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第一話 「人生初の負け」

私の名前は六本あおい16歳。

超可愛い完璧なスーパー美少女なの。顔はスーパー女優級でいつも道を歩くだけで芸能事務所に誘われるほどのスタイル超抜群の美少女!

そして、両親はどちらも美男美女で、とっても優しくて、超絶有名大企業のリンゴ社のCEO!だから、家は超広い東京の銀座のタワマンに住んでるの!

私の通っている西下北沢学園は偏差値99の超エリート校!!私はその学園で1番の成績で生徒会長もしている超天才でもあるの!

もう、私ったら最強ね!


私がいつも通り学園に向かって道を歩いていると、校門前の角で誰かとぶつかっちゃった!私はその反動で「キャッ!」と声を上げて、お尻をついちゃった。

すると、その声を聞きつけた近くにいた男子生徒のみんなが私を取り囲んで大丈夫?と声をかけてくれた!

やっぱりみんな私が心配なのね!

けど、完璧スーパー美少女としてはぶつかった人も気を配らなきゃ。

私はすぐに立ち上がってスカートについた汚れを払い落とすと

「すみません。怪我はありませんか?」

と優しく声をかけたの。よく見ると、その男の子はフードを深くかぶっていてよく顔は見えなかったけど、私の通っている学園の制服を着ていた。

(なんだ。学園の生徒ね。なら、私の魅力も知ってるわね)

この私に声をかけられた人間は男女問わず、私の魅力に気がついて虜になるんだから!

しかし、男子生徒は立ち上がって私に何も言わずに学校に行ってしまった。

私は初めての出来事につい

「えっ?」

と口に出してしまった。

いけないいけない。この私がそんな反省のかけらもないようなことは言わないわ。


私はすぐに

「おほほ。心配してくださってありがとうございました」

と私を心配してくれた男子達に手を振って学校に入った。

(てか、さっきの人うちフード禁止なのになんでかぶってるのよ!)



私が教室のドアを開けるとすぐにみんなの視線が私に向いてくるの!普通の女の子なら耐えられないだろうけど、完璧スーパー美少女である私はそんなの赤子の手をひねるよりも簡単よ。

まぁ、赤ちゃんの手をひねるなんて残虐なことはしないけどね❤️


私がいつもの席に着くとすぐに周りに人だかりができた。

「ねえ!あおい!昨日のドラマ見た?」

「見た見た!超ドキドキしたよね。私もそんな恋したーい!」

と話してくれる。

私も

「わかる~そんなときめく恋したいよね!」

「いけるよ!あおいだって!てか、あおい。先週大林先輩に告られたってホント?」

「あー大林先輩ね。OKしてないよ」

「えっ!?ホント?大林先輩だよスポーツ万能成績優秀で世界有数のコーヒーソムリエなのに?」

「うん。私にはまだ早いかなって//…」

「え~絶対付き合った方がいいって。あおいって欠点ないじゃんお似合いだと思うよ」

「そんなことないよ…」

そんな他愛の話をしていると先生が入ってきて

「あ~。今日転校生が来ている入ってくれ」

と先生の一言で教室中がざわざわし始めた。

私もどんな転校生が来るのかと待っていると、なんと教室にさっき私にぶつかってきた男の子だったの!!顔は隠れて見えなかったけど、きっと服装からしてその男の子で間違いはなさそうだわ。

そして、その男の子がフードを取ると彼の顔は私に負けるとも劣らないほどの超美形の顔が現れた。

その顔を見た教室中みんなは「きゃー!!」や「おいおい…イケメンすぎんだろ…」と言う歓声が響いた。

「おいおい。みんなそんな騒ぐな…さぁ自己紹介してくれ」

「私の名前は市原なりとです。趣味はゲームとマラソンです。よろしくお願いします」

と超イケボで話し出し、私のクラスはなりととかいう男の子一色に染まってしまった。

「あ~席はな…。そこでいいか?」

と私の席の隣を先生が指さしちゃった。

「わかりました」

と、なりと君は私の隣の席に座った。

「よろしく!」

と私に少し声をかけて前を向いちゃった。

(えっ!?この私を見て何も思わないの!?)

私はそのことに対する驚きで頭がいっぱいになっちゃった。


休み時間になると、でもいつもは私の机のまわりに最低10人は人だかりができるのに今日は人っ子一人いなくて、逆にそのなりとの席にはほかのクラスからも押し寄せた生徒でとても大きな人だかりになっていて私の机すら飲み込まれて座れない状態になってしまっていた。

その日は人生で初めて負けを味わった気分になったわ。

(絶対に許さない。なんとしてでもあいつを蹴落としてやる…)

すると、先生が

「来週定期テストだぞー。ちゃんと勉強しろよー」

と言った。

(きっとそうよあんなチャラい系の男の子が頭良いわけないわ。これで私が天下を取り戻す!!)


一週間後

昨日の定期テストはきっと全科目合計1200満点で1位ね。

私はそう思いながらテスト結果が張られている廊下の前まで歩いて行った。

すると、

「やっぱりなりと君って頭良かったんだ!」

と言う声が聞こえた。その声を聴き私はすぐにテスト結果を見るとなんと1195点で2位だった…。

(ありえないわ。この私が2位!?何が間違ってたの!?てか、1位は誰!?)

私が1位のところを見るとそこに書かれていたのは市原なりと1196点だった…。

それを見た私は

「嘘よ…」

と口に出すとその場に倒れてしまった。

(嘘よ…。この私が…)

そのまま私に意識は暗闇に包まれてそうになった次の瞬間

「大丈夫かよ」

と言って誰かが私の肩を支えてくれた

「だっ誰?」

「同じクラスのなりとだよ。それより大丈夫か?」

その声を聴いた瞬間私はハッとなり

「だっ大丈夫よ」

と言い私は教室に行った。

すると、同じクラスの友達が

「見たよあおい。なりと君に肩支えてもらってたんだって?」

「うん。少し生理気味で貧血なの…」

「えーいいなー。私もなりと君に支えられたい~。きっと、なりと君とあおい相性いいと思うよ?付き合っちゃえば?」

私はその言葉に

「絶対に無理!!」

と大きな声で言っちゃった。

「ごめんごめん…」

と友達はそのまま机に戻って行ってしまった。


はぁ。私とあんなチャラいやつが付き合うなんて絶対にありえないわ。

読んでくれてありがとうございます!もし、気に入ってくださった方はブックマークや★5評価、感想、リアクションをいただけると励みになり嬉しいです。また、誤字脱字等あれば報告してくれると助かります!

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