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スライム、最強となる

アイツだ…。

スライムになっていきなり追いかけられたあのドラゴンを見つけた。

あのドラゴンかどうかはわからないが、同種には違いないだろう。

アイツはこっちに気がついていない。


ふと思った。

ドラゴンっつっても食べられなきゃ余裕じゃね?

背中とか絶対、爪とか牙とか届かないよね。

さらに鼻から侵入して脳を溶かせば一発じゃね?

なんか行けそうな気がしてきた。

今日がお前の命日となるのだ!

え?死亡フラグ?んなわきゃーない。

大丈夫だって。


後ろからこっそり近づく。

ある程度近づいてから、一気に跳びかかる。

床から天上へ跳ねて、天上からヤツの背目がけて跳びかかる。

くらえ、粘着スライムだ。

背中にべちょっと貼りつく。

あ、このまま溶かせばよくね?

全然溶けない…やっぱダメか。

首を伝いヤツの顔を包み込もうとする。

うぉ、暴れるんじゃないっ!

あ、ヤバい、ここ爪届くじゃん。

ええい、鼻から侵入してくれる。

ぎゃー、ちぎれた。オレの体真っ二つ!

背中に退避ー!


暴れるドラゴンから振り落とされないように、必死にしがみつく。

背中を岩に擦りつけてこそげ落とそうとする。

だが、オレは軟体生物スライムだ。

粘度を上げればちょっとやそっとでは落とされない。

落とされないのはいいのだが、ここからどうしよう。

背中から降りた瞬間喰われそうで動けない。

鱗も溶けないから正直打つ手が無い。

うーん。


しばらく悩んでいるとドラゴンの動きが鈍ってきた。

そのうち倒れて動かなくなってしまった。

おや?死んだふりか?

しばらく待ってもぴくりとも動かない。

そろそろと首を伝い、ヤツの目を覗き込むも、完全に死んでるようだ。

何だ?何が起こった?

オレが混乱していると、スライムが目を溶かして出てきた。

鼻から侵入していた、ちぎれた片割れだ。

オレってちぎれても生きてるのな。

ぺたっとくっついて元通りに戻った。


なるほど、なるほど。

ドラゴンにちぎられた片割れとくっつくと、記憶が共有された。

どうやら片割れが予定通り脳を溶かして倒したらしい。

引き裂かれても生きてるとか無敵じゃん。


ドラゴンを吸収する傍ら分裂について検証してみた。

まず、自分で分裂することができた。

えいって感じでカンタンに分かれることができる。

そんであんまり小さいと動けない、というか意識がない。

分裂する大きさによって知能や能力の高さが決まるようだ。

つまりドラゴンを倒せたのはある程度の大きさで切れたからだ。運が良かった。

トカゲの尻尾切りはできるが、する度に弱体化することになるので使えない。


あとドラゴンを吸収したらデカくなった。

体の容量自体が増えて大きくなったのだ。

さっきまで溶かせなかったドラゴンの鱗まで溶かせるようになった。

これはドラゴンの背中に張り付いて簡単に狩れるということだ。

つまり『スライム(オレ)>ドラゴン』だよ。

オレより強い生物いないんじゃね。

これってもう怖い物無しだな。

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