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依頼争奪戦

 ヘローワーク(ギルド)に着いた俺達は早速、依頼の貼ってある(ギルド)ボードに目を通した。

 まだ午前中ということもあり、そこへ大勢の人が詰めかけている。

 他の冒険者達は、これだと思った依頼書を見付けては、その用紙を引っぺがして(ギルド)カウンターで受領印をもらっていた。


「どの依頼がいいのか急いで決めなくちゃならない。

 これは、冒険者としてのひとつの競争なんだ」


 俺がそう思っていると、女神が一枚の用紙を俺に見せた。


「これ何かはどうでしょうか? 凄く高給みたいですけど」


「いや、いくら高給でも自分の嫁さんを他人と一緒にお風呂に入れる訳にはいかないからね」


 すると今度は、オリビアがひとつ指差して聞いた。


「ならば、これならどうだ?」


「ああ、これ異世界にもあるんだね。死体洗いのバイト。

 でもこれ臭いが身体に染み付いちゃうっていう話だからな。

 何よりも、俺が怖いから嫌です」


 すると、また女神が一枚見せて聞いて来た。


「じゃあ、これはどうですか?」


「うん、これさっきのお風呂屋さんにプラスアルファして動画の撮影まで入っているね。

 なんでさっきよりも過激になっちゃうのかな?」


 そんなこんなで、色々とあったんだけど最後は二択に絞られた。


 ひとつは昨日と同じ、《薬草”モウダメ草”の採取》。

 もうひとつは、《ゴブリン巣窟の壊滅》だ。


 もちろん、驚愕的に報酬が良いのは《ゴブリン巣窟の壊滅》で、成功報酬50万円。


「うーん、出来たら薬草の方は報酬が安すぎて避けたいところなんだが、いきなりゴブリンの巣窟ってもなあ……」


 俺は、薬草を現金100円と交換した時の黒いネズミ(ミッチー)の嘲笑を思い出していた。

 とそこへ、知らない人から声を掛けられた。


「君たち、依頼を決めかねているようだね。

 良かったら僕たちとパーティーを組んでみないかい?」


 声のした方を見ると、若い男が5人立っている。

 そして、不思議にもその5人は全く同じ顔をしているのだった。

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