俺、関係ないんだけど
「女神さま、大丈夫ですか?」
オリビアをびんたしてた女神だが、先に女神の手の方が限界を迎え、腫れ上がった手をふうふう吹いて冷やしていた。
びんたされていたオリビアは、インビジブル・アルティメット・アーマーのおかげで全くダメージが無かった。
「あら、気が付いていたんですね。
わたしは、大丈夫です。全然、手なんて痛くないですから。
わたし、失敗しないんで。
何よりもあなたが無事でよかったです」
オリビアはこめかみに人差し指を突き、思い出せる最後の記憶を呼び覚ましてみる。
「私は、確かあの巨大ワームに魔法で挑みに行ったけれど、上手くゆかずにそのまま虫に食べられたと思うんですけど……」
「ええ。そうです。
あなたは、ワームに食べられてしまいました。
しかし、あなたは黒炎の魔神を身にまとう者。
そう簡単に死ぬはずがありません。
実際、虫のお腹に入ったところで黒炎の魔神が大爆発。
巨大ワームは木っ端微塵に破壊されて、ジ・エンドでしたね」
「私が、気を失ったのは多分、その時だったんですね。
気付いたら、女神さまがびんたされてて……。
でも、何で意識が戻っても執拗にびんたし続けたんですか?」
すると、女神は、スッと俺のことを指で差した。
「あの人が、やれって言いました」
「ウソでしょ?! ここで、俺っ?!!!」




