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理不尽

作者: 夏木 丈
掲載日:2026/06/28

もうすぐ搭乗時間

あれ、さっき送信したハズのメッセージ、送れてないな、、


杭州空港から深圳空港まで2-3時間のフライト、到着してから送りなおそう



やはりだめ、、

おや、メッセージだ

  「国家反逆の疑いで、あなたのスマホはロックされました」

  「解除にはほかの人から、無関係である旨、当局に連絡してください」

一人で出張中だし、中国語できないし、、困ったな

出張先で対応してもらえるかな、、



ここからは広州行きの高速鉄道で移動、目的地は東莞 実質30分程度の乗車だ



周りは当然中国人、目の前の若い軍人が声をかけてきた、、

「ワタシ、チュウゴクゴ、ワカラナイ」たどたどしい中国語で答える

今度は、英語で話しかけてきた、、、「No,No~」

すると、スマホの翻訳アプリを見せてきた


 「あなたは日本人ですか?」  

   まいったな~「はい、技術者だ」


 「あなたは、天安門事件を知っていますか?」

   え!、中国じゃあ話題にしては いけないお話し。。「知らない」


 「あなたは、南京事件を知っていますか?」

   これ、避けなきゃいけない話題だ、、     「知らない」


 「なぜ知らない?」

    「私は歴史を学んでいない」

冷や汗をかきながらの受け答え



    「あなたはスパイですか」


 「No!」なんだかマズイ。




軍人は誰かと電話した後、席を外した

 「あなたは、ここにいてください」




  どうする?、このままここにいるか?  それとも、、


私は、スーツケースを引きずりながら列車の中を移動した

少しでも遠くに、、、



振りむいた、

軍人の姿は無い、、

さらに移動、

  東莞駅まで、あと少しのはず、、

、、、さらに移動、、


デッキで、スーツケースを盾にしてにうずくまった、

 来ないでくれ! 東莞駅はまだか、、

 ほんの10分ほどのはずが、数時間にも感じる

 スマホもロックされて使えない、これって、、



東莞駅に到着して、転げるように列車を降りた


振り向くと、ドアの中の軍人と目が合った、 


    早くドアを閉めてくれ、、、



※読者の皆様はこのお話を創作だと思うかもしれませんが、これは私が体験した実話です

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