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少女の
ほぼ処女作です。
※切りの良いところまでは完成してあります。
その反動で文章のできにバラつきがあるやもしれませぬ
暗い森の中
少女は一人、座り込んでいる。
周りにはなんの気配もなく。
遠くから轟く獣の声や辺りに潜む虫の声がなっているだけ。
脱力する少女は動かない。
生きる気力を失ったように頑なに。
時折瞬きを繰り返し、小さく呼吸をしているのがわずかにわかるくらいにしか少女の生を確認することができない。
存在感すら薄れていきそうなその少女は、淡く灯る光を眺めてかつての景色を思い出す。
少女は思う。
獣たちの声はうるさいくらい響いているのに。
一番聞きたい、あの声が聞こえない。
ぐるぐると回る思考の渦が頭を巡り、深く、深く、何かを求めてさまよっている。
どうすればいいのか、何をするべきなのか。
正面をじっと見つめる視線の先。
その瞳には何も、映っていない。