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××ってさ理不尽だよね?

作者: 羽場島 銀

はじめにタイトルの××と主人公の秘密×××を予想してみながら読んでみて下さい。

「ねぇ、なんで××××を履いているの?」

 僕が普通の人と違うということに気付いたのはこの時のこの質問が始めてだった。

 僕は、普通ではなかった。

 かと言ってそれを止めるわけにはいかなかった。それが僕のプライドだったから。

「なぁ、なんでお前は×××なんだ?なんで×××なんだ?」

 ある時、酒に酔った父親にそう言われた。

 それは僕のせいなの?僕が後から変えられるものなの?変えられるのなら、僕は頑張るよ。

 それが僕が『僕』になった始まりだった。

 人生には何か一つ、これだけは譲れないという自分のプライドがあってもいいのではないかと思う。

 ただしそのプライドがあったとしても人生が円滑に進むとは限らない。ましてやそれが争いの火種になりえているのだが……。

「お前さえ……お前が×××じゃなかったら良かったのにな……」

 何度となくその言葉をかけられた。その度に僕は考えた。

 僕が変わればきっと満足してくれる。

 そして僕は『僕』に変わった。

 そんな僕の高校生活。

「戸倉、またそんな服装をして……」

 学校の校門前の抜き打ち服装検査では毎回必ず引っかかるがここは他に比べると服装にルーズなのであまり強くは言われない。

「へへ、ごめんなさい」

 スカートの丈を少し長くすれば大抵の先生は大目に見てくれる。

「全く、お前と言う生徒は…」

 とかなんとか、……僕が×××だってことには誰も突っ込まない。

 別にそれが嫌なわけじゃない。むしろ好都合だ。

 なら何が不満かって?僕が×××ってことをみんなが冗談としか受け取ってくれないところだよ。例えば……ほら、また今日も下駄箱にラブレター。ちょっとアニメの見過ぎだと思う。下駄箱とラブレター、究極の古典的告白相手の呼び出し方法。

 一応、目は通す。

 1時と4時半か……。平気そうかな?

 1時には、昼休みだから間違いなく行けるはず、4時半は……行けなくても大丈夫そうだな。この人今回で3回目だし、いい加減諦めて新しい恋をしてほしい。

 昼休み、弁当が食べ終わり一時より少し前になった。呼び出し場所は体育館後ろだったっけ?あまり気が進まないけど呼び出されている以上行かないわけにはいかないし、……例外はいるよ?もちろん。

「しぇ、……先輩。ぼ、僕とお付き合いして下さい!!」

 体育館後ろに行くと顔を真っ赤にした少年がいた。

 少年は僕を確認するとうつむき手を差し出してきた。ここで手を握ればめでたくカップル成立だろう。

「ごめんね、僕は×××なんだ。だから君とは付き合えない」

 でも、僕はそれをしないでいつも通り困ったように微笑んで断りの言葉をかける。

「……ぇ?」

 少年は信じられないものでも見たかのように固まり口を開け呆然と立ち尽くした。

 やっぱりか、この反応を返されるのは何回目だっけ?……何回目でもいいや。

「話がそれだけなら、戻るね?」

 初恋だったのかな?でも、初恋は実らないって言うし、少年もまだまだ出会いがたくさんあるはず、頑張ってほしいな。

「おっ!?何だ、後輩は玉砕か……」

 教室に戻るなりそんな残念がる声がところどころで聞こえた。

 君たちは僕が×××であることを楽しんでいるよね?

「全く、いつんなったら俺に彼氏を紹介してくれんだ?」

「うるせぇ!!」

 おっと!!汚い言葉づかいをしてしまったようだ。

 僕がそんな言葉づかいを使う切っ掛けを作った浦和希市を睨み付ける。

「大体、紹介するわけない!!しかも作る気もない!!」

「玄、それは駄目だ。みんな泣く」

 知ったことじゃない。

「そんなことないよね?」

 振り向くとみんな照らし合わせたかのようにきれいに同じ方向に視線を逸らす。

 希市が訳知り顔でぽんと肩に手を乗せてきた。

「な?」

「僕の味方はここにはいないんだね……」

「わかったのならとっとと彼氏を作れ」

「お断りかな?」

 いいことを教えてくれた希市の顔面に裏拳をめり込ませる。

 ありがとう。君の気持ちは良く分かった。けど、理解不能だ。

 だって、僕は×××なんだから。

いや、だから隠す気は無いんです。はい(頷く)

だから最後まで読めば、「あーー、こんなのなの?」みたいな呆れというか何というか(焦り)

すぐ分かりますよねーー(遠い目)

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