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検問所

 壁の国を出てから丸四日目。

 丁度お昼の時間に差しかかった時。馬車で移動していた俺達の前に新しい町が見えた。

 町は簡素な壁に囲まれていて、規模としてはラノベに出てくる中盤の町というぐらい。

 その町に近づくにつれて、入り口から人と馬車で出来た長い行列が出来ているのが分かった。

 俺達は、とりあえずその行列の一番後部へと馬車を並ばせる。

 俺は、何の行列か分からず頭をひねっていると荷台で休んでいたオリビアが後ろから説明してくれた。


「この行列は町に入る為の検問だな。

 町に入る者が怪しい物や危険物を持ち込まないか、入り口で荷物を検査しているんだ。

 そして、大体の場合、この町に住む人間でなければ税金として通行料を要求されるだろう。

 商人や貴族の持つ通行手形があれば別なのだがな」


「あんたの名前を出せば、ただで通してくれないかな?」


「それは、無理があるだろう。

 その道理が通るならば、みんな自分がオリビアと名乗るだろうからね」


「だったら、クレジットカードは?」


「ここを何処だと思ってるんですか?

 異世界で、使えるはずはないのですよ。ダーリン」


「うーん」


 俺は、ひとつうなり声をあげた。

 なぜなら俺達は、今のところ一文無しでお金の代わりになる物も何もない。

 この検問をどうやって通してもらい町に入るか。

 ここで天才の俺は、ある作戦が脳に閃く。


「よし、分かった。ここは俺に任せておけ」


 そう得意げに言った俺に、オリビアと女神は顔を見合わせて不安気な表情を作るのであった。








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