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究極魔法

 ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォ・・・・・


 遠く地鳴りのような音と空気が重くなる圧迫感。

 突然、周りの風景は暗く影に沈む。


 俺たちは、自然と違和感を感じずにはいられない上空を見た。

 そこに見たのは……。


 空一面を埋めつくす、圧倒的な物量。

 その全貌は、円筒形の金属に太陽光を入射させる透明なセクションをいくつか設けられ、その外装の中身には人の住む都市があった。

 これは、まさしく。


「サイトウセブン……」


 驚愕とともに俺の口から事実が漏れた。

 そう、究極魔法『サイトウセブン』とは、そのままんまのスペースコロニー・サイトウセブンを召喚する前代未聞の()()()()()()()の究極魔法だったのだ。


 俺の目の前でこの街に、そのどうしようもない程の物量が上空から迫ってきていた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 おぼろげな思考の中で俺は、暗闇に身を沈めている。


「俺は、いったいどうなったんだ?」


 ぼんやりと宙に浮いたまま、身体を動かせずに裸でいることに気が付いた。

 と、その時、遠くのほうで誰かが俺を読んでいる気がした。

 以前もあったこの既視感。


「そうか。俺は、また……」


 俺は、夢の中から現実に気を戻した。

 目の前には、やはり俺を呼んでいた女神の姿。


「俺は、また、死んでいたのか?」


 女神に聞くと、深刻な面持ちでその顔をゆっくりと横に振り否定する。


「残念ながら、そうじゃありません」


「えっ?! じゃあ、いったいどうなってるの?」


 慌てて辺りを見渡すと、外だというのに太陽はなく、白いモヤが辺りを漂い薄暗くて、今まで見たことない風景だった。

 すると、女神は真っ直ぐに俺を見て慎重に声に出してこう答えた。


「あなたを含めて、すべて死にました。

 そして、ここは、『地獄』です」


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