2日目のスタート!
満腹になった、とは言い難かったが、借りた部屋で横になるとすぐに眠気が襲ってきていつの間にか次の日になっていた。
外していた錆びたフルプレートメイルに身を包むと外へ出た。
まだ日は昇ったばかりのようだな。
さて、とにかく何をするにも金が必要だ。
どんなゲームを攻略するにもそのゲームの通貨は必要になる。
縛りプレイをするのなら例外だが。
武器を買うにもアイテムを買うにも宿に泊まるにも金がいるのだから。
ギルドコインを取り出した。
ハンターギルドと錬金術ギルド。まずは2枚。直近の目標は全ギルドに登録することだな。
登録するにも金がいる。
宿のカウンターに鍵を返却して受付の昨日のイケメンではない知らない顔の男に礼を言う。
「よし、行くか」
立ち止まっていても仕方がない。
まずはハンターギルドに行って依頼を探そう。
ギルドに入り、依頼書が掲示されている、いかにも異世界的な場所へと足を向ける。
○ 近くの森でピンク色の何かを見ました!【情報求む】
○ 連日村の近くに現れる魔物を退治してくれ。【討伐】
○ 生け捕り【捕獲】
○ 森の中に穴を掘れるハンター【その他】
○ 2つ先の村へ行きたい【護衛】
○ 先日、マカマカの目撃。【情報求む】
○ 何でも良いので魔石25個【採取】
○ この街から出たい【護衛】
○ 魔物の前で踊りたい【その他】
上段の1列をさらっと見ただけでかなり色々な種類の依頼があるのがわかる。
10級が受けることができるのは採取依頼だけだ。
魔石系は魔物討伐も含むので受けることはできない。
上段には俺が受けることができるものはない。
依頼書が重なっていたりするのでめくったりしながら受けれそうな依頼が無いか探していく。
○ ゴモムの草、カカカの実【採取】
これだな。
採取対象は見たことも聞いたこともないが、これでいいだろう。
依頼書を剥がして内容を確認する。
〜〜〜
依頼主 錬金術士
期限 依頼受付より10日以内
報酬 銀貨2枚、小銀貨2枚、銅貨3枚
内容 ゴモムの草とカカカの実がそれぞれ10個ずつ必要だ。汚れ程度ならこちらで除去できるので構わないが、傷、千切れ、変色、腐敗、その他異常をきたしているとハンターギルド職員が確認した物は例外なく認められない。
〜〜〜
なるほど、錬金術に使うのか。
このゴモムの草とカカカの実がどこに生えてるかわからないが、どの依頼も同じだ。この世界に来たばかりなのだから全部わからない。
楽しみになってきた!
上がってきたテンションを抑えて依頼書を受付に置いた。
「依頼を受けるのですね」
「ああ」
カウンターから顔しか出ていないウサギ耳の獣人がカウンターの上に置いた依頼書を取ると内容を確認している。
昨日の巨人と比べてあまりの違いに、違う場所に来たんじゃないかと錯覚するほどだ。
「あ、あの……」
ウサギ耳の獣人がこちらを見ている。
何事だろうか。受けれない依頼か?
「ギルドコイン……」
「あ! すまない、忘れていた」
急いでハンターギルドコインを取り出して受付に渡した。
そうだ。まずギルドに来たらギルドコインを取り出さなくちゃならない。
必ずいるのだからな。
「あ、初めての依頼ですね!」
「そうだな」
「では少しだけ説明しますと、依頼未達条件として、依頼期限の超過。虚偽申告。ご本人からの取消処理となります。未達を何度か繰り返すとギルドからの除名もありえますので気をつけてください」
その言葉と共にギルドコインを受け取る。
「初依頼頑張ってくださいね!」
「あ、ああ。ありがとう」
気恥ずかしい。見るからに小さな人に子供扱いされて変な気分だ。
ただ、見た目ではわからないからな。もしかしたらかなり年上の獣人かもしれないし。
励まされる声を後ろに聞きながらギルドを後にした。




