おっぱい、再び
喜びの声を上げたもののオリビアは変わらずの放心状態。
俺は少しの時間、無邪気に喜んでいたが、ハッとあることに気付いた。
今のオリビアは、意識が呆然としていて、しかも手拭い一枚の半裸の状態。
もしかして果たすべき約束は、今この時が絶好のチャンスなのではないだろうか。
俺は、喜ぶのを止めて、すぐに落ち着いた表情を見せた。
そして、オリビアの背後まで早足で歩いて行き、後ろからそっと優しく語りかけた。
「その様子だと正気に戻るのは少し時間がかかりそうだね。
だから、今のうちに約束の履行を果たしてしまおうじゃないか。
君も気付かない内に終わらせた方が、きっと傷つかずに済むだろう。
俺としても何の憂いもなく、遊ばせてもらうのは幸運の至り。
君が正気に戻るまで、存分に楽しませてもらうよ」
これらは、もちろんおっぱいを揉ませるという約束の事である。
初めて自分の意思で触るおっぱい。
夢にまで見たおっぱい。
電車の中で近くにあっても、決して触れる事は許されなかったおっぱい。
半袖の脇から少しだけ見えたブラに、あの色で包んでいるのかと興奮したおっぱい。
夏の急な雨に、女子の濡れて透けたシャツにもっと透けてくれと願わずにはいられなかったおっぱい。
自分の二の腕の脂肪をさわり、こんな感じなのかとシュミレートしたおっぱい。
運動会の時に巨乳の子が走るのを密かに楽しみにしていたおっぱい。
雪見まんじゅうですら、それを想像してしまった自分に驚いたおっぱい。
ただの脂肪であるのは重々承知の上だが、そこにあるというだけで、こんなにも愛おしく狂おしいおっぱい。
デブの男友達に、それを触らせてとお願いするかどうか、本気で葛藤したおっぱい。
俺は、少しだけ目をつぶって、おっぱいの思い出に浸った。
自分の欲望を抑え込み、ラッキースケベに全てをかけていた自分は今日、卒業を迎える。
目に涙が潤み、視界が滲んだ。
ゆっくりとオリビアの背中から前に腕を伸ばし、おっぱいを揉む一歩手前に手のひらをポジショニングした。
「さよなら、昨日までの自分。そして、ありがとう。新しい世界」
俺は、凄い勢いでいきなりおっぱいを鷲掴んだ。




