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-プロローグ-RE【REVES】
撃鉄に香る煙に咲き誇る血の花
その中を銃弾の様に踊る彼女に、僕は見惚れていた。
ー 西暦2XXX年
我々人類は、未曾有の危機的状況の解決に迫られた。
突如、宇宙から飛来した隕石によって、地球の半分が消えたのである。燃え盛る大地に、かつての大国は、存在しなかった。残された人類は国連を主軸に人種や宗教を問わない地球連合体(通称ENU)を創設する。
(Eirth Neutral Union)の目的は、加盟国の中立の立場を尊重する事で、国民の保護と権益の確保にあった。
その頃、第1機動調査隊が隕石落下軌道をを辿り、衝突場所の調査へと乗り出していた。
跡地へと派遣された調査隊が発見したものは、人類がもう片方の宇宙に希望を託した生命の誕生に関わる因子だった。
隕石の中から発見されたDNAの因子を解析する上で
研究所から発生した生物災害は人類を混乱に陥れた。
生物のバランスと自然の均衡は崩れ、染色体変異の危機に侵された人類は、地上からの脱出を模索する。
ー 人類存続をかけた選択は、神のみぞ知る ー