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親ゆずり

作者: 片栗子

テーマ:マンネリな父 必須要素:《英語のクミ》

私のお父さんはさいきん英語の勉強をするようになった。

なんでも会社で英語のテストをうけて、その点数がよくないとゲンキュウ? されるらしい。

トイックとかいうテストで、何百点以上とらなきゃいけないとかいってた。

何百点かはちょっとよく思い出せないけど。

あとゲンキュウってのはお金を減らされることだってお母さんが教えてくれた。

会社からもらうお金を減らされたら、わたしのおこずかいも少なくなってしまうかもしれない。

毎月「ながよし」を買うお金を捻出するにも苦労している私にとって、おこずかいのゲンキュウは死活問題だった。

私はいてもたってもいられなかった。

「……とはいっても」

私は英語の教科書をひらいた。

さいきんの小学生は授業で英語をならう。

私もしっかり英語の教科書をわたされて、こうやって家で宿題をやったりするけど点数はよくない。

ここは親譲りを言うことだろうか。

もしかしたら私がお父さんに英語を教えられるかもしれないと思ったけど、よく考えてみたら何かを教えられる筋合いはないかもしれない。

でも私はある言葉を思い出した。

『勉強は教えられたほうより教えた側のほうがより身につくものなのよ』

そうならちょっとはやってみる価値はあるかもしれない。

ふたたび何かいい教材にならないかと、英語の教科書を見る。

丁度そのページにはこのテキストの進行役となるかわいいキャラクター「クミ」が笑顔で英語を話しているのが見えた。

「そうだ、このクミでお話をつくろう、そしてそのお話を英語にすればいいんだ。そしたらただ話を読むだけで英語が身につくかもしれない」

そうだ、漫画にしよう。

そういう教材をどこかでみたことがある。

それならまずこのクミをかけるようにしないと。

私は成功をおもいえがきながら早速イラストを描きはじめた。

まず頭を描いて、英文を指さしているポーズを下につけたす。

いいかんじ。

ちょっとなんか指がよく描けないけどいい感じ。

あと少し肩の関節のところがうまくかけないけどどうにかなってる気がする。

最後に足を描く、でもなんかちょっと違うかも。

見本と見比べてみると、ああ、クミは靴を履いているんだ。

私のはなんかトリっぽくなってしまった。足の指が三本ある。

どうにかその三本ある指を靴で覆いかぶそうとしたがなんか違う。若干足だけ大きくなってしまった。

気に入らないので、全部消してもう一回描きなおした。

この絵がおかしくて、お父さんが勉強に集中できなくて、頭がふにゃふにゃになってテストがダメだったらどうしよう。

もっと気合いを入れて描かないと。

私はそのごずっと絵を描き続けた。

気付いたら2時間ほどたっていた。

しかしそんなに長時間ねばってかけたのは、クミの顔のついたケンタウロスみたいなやつだった。

最後の方は何度も足を重点的に直したものの、どういうわけか人間のようにはならなかった。

私は考えている最中なんども思った。

どうして人間は二足歩行なのか。

なんてフゴウリテキなかたちをしているんだろう。こんな理にかなっていない形のものを描けないのは私のせいじゃない。人間の遺伝子を設計した誰かのしわざだ。

予想通りの結果にならず、私はあくびをしながら鉛筆を机の上に放り投げた。

そういえばこのあとクミを主人公にした話を考えなければいけない事を思い出して、私はため息をついた。

「……めんどくさい」

お父さんにはなんか自分のおこずかいで変えそうなワークでも買ってやればいいか。

そんな風に思いながら私は机を離れることにした。

なんというか、こういうなげやりなところもお父さん似てる気がしてもやもやした気分になった。

反省点

・父がマンネリな設定が最後の方抜けてた

・途中から主人公を小学生にしたため少し矛盾のある文章に

・オチが弱い。ありきたり

・予定調和な主人公の失敗

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