面の出現に若干跳び上がった。


「王女殿下……そ……その板は一体何なのですか!? 空中に浮いてる……」


 思わずといった風に兵士の一人に尋ねられるが今の私はこの時代の言葉を喋れないので、とりあえず彼らを安心させようとニコッと微笑んでみる。

 何より今は、初めて挑戦するこの『基本コマンド』に集中しなくちゃ。この別館へ入るために彼ら……この兵士二人を何とかしなくちゃいけない。


 使えそうなコマンドは……まず『1アドバイス』。モコたんが何か有益な情報をくれる筈だ。それから『5魅了』は、モコたんが言ってた事によれば好感度を上げて操りやすく……とか何とかだったから、これも使えるかもしれない。『4マップ』は……もしかしたら他の出入口を見つけられるかもしれない。とにかく。『2自力で何とかする』と『6エナジーチャージ』にだけは当たってはいけない。『3スコアボード』は有効に使えるか分からないが、2と6よりはマシだろう。


 私は心を落ち着ける為に深呼吸した。手に握っていた鉛筆を見つめ、もう一度握り直す。


 ……どうか、良い目が出ますように!!


 別館の裏口前の少しだけ広いスペース。

 石畳の上にしゃがみ、鉛筆を転がした。


 キキキキキキン……キン。


 鉛筆の行方を見守る。

 止まった鉛筆に、一呼吸置いて出た目を確認すると……。


「3!」


 3は……『スコアボード』!


 『スコアボード』が展開される。

 目の前の兵士たちの横と私の前にそれぞれ一画面ずつボードが出現する。

 兵士たちにはどうやら見えていないようだ。見えていたら、さっきみたいに驚くと思う。


 ボード内容を見てみる。


 左の兵士は……。


兵士B

年齢 25歳

体力 23/25

魔力 6/6

・愛妻家

・水虫


 右の兵士は……。


兵士A

年齢 30歳

体力 25/30

魔力 9/9

・独身

・虫歯(小)


 何と。普通こういう時、名前も出るよね!? 兵士AとBって……。やっぱりここは、モコたんの言うように小説の世界なのかもしれない。


 私の前に出たボードを見てみると。


逢坂結芽

(体・ルミフィスティア)

年齢 18歳

体力 18/18

魔力 24/25

称号 主人公、運命を握る者

・独身

・モコたんの加護

・モコたんの呪縛


 『魔力』がMAXより1減ってる……。もしかして『基本コマンド』を使ったから……かもしれない。

 『独身』……。確かに過去のアークとも未来のアークとも結婚式はしたが、籍を入れていない。アークに戸籍がないからだ。

 『モコたんの加護』は……多分『基本コマンド』の事?

 でも『モコたんの呪縛』って……?


 あっ! と思い付いて後ろを振り返る。

 後方の清志朗君と目が合う。思った通り、彼の横にもボードが出現した。

 ボードの内容を見てみると……。



読んで頂きありがとうございます。

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――――――――――――――――――――

82.初心者

読んで下さってありがとうございます!

ブックマークも評価もPVもいつも励みになっています!


(前書きを再掲載しました。2022.2.12)


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