盾のお披露目と依頼料
中級盾
レア度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
名称 タワーシールド
作成者 アカ
素材 鉄
防御力 280
重量 100kg
備考 中級鍛冶師が作った普通の盾。なんの変哲もない。
中級技巧盾
レア度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
名称 タワーシールド
作成者 アカ
素材 鉄
防御力 255
重量 110kg
特殊効果 地面に刺して使用することで速さが0になり、盾の防御力に+100
備考 中級鍛冶師が技巧をこらした盾。地面に刺して使用することで素早さを犠牲に防御力を大幅に上昇させることができる。
素材の許す限り色々作ってみた。依頼に無い短剣や包丁、フォークやスプーン、指輪、メリケンサックなんかまで色々だ。
次にいつ使えるかわからないんだから3日間時間の許す限り作った。
剣も作りたかったが鉄を大量に必要とするものではなく露店で売れそうなものを中心に作ったので、短剣以上の物は作れなかった。
武器は次回機会があれば作ろう。
3日目の終わり、俺が清掃スキルをMAXにして鍛冶場の掃除を行ってピカピカになったところで緑のクチバシが訪ねてきた。
丁度良かった。明日から探さないといけなくなるかと心配していた。
「お邪魔するよ。どうだろう。まだ時間はかかりそうかな?」
「丁度良いところにきた」
金髪のメルトリゥとゴツい男ゴザーが入ってくる。
ゴザーとかいうゴツい男は足が直ったのか自分で歩いて立っている。
俺は立て掛けていた盾を渡す。
「こんな感じでどうだ?」
「うん……あら? いいわね。なんか盾が以前より軽いわね」
俺の常識ではありえないが、盾をブンブン振り回している。
あれは武器なのだろうか? 鈍器として使っててあれだけ壊れたのか?
一応1m80cmはあるんだが。
「それともう一つ」
そして刺すタイプのタワーシールドだ。
全長は同じだが、玉虫とかの昆虫を後ろから見たような形状をしている。
「こいつは地面に刺すことで防御力があがる、扱いの難しい盾だ」
「なーにこれ。見たことないわ。少しだけ重いわね」
「両方もらえるのか」
「いや、どちらか片方にしてもらおう」
別に2つあげてもいいが、ありがたみが無くなるだろう。
どちらか一つしか手に入らない。真剣に考えるがいい。
しばらく悩んで振り回してを繰り返していたが、ようやく決まったようだ。
「そうね、こっちにしようかしら。敵を刺すことができそうだし、何よりこれでもう一度あいつに挑戦してみたいわ」
やっぱり敵を盾で攻撃するんだあの人。防具なんだからあまり武器には使わないようにしてほしい。壊れて俺のせいにされたら嫌だな。
虫型タワーシールドで決まったようだな。背中に装備したら本当に虫みたいだ。
「それで依頼料はいくらになるだろうか」
メルトリゥが聞いてくる。
俺が聞きたいよ。相場も知らんし。
高めに言っておいて話し合いにしよう。
回復薬の時には安めだったらしいから今回はしっかり高くしよう。
「金貨で7枚だ」
「そんなバカな金額があるか!! 指名して作ってもらったのにいくらなんでも安すぎる! 僕達が緑のクチバシだからって特別扱いしないでくれ!!」
……怒られた。結構本気で怒っている。
なぜ俺が怒られにゃならんのだ。
じゃあ最初からそっちで金額を設定してくれ。
「そうねぇ……あたしの前の盾が金貨25枚で特別に作ってもらったものだから、それ以上かしら」
黙っているのを見てゴザーが前回の盾をいくらで買ったか言ってくれた。
……あれ、俺鍛冶屋で大金持ちになれる。
いやいや、金持ちになりたいわけじゃない。世界を楽しみながら見て回りたいのだ。
金が欲しけりゃインベントリに眠る大量のアーティファクトを売ればいいだけなんだから。
金は旅を楽しむ程度にあればいい。足りなくて仕事を探すのも楽しみの一つだ。
金だけ集めても結局苦しむのは貧民たちだからな。あまり使わない俺のところに金が来ても仕方がないだろう。
「金貨7枚だ。それ以上は受け取らないしそれ以下もない。嫌ならこの話は無しだ。盾は返してもらう」
これも言ってみたかったセリフの一つ「嫌ならこの話は無しだ」を達成した!
なにこの主導権はこちらだと言わんばかりのセリフは。かっこよすぎるだろうが!
「本当に、いいんだな」
「構わない」
俺は金貨7枚を手に入れた。小躍りしそうになる大金だ。
そもそもこいつらは金銭感覚がバグってるんだ。盾なんかに金貨7枚を平気で払うんだからな。
贅沢しなければ、しばらくはお金にこまることもないだろう。




