9/147
チャンス
それにしても、である。
このガチャ、今までやってきた普通のガチャと比べると異常に高額だ。
特に[期間限定]コラボ企画。
絶対的人気ロボットアニメに超絶究極魔法ってなんじゃそりゃ?
そして、10連ガチャが三百万円?
俺の持っていた全財産のほとんどであった。
しかし、この手の課金ゲームを散々やって、彼女も結婚もせずに時間を費やした俺の勘が言っている。
これが千載一遇のチャンスであると。
「ちなみにこのガチャは、何回まで引けるとか限度はあるのか?」
「ただの一回限りです」
女神(悪魔)から、これを聞いて俺は覚悟を決めるしかなかった。
ゴクリ……(唾を飲み込む音)
「よしっ、分かった!
俺の選ぶのは、この一番異常に高いガチャ。
[期間限定]コラボの超絶究極魔法の10連。
三百万円じゃ――――――いっ!!!」
俺はそう叫ぶと、そのボタンを勢いよく押しちゃった。